【改めて猫様に忠誠を】
*名前を全て本文ではカタカナ表記します!
漢字を知りたい方は5ページを見てください!
*最初の登場だけは、漢字とカタカナ両方書きます!
*凛太郎、清兄だけは、漢字のまま行きます。
リョクトside
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元晦冥のギンジさんの店に着いて頼んでおいた
フルーツ大福とその他色々を受け取り、
帰ろうとした時…
A子『きゃー!!!!【晦冥】のコウキくんと、リョクトくんだよね!?やっと会えたーーー!!!すごい会いたかったのぉ~』
B子『きゃー!!!!本当にいたァ!彼女とかいるんですかぁ~?いないなら立候補しますぅ~♡』
C子『カッコイイ~♡てか、この子誰~?てか、なんか髪とか肌が白すぎて気持ち悪いんだけどぉ~こんな子ほっといて私達のがいいでしょ~?やっと会えたんだし遊びにいこうよぉ~♡』
ドンッとヨルを押しのけて俺とコウキに近寄り
ベタベタと触ったり、くっついてくる、
耳を劈くようような3人の女共の声にヨルは
顔を顰めた。(*名前作らないのでA.B.C子と
表記します。)
いつもヨルはマスク(黒)をしていて、
鼻から上しか出ていないので女共は
気づいてないみたいだが、いつも見てる
俺は気付いた。
“あぁ、聞き取りした女共はこいつらか。“
と納得し、香水臭さに鼻をつまみそうになる
のを我慢しヨルを見ると先程までフルーツ大福で
珍しく機嫌が良かったのに、それが嘘のように
無表情だ。
しかも、
汚い物が触れたというように、女が触れた
ところを払い、ゴミを見るかのような冷たい
目で女共を視界に写している。
機嫌を悪くしたヨルを横目に、
「君たち、この街の人じゃないですよね?
確かに、俺達は【晦冥】ですよ。この街に
来たのは、口ぶりからして今日が初めて
じゃないですよね?この街のルール聞き
ませんでした?」
俺は、貼り付けたような笑顔で女共に
問いかける。出来るだけ苛立ちを出さぬように。
「ヨル、大丈夫か?」
コウキに関しては、女共の事など視界に入って
ないというようにヨルに近づいて来て声を
掛けている。
「……。チラッ」
喋るのが面倒になったのか、
コウキに目線で大丈夫だと伝えている。
女共は無視されたことに腹を立てたのか、
騒ぎ始めた。
A子『ルール?知らないですぅ~。なんなんですか〜そのルールってぇ、教えてくださーい♡』
B子『あ、もしかして、猫様がなんちゃらって
やつですかぁ〜?ちゃんと聞いてなくて
あんまり覚えてないんでぇ、もう1回教えて
くださーい♡そんな子ほっておいてぇ~』
C子『てゆーかぁー、そもそもその猫様って
なんなんですかあ〜?男の中に1人だけ女が
いるってただの男好きじゃないですかぁ~?
私の友達が、猫様にアッチ誘われたって
いってましたよぉ~?実はビッチ~?キャハハハ』
劈くような声で不愉快な言葉を吐く女共。
そして何より、俺達の大事なヨルを侮辱して
いることに腹が立つ。
「おい。テメェら黙って聞いてりゃ、
舐めやがって。知らねぇ、聞いてねぇだ?
この街に入ったからにはそんなの通用しねぇん
だよ。その顔ぐちゃぐちゃにして二度と
表あるけねぇようにしてやろうか?」
今にも殴りかかりそうなコウキを手で抑え、
「不愉快ですね。この街に1歩でも踏み入れたならルールは守って頂かないと。知らない・聞いてないなんて関係ないんですよ?まぁ、知らなくても聞いてなくても、俺達に害がなければ見逃しますが?」
必死に落ち着かせ敬語で話す。
顔を真っ青に染めていた女共が、少しホッとした表情になる。
すかさず俺は
「害がなければですよ?君たちは俺達の“害“
でしかない。そして何より、俺達の大事な
大事な【猫様】をバカにしたんです。許す理由
なんかどこにもありませんよ。それで?君達は
どこから来た何さん達ですか?」と言う。
ホッとした表情から、A子、B子の
2人は先程よりも青い顔になり、
俺とコウキを見ている。
C子だけ、ヨルを一瞬キッと睨み俺とコウキに
C子『知らない聞いてないは私達が悪いかも
しれないわ!でも!大事な大事なその
猫様は、誰とでもそういうことする
ビッチなのよ!?私の友達が言ってたんだから!
そんな事どこがいいの?!見た目も真っ白で
人間じゃないみたいじゃない!!!!』
ヨルを指差しながらコウキと俺に
叫ぶように言うC子。
A子とB子は、びっくりしたような顔で
C子を見ていたが、賛同したように
そうだそうだと言っている。
舐めやがって、女共が……。
バァァァァァン
大きな音ともに、近くにあったギンジの店の
ゴミ箱が飛ぶ。
「殺す。」
コウキが怒りに任せて蹴ったようだ。
ギンジさんに一応謝罪意味を込め目を向けると
気にしてないかのように、ゴミ箱に目もくれず
女達3人に冷たい視線を送っていた。
街の人も離れたところから、女達3人に冷たい
視線を送っていた。
「リョクト、チヒロ呼んどけ。」
そう言い女共に近づいて行くコウキの腕を
俺は掴み、
「落ち着け。こんな奴らの後処理の為に
わざわざチヒロさん呼べるかよ。
嫌味言われるわ。
おい、女共、俺が聞いた事への答えは
どうしたんだ??耳腐ってんのか?
まぁ、聞かなくても調べればすぐに分かるが
俺らの大事な大事な【猫様】を侮辱した罪は
重いぞ?さてどおするか?煮る?焼く?生き埋め?海に沈む?どれがいい?選ばせてやるよ。
それに、お前の友達とやらの情報も吐け。」
さぁ、死刑宣告だ。
仕事で交渉役が多い俺は敬語を癖つける
ために普段から敬語で話しているが、
ヨルを侮辱された怒りで敬語飛んでしまった。
さっきの威勢はどこに行ったのかと思うほど
女共は、顔を真っ青にしながら
“ごめんなさい“と泣きじゃくっている。
ようやく、敵に回してはいけないものに
手を出したと気づいたらしいがもう遅い。
「コウキ。リョクト。」
女一人を掴んで立たせようとした時
黙っていたヨルに名前を呼ばれて、コウキと
共に俺は後ろへ下がる。
俺達の中でヨルの言うことは絶対だ。
「今日は機嫌が良かったから見逃してあげる。
私ね、自分のモノに触られるの
誰であろうと嫌なの。例え大事な人でも。
だから二度と、晦冥・この街に近づかない、
関わらないと約束して。
もし破ったら、一生、死ぬまで
【晦冥】に追われる身になると思って。
裏社会の猫様、怒らせると怖いよ??
“二度目はないからね。“」
珍しく何も無く見逃すのかと思っていると
すぐに、俺やコウキでも息を飲むような、
低く感情の無い声にその場の温度が、
急激に下がったのが分かる。
街の人も視線を逸らし、女共は完全に腰を
抜かしてしまったようだ。
とても、17の女の子が出すような声と殺気
とは思えない。
そんな女達に興味を無くしたかのように
「帰るよ。」とだけいい歩き出すヨル。
あぁ、俺達の猫様はどうしてこんなにも
強欲なのに綺麗なんだろう。
ヨルの為なら俺は、どんなことでもするよ。
どんなに、しょうもない事も
どんなに、大変で辛いことも。
大事なヨルの為なら俺は冷酷非道に喜んで
なるよ。
ヨルが嫌いな陽の光が裏社会を照らす事が
ないように、俺達が隠すよ。
【晦冥】の名にかけて。
小さな背中を見つめ、改めて猫様に俺は
“忠誠“を誓った。
面白い、続きが見たいって
思ったら((꜆꜄ ˙꒳˙)꜆꜄꜆ポチポチポチポチポチポチポチポチお願いします!
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ちなみに…
ヨル達が去った後、女達は腰が抜けて
動けず、街の人に助けを求めたが
全員に無視や暴言を吐かれたり…最後は
這うようにして逃げ帰ったそう……。
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