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仲間たちが起こす信頼の逆襲

ヴァルガス商会にじわじわと追いつけられるケインたち・・・


一歩、また一歩と包囲を狭めてきたヴァルガス商会の策略だったが、ケインたちの予想を超えたところからも、支援の手が差し伸べられた。


ガロン工房の窮状を知った、「疾風のダリオ」をはじめとする冒険者たちだ。彼らは、ガロンやケインへの「恩返し」を果たすべく、立ち上がったのだ。


「ヴァルガス商会だか何だか知らねえが、俺たちが世話になったガロンの親父さんとケインさんを困らせる奴らは許せねえ!」


ダリオたちは、ヴァルガス商会の圧力に屈してガロン工房への鋼材供給を渋っていた鉱山ギルドに押しかけた。もちろん、暴力に訴えるわけではない。


「もし、ガロン工房へのまともな取引を再開しないなら、俺たち冒険者ギルドの主要パーティーは、あんたらのギルドへの依頼を全面的にボイコットすることも考える。そうなったら、誰が一番困るか、よく考えな」


腕利きの冒険者パーティーからの依頼は、鉱山ギルドにとっても大きな収入源だ。その「実力行使」の示唆は、ヴァルガス商会の圧力以上に効果的なカウンターパンチとなり、一部のギルドは取引の再開を約束せざるを得なくなった。


ケイン自身も、悪評への対策に動いた。


彼はスキルを使い、噂がどのコミュニティで、誰を経由して広まっているのか、その拡散パターンと影響度を詳細に分析した。そして、噂に惑わされやすい層や、逆に影響力の大きいキーパーソンを特定し、的を絞ったアプローチを開始した。


商人ギルドの有力者には、エリアナの紹介状を持って直接面会し、灯火亭の経営理念や取引先との誠実な関係性を丁寧に説明した。


噂好きの貴族には、誤解を解くための事実に基づいた手紙を送った。彼は決して感情的にならず、淡々と、しかし誠実に「真実」を伝え続けた。


ケインのその真摯な対応は、徐々に人々の心を動かし、悪質な噂は自然と力を失っていった。



ヴァルガス商会、特にゲオルグ・ヴァルガスは、自分たちの策略が再び打ち破られつつあることに愕然としていた。灯火亭とガロン工房は、孤立するどころか、クレスメント商会や冒険者ギルドという強力な味方を得て、以前よりも強固な連携を築き上げていたのだ。


そして、その中心には、やはりあのコンサルタント、ケインがいる……。


(あの小僧……どれだけの手駒を持っているのだ?)


ゲオルグは苦虫を噛み潰す思いだったが、決定的な打撃を与えられないまま、再び戦況は膠着状態に陥った。



危機を乗り越えたことで、灯火亭、ガロン工房、クレスメント商会、そして冒険者たちの間の絆は、雨降って地固まる、ということわざのように、より一層強固なものとなっていた。


チーム灯火亭のメンバーたちも、外部からの圧力にも屈しない店の強さと、それを支える仲間たちの存在を再確認し、自信を取り戻していた。


しかし、ケインの表情はまだ完全には晴れていなかった。


(ヴァルガス商会は、決して諦めないだろう。次はもっと巧妙な、あるいはもっと直接的な手段で来るかもしれない……)


彼は、この勝利に安住することなく、次なる脅威に備え、情報収集と対策の準備を続ける必要性を感じていた。灯火亭の更なる成長、そしてヴァルガス商会との最終的な決着に向けて、ケインの戦いはまだ続いていく。


仲間っていいもんですよね。


次回から新章突入します!!


明日19時更新。

どうぞよろしくお願いいたします。

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