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206 白い息
はあ――っと、息を吐く。
白い蒸気となって目の前に消えた。
初冬の季節も、今日は一段と寒い。
「おはよう」
そう言うあの子の息もまた、白い。
「おはよう」
そう返した私の息もまた、白い。
「はあ……」
後ろで溜息をついたお姉さんもの息もまた、白い。
「ふう……」
真横で息をついたおじさんの息もまた、白い。
世界は一気に白い世界。
学校が終わったら、雪だるまでもつくろうか。
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