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011(ヒートショック)

真っ赤なFD3Sの女ドライバーはゼノ達に声を掛ける。小柄でポニーテールの可愛らしい見た目とは裏腹に度胸がある。


「君達も走りに行くの?」

「今夜ね」

「サーキットじゃなくて、山に行くつもり?」

「まずは、定常円旋回からやるよ。姉ちゃんは走り屋か?」

「これでも、南木曽峠の良心って呼ばれてるのよ。このシルビア、2人で1台でやるの?」

「俺はGTRでやってるよ」

「Rいくつ?」

「R32だ」

「クラシックカーね。私は、田路木(たじき)スタン。宜しく」

「俺は黛ゼノ。こっちは相棒の近山淳史。宜しくな」

「よろ」

「2人とも、立端あるわね。モテるでしょ?」

「そりゃもう」

「フフフ。じゃ、今夜、南木曽峠で会いましょ」


スタンはFD3Sに乗り、爆音を轟かせながら颯爽と去っていった。


「ここにも、良心AV嬢か」

「なんか違うな。飯だ飯だー」


2人はコンビニに入り、食料を調達する。支払いは、ゼノの電子マネーだ。その代わり、帰りはゼノがシルビアを運転する。


「壊すなよ?」

「国道で卍切りでもやろうか」

「やめろっ!」

「冗談冗談。まずは開けた所で定常円旋回だな」

「円書きってやつ? ダートでやっても意味ある?」

「ターマックオンリー」

「近場でどこにある?」

「運動公園の駐車場」

「捕まらない?」

「運次第。風呂上がりのヒートショックで死ぬくらいの確率だな」

「マジかよ。俺も学校サボってドリフトやってりゃ良かった」


ゼノは、シルビアを運転して淳史の家に帰ってくる。駐車スペースに停めて、サイドブレーキを引き、スピンターンノブを引っ張る。

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