0章 前書き
先に言っておきます。
算数・数学の参考書として、まっっったく役に立ちません。
算数・数学が何の役に立つのかと疑問に思う人も多いだろう。
例えば分数、例えば連立方程式、例えば虚数。
小学生であれば分数なんて全部小数で表せばいいのでは?と思う人がいるかもしれないし、中学生ならば連立方程式を実生活で使う機会なんてないと思うだろうし、高校生ならば虚数なんて中二病のための数字という認識しかないかもしれない。
しかし、筆者はこれらの数学を学ぶことができてよかったと考えている。
なぜならば、アイディアを形にするだけの数学的思考能力を身につけることができたからだ。
例えば筆者は拙作「ゴミ拾イストは掃除機に生まれ変わる」という小説を書いている。最近の話だが、主人公であるロボット掃除機が壁に吸い付く事ができるようになった。
これも、物理的に不可能な話ではないということは計算によって求めることができる。三角関数を用いてロボット掃除機の静摩擦係数を求め、必要な気圧差を計算したところ、ロボット掃除機の上面と下面でわずかに8hPa分の差しか必要ないことがわかったのだ。その計算を終えたところで、筆者は自信を持ってロボット掃除機を壁に貼り付けることができたのである。
まだそこまで計算をしていないが、その気圧差を出すのに必要な掃除機の性能を求めるには連立方程式が必要だ。
虚数だって、例えばゲームのグラフィックを回転させる時に使われている。筆者はあんまり詳しくないが(笑)、興味があれば調べていってほしい。
さて、そんな思考をもって、今回は黒羽晃さんのアイディア「0と9で覚える算数」を形にしていこうと思う。
この作品では,1~8の数字を登場させません。
よって、以下、次のように数字を表現することにします。
0=0
1=9°(9のゼロ乗……9のゼロ乗がなぜ1になるかは高校で習うので、そっちを参考にしてね)
2=log√9(9) (9は√9の2乗、つまり3の2乗だから)
3=√9 (説明不要)
4=log√√9(9) (9は√√9の4乗)
5=AVERAGE(9°,9) (反則気味だが、9°(=1) と9の平均は5だから)
6=log√9(9 ) (9 (=729)は√9の6乗)
7=999[mod(log√√√9(9))] (999をlog√√√9(9) (=8)で割ったときの余りが7
8=log√√√9(9) (9は√√√9の8乗)
9=9
例えば185個という数字を表現するときは、
「9° log√√√9(9) AVERAGE(9°,9)個」というように表現することになります。
ルビを付けるかどうか迷いましたが、つけないとあまりに意味不明だったので、とりあえずつけることにします。
以降、対数のlogが大量に登場します。高校数学を習ってない人には理解が厳しいかもしれませんが、あくまで嘘実用書のため、肩の力を抜いてお読みください。