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第八夜・『紺田照の合法レシピ』(まんが)

 お料理まんがである。

 しかし、ただのお料理まんがではない。『任侠系』の男子が料理を作る、一風変わったギャグまんがなのである。

 主人公は暴力団『霜降肉組』の新人組員にして、高校三年生の『紺田こんだ てる』。キレッキレの面構えに、左目にかかる傷跡がチャームポイント(?)の彼。そんな紺田が任侠道と料理の道をひた走る『紺田照の合法レシピ』。

『極道と料理のかけ合わせが果たして合うのか……?』とお思いの方も多いだろうが、これが意外にイケるのである。まず食材や味の表現が、かなり独特で面白い。例えばレンコンは『野菜界のリボルバー』、大葉は『合法ハーブの中でもとびきり最高だ』。だいぶ危ない表現だが、これが美味しそうな絵と相まって、妙にツボに来る。

 味の表現としては『カレーの香りと辛味が凶暴 完全に武闘派だ!!』とか『ごっつ旨い! この栗ご飯なら盃交わしてもええで!』などなど。『そこでこう来るか……!』的な絶妙の言葉回しに、いちいちツボを押されてしまう。

 個人的に特にお気に入りなのは、麻薬密売組織のリーダー『ホイ 鍋婁コーロー』が出てくる話。麻薬で儲けている彼が主人公の作った料理を食べ、『魔法の白い粉』(片栗粉)に心奪われて足を洗う、という話である。『んな訳あるかい!』と突っこみつつ、不思議なほのぼの感に『まぁめでたしめでたしだなぁ』と妙に納得してしまうのだ。

 人物としてお気に入りは、霜降肉組の若頭、『狼須ろうす 武蔵むさし』。食を大事にする彼は、普段は女好きのデレデレさんだが、食材を粗末にする者がいようもんなら、たちどころに豹変する。『生産者の事考えた事あんのかコラァ!!』と不届き者にヤキを入れまくるのである。そんな彼も、主人公の作ったなんちゃってピザであっさり機嫌を直してくれる。

 この殺伐としながら、妙なほのぼの感にあふれた雰囲気が読むほどに快感になってくる。万人におすすめ出来るジャンルの作品ではないが、ハマる人は結構ハマる事うけあいである。

 ちなみにクックパッドで『紺田照』で検索すると、まんがに出てきた料理の詳しいレシピも読めるとオビの内側(?)に書いてあった。ついさっき目を通してみたが、タジン鍋の蒸しカレー、サーモンとハムの花束サラダなど、どれも美味しそうである。

 目下、次巻予告の『襲撃を受けた狼須をかばい、凶刃に倒れた紺田』というのが気になっている。カットでめちゃくちゃ刺されてるし……。

 いろんな意味で次巻の発売が待ち遠しい、今日この頃なのである。

(了)



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