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140 いつまでもいっしょ。

 主人の誠一は、いつも優しく私に語りかけてくれます。

 私もそんな主人と一緒にいるだけで幸せなのです。


 家にいる時はもちろん、散歩も一緒に出かけるので、ご近所の人からは仲が良いとお墨付きをもらっていますが、なぜか主人は苦笑して、私を見つめるのです。


「おまえが人間だったらいいのに、と思うことがあるよ。なあ、タマ」


 私は猫。どんなに夢を見ても、主人と結ばれることはないのです。

 けれども私たちは、どんな夫婦よりも負けない愛情で結ばれているのは確かでしょう。


「おいで、タマ」


 今日も主人は私を傍らに抱いて、大好きな焼き魚を作ってくれることでしょう。

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