最高の宴を演出せよ! 灯火亭が挑む王家主催の晩餐会
灯火亭の挑戦!がんばれ!
リサとチーム灯火亭は、エリアナが手配した最高級の食材を使い、他のメニュー開発と試作にも全力を注いだ。ケインは全体の構成、料理の見た目の美しさ、提供するタイミングや順番などを細かく計算し、最高の食体験を演出するためのプロデュースに徹した。
晩餐会の数日前からは、リサとアンナ、レオン、そして選抜された数名のスタッフが、王宮の広大な厨房に入り、準備を開始した。
慣れない環境、プライドの高い王宮付きの料理人たちとの連携、そして何よりも王家の晩餐会というプレッシャー。様々な困難があったが、リサの料理に対する真摯な姿勢と、ケインが間に入っての丁寧なコミュニケーション、そしてチーム灯火亭の抜群のチームワークによって、それらを一つ一つ乗り越えていった。
そして、運命の晩餐会当日。
王宮の大広間は、煌びやかなシャンデリアに照らされ、美しい花々で飾られ、まさに夢のような空間となっていた。正装に身を包んだ国王陛下、セリーヌ王女をはじめとする王族、有力貴族たち、そして隣国からの賓客たちが、華やかな雰囲気の中、談笑している。 厳粛なファンファーレと共に晩餐会が始まり、いよいよ「灯火亭」プロデュースの料理が、銀の食器に乗せられて、完璧なサービスと共に提供され始めた。
最初に運ばれた、季節野菜の色彩豊かなテリーヌ仕立てのアミューズから、会場はどよめいた。
「まあ、宝石のようだわ」
「見た目も美しいが、味も繊細で素晴らしい!」
続く、濃厚な魚介のコンソメスープ、香ばしく焼き上げられた湖の高級魚のポワレも、次々と賞賛の声を集めた。
メインディッシュの、じっくりと煮込まれた仔牛肉の赤ワイン煮も絶賛された後、会場の照明が少し落とされ、ケインが給仕長に合図を送った。そして、ケイン自らが、賓客のテーブルの近くに進み出て、穏やかな声で口上を述べた。
「皆様、本日はグランセリオ王国へようこそおいでくださいました。これまでの料理で、我が国の豊かな恵みの一端をお楽しみいただけたかと存じます。ここで、両国の輝かしい未来への願いを込めまして、私どもの料理長リサ・ソルノが、特別な想いを込めてご用意した、ささやかな一品をお届けいたします」
給仕たちによって運ばれてきたのは、艶やかな飴色に輝く「鶏肉の照り焼き グランセリオ風」だった。初めて見るその料理に、会場は興味津々の視線で満たされる。香ばしい匂いが漂い、一口食べた瞬間、驚きと感動の声が上がった。
「こ、これは……! 何という料理だ! 甘くて、香ばしくて、深みがある!」
「初めて食べる味だが、実に美味い! 異国の風味を感じるが、どこか懐かしいような……」
特に隣国の賓客たちは、その未知の美味に完全に魅了された様子だった。国王陛下もセリーヌ王女も、目を丸くしてその味を堪能し、満足げに頷いている。「照り焼き」は、ケインの狙い通り、言葉を超えた友好のメッセージとして、見事にその役割を果たしたのだった。
舞台裏では、リサが冷静に厨房を指揮し、アンナやレオンたちが完璧な連携で最高のサービスを提供していた。
ケインは、全体の進行と客の反応(もちろんスキルでもチェック済みだ)を見守りながら、最後のデザート(これも灯火亭特製のフルーツを使った芸術的な一皿だった)まで、気を抜かずに指示を出し続けた。
晩餐会は、かつてないほどの大成功のうちに幕を閉じた。閉会後、国王陛下とセリーヌ王女は、わざわざ厨房まで足を運び、リサとケイン、そしてチームのメンバーたち一人ひとりに、労いと心からの感謝、そして最高の賛辞を贈った。
隣国の賓客たちも、「これほど心に残る晩餐は初めてだった。グランセリオの素晴らしいおもてなしに感謝する」と、最大限の敬意を表した。
この成功は、灯火亭の名声を、グランセリオ国内だけでなく、隣国にまで轟かせることになった。そして、ケインとリサ、チーム灯火亭の評価を、王宮内で不動のものとした。
晩餐会、大成功ヽ(´▽`)/
次から新章突入します!
明日も19時に更新予定です。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。




