表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/371

104 スプリングマット・トランポリン

 キャハハハハ。

 子供たちの声が聞こえる。

「ベッドの上で飛び跳ねるのはやめなさい!」

 お母さんの声に、子供たちはそれをやめる。

 スプリングマットレスの敷かれたベッドは、子供たちの恰好の遊び場だ。わからないでもないのだが、壊れてベコベコになるのがオチである。

「もう。そんなことばっかりするから、壊れてきちゃった……」

 お母さんは残念そうに、マットレスの上に座る。

 買ったばかりの時は反発力も大きかったのだが、ところどころで沈んでいるところさえある。

 お母さんは溜息をついた。

「新しいの買うか……でも、新しくしたら、もう絶対に飛び跳ねちゃ駄目よ」

 その日、子供たちは気兼ねなく、マットレスを飛び跳ね回った。


「あらやだ、ちょっと楽しい」

 その夜、子供たちが寝静まった頃、お母さんがマットレスを跳ねた。

「お母さん?」

 ちょうどトイレに起きてきた子供の目に、ベッドの上で舞うお母さんが映る。

「や、やだ。起きてたの?」

 真っ赤になりながら、お母さんは慌ててベッドに座った。


 だが次の日、子供が近所中に言いふらしたことは、言うまでもない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ