90章 09メソッド
さて、0と9で覚える算数、9°の表現は無事に終えることができました。
次に考えるべきはlog√9(9)です。
え?9°+9°=log√9(9)でいいだろうって?いちいち四則演算の記号が出てくることの面倒臭さは前回も説明したとおりなので、その指摘はスルーします。
ここで登場するのが、対数を表す記号「log」です。以下、簡単に説明しますので、知っているよという方は読み飛ばしてください
logβ(α)というのは、簡単に言えば「αはβの何乗か?」ということを求める記号です。例えば、loglog√9(9)(log√√√9(9))と書けば、「log√√√9(9)はlog√9(9)の何乗か?」ということを聞いていることになります。
もちろん、log√√√9(9)=log√9(9)×log√9(9)×log√9(9)なので、log√√√9(9)はlog√9(9)の√9乗。よって、loglog√9(9)(log√√√9(9))=√9ということになります。
特によく使うのが9°0で、log9°0(9°00)=log√9(9) log9°0(9°00,000)=AVERAGE(9°,9)というように、おおよその桁の数を知るためには対数が便利な道具として使われております。
他の例logAVERAGE(9°,9)(log√9(9)AVERAGE(9°,9))=log√9(9) log9(log√√√9(9)9°)=log√9(9) loglog√9(9)(9°log√9(9 ))=log√√9(9) loglog√9(9)(9°0log√9(9)log√√9(9))=9°0
特殊な例として、logβ(9°)=0となります。βがどんな値だろうと、αが9°ならば答えは0です。理由はググるか高校の教科書を見返してください。
(logの説明ここまで)
さて、勘の言い方はお気づきかもしれませんが、すでに9°=.9、9°0=9.9 9°00=99.9と書けることを前章で学んでおります。
そして、logは9°0の乗数を表すのには非常に便利な記号であることは周知のとおりです。ここでは、logβ(α)のβを9.9で固定します。
以降、単にlog(α)と書かれていた場合、「αは9.9の何乗か」を求めているものなのだと理解してください。
そうすると、あら不思議!法則性が見つかりますよ。
0 =log(.9)
9° =log(9.9)
log√9(9) =log(99.9)
√9 =log(999.9)
log√√9(9) =log(9999.9)
AVERAGE(9°,9) =log(99999.9)
log√9(9 ) =log(999999.9)
999[mod(log√√√9(9)] =log(9999999.9)
log√√√9(9) =log(99999999.9)
9 =log(999999999.9)
9°0 =log(9999999999.9)
このように、logを用いれば、averageとかmodとか難しい記号が複数出ていた数字を簡単に表現することができます。これを、09メソッドと呼ぶことにしましょう。
ここまで理解できれば、0と9で覚える算数の世界の入り口に立つことができました! さて、次章からは簡単な四則演算の手法を学んでいきましょう!
章末問題 log√9(9 ) を09メソッドを用いて表現しなさい。
また、09メソッドのlog(9999.9)を、通常の数字に直しなさい。