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ライオン

がぉーっと泣かれても困るんだよな。フードを目深にかぶった女は私の前で涙を流している。雨の日の交差点。早く帰りたいという思いで一杯だった。まぁ信号も赤になってしまったし、まだまだ帰ることは出来なそうだ。ガードレールの丸みを帯びた端っこの部分にも実は名前が付いているのだ。名前自体は忘れてしまったけど、初めて知った時はなかなか驚いた。この子は私に縋り付くように泣いているし、だんだん声も大きくなってきた。早く最高到達点に辿り着いてほしい。肉を切る音がしている。お腹が空いてきた。縋り付かれている以上、お腹が鳴るのは少し恥ずかしい。でも、女は泣いているし、ちょっとくらい腹を鳴らしても構わないか。そう思うが早いが、お腹が鳴った。女はちょっとだけ泣く音量を下げた。その後、また元の音量に戻った。こいつ本当に泣いているのか?と思ってしまったが、やはり濁濁とした涙が私のシャツを濡らしている。帰ろうよと私は言った。ちょっと後ろに重心を傾けて、そのまま重力に従って、私は完全に後ろに倒れた。女は私に覆い被さるようにして、まだ泣いている。雲がありすぎる空はどれも同じだ。水たまりの温度は今もまだ冷たい。

その場でちょっと考えただけで圧倒的に時間が過ぎる

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