何気ない日常が宝物になる瞬間
リサの想いが切ない・・・
ケインは再び、灯火亭の運営サポートという日常に戻った。
しかし、ラゼルシアでの緊張感あふれる日々を経験した後では、灯火亭での穏やかな時間は、以前とは違った、かけがえのない輝きを持って感じられた。
厨房で料理に真摯に向き合うリサの横顔、賄いの時間にスタッフたちと交わす他愛ないお喋り、店に響く客たちの楽しそうな笑い声……。
その全てが、今のケインにとっては何物にも代えがたい宝物のように思えた。
そして、彼ははっきりと自覚していた。
リサ・ソルノという一人の女性に対する、単なる仲間意識や尊敬の念を超えた、特別な感情を。
彼女の笑顔を見ると心が和み、彼女が悩んでいると放っておけず、彼女が危険な目に遭うかもしれないと考えただけで、胸が締め付けられるような痛みを覚える。これは、紛れもなく……。
ある晴れた日、ケインはリサに提案した。
「リサさん、今度の定休日に、少し遠くの森まで新しいハーブを探しに行きませんか? 新メニューのアクセントになるような、珍しいものが見つかるかもしれません」
「え? 二人で、ですか?」
リサは少し驚いた顔をしたが、すぐに嬉しそうに頷いた。
「はい! ぜひ!」
二人きりで出かけるのは、本当に久しぶりのことだった。
馬車に揺られながら、最初は少しぎこちない空気が流れたが、ケインがラゼルシアでの面白い(そして少し危険な)体験談を話したり、リサが灯火亭での最近の出来事を話したりするうちに、自然と会話が弾み、笑い声が絶えなくなった。
森に着くと、二人は並んで小道を歩き、目的のハーブを探した。
ケインはスキルを使い、薬効や味に関する情報を「見える化」しながら、リサにアドバイスする。
リサは、ケインの知識に感心しながらも、長年の経験からくる鋭い嗅覚で、次々と質の良いハーブを見つけ出した。
仕事仲間としての最高のコンビネーションは健在だったが、その合間に交わされる視線や、ふとした瞬間の仕草には、以前にはなかった親密さが漂っていた。
う〜ん、じれったいwww
明日も19時に更新します。
ここまで読んでくださって、
ありがとうございますm(_ _)m




