第一夜・『だがしかし』(まんが)
最近ハマったまんがである。
実はけっこう前から、アマゾンでおすすめされていた。が、『だがしかし』という一見平凡なタイトルを見て、わたしは(ゆるゆる日常まんがの、ちょこっと恋愛の絡む話だろうな……)と思い、『興味がありません』にチェックを入れたりしていた。
実際に単行本(一、二巻)を目にしたのは、近所のコンビニだった。
『だがしかし』……? なんかどっかで目にしたような……。あ、アマゾンでおすすめされてたやつだ! 駄菓子の話? ああ!だから『駄菓子菓子』なんだ!
そういうこじんまり、かつディープな話が大好きなわたしは、すぐさま一、二巻を購入した。『ゆるゆる日常まんがの、ちょこっと恋愛の絡む話』というイメージは、ある意味では当たっていた。が、そこに駄菓子が絡む絡む。キャベツ太郎、うまい棒、フエラムネ……。一話あたりたった八ページの小話に、きっちり駄菓子のうんちくや楽しみ方、その味などが描かれている。
主人公は、鹿田ココノツ少年(15)。田舎町の駄菓子屋『シカダ駄菓子』の(たぶん)一人息子である。そこに駄菓子屋の大手メーカー、『枝垂カンパニー』の社長の娘、枝垂ほたるという美少女が訪ねてきて……というあらすじ。
ざっくり言ってしまうと、駄菓子屋を継ぎたくない(夢は漫画家)ココノツと、継がせたいほたるとの攻防戦。そこにココノツの友人、遠藤 豆や豆の双子の妹、サヤたちも交えての夏休みコメディー、といった感じ。
いや、面白い。そしてほたるがいい感じにえろい。『モロッコフルーツヨーグル』を食す場面なんか、ちょっとぐっときてしまう。
先日三巻が発売されたのでさっそく買ってみたが、前から可愛いな、と思っていたサヤも可愛さ全開。夏祭りの『へへ…ありがとう!』のシーンなんか、思わず『うわ可愛っ』と呟いてしまった。
三巻で一番面白かったのは『うんチョコ』の回。そういう駄菓子があることすら知らなかったわたしにとっては、けっこう刺激的(?)な話だった。
最新刊の三巻は、今までの『ゆるゆる駄菓子コメディー』とは少し毛色の違う雰囲気も混じっている。『いつまでここにいれるのか、わからないしね』というほたるの言葉にちょっとぎくっとしたりして……。
ちなみにこの『だがしかし』、来年一月からTVアニメ化するらしい。おそらく五分アニメだろうな……と思っていたら、三巻のオビのほたるが『ショートじゃないわよ!!』と断言していた。マジか……どうなるんだろう……。
『アニメになったとたんに、原作が劣化した例』を知っているので(あれは悲しかった……)、そうはならないことを祈りたい。
やっぱりいったん好きになったものは、いつまでも好きでいたいのだ。
(了)