表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
153/371

153 春の指先

 十五歳の少女・小春は、小学校の頃からずっと思い続けていた隼人に告白をし、晴れて恋人となった、高一の春――。

 小学校時代から知り合っている二人には、妙な緊張感が襲う。

 少なからず、互いの子供らしい失態は知っているし、突然恋人となっても、何をしていいのかわからなかった。

「小春――」

 隼人は数歩先を歩き、空を指差した。

 途端、風が吹き抜け、辺りはピンク色の雪が舞う。

「わあ……」

 春先の桜並木は、すでに葉桜になり始め、風が吹けばたちまちピンク色の花びらが、雪のように二人を包みこむ。

「綺麗だね」

 やっと緊張がとれた小春の笑顔に、隼人も微笑んだ。

 そして二人の手が、互いの勇気によって触れる。

 触れた指先に一瞬戸惑いながらも、二人はもう一度、手を繋いだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ