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魔力の系譜 ~名も無き英雄~  作者: 胡麻かるび
第4幕 第3場 ―魔法大学―
188/322

Episode149 魔相学総論


 さっそく講義が始まる。

 ティマイオスの粋な計らいで他の学生よりも必要単位数は免除された。

 履修するものは半分程度で良いらしい

 だからといって遊び回っていいという意味ではない。ある程度自由に動けるように配慮してくれたということだ。その代わり早くマナグラムの改定に着手してくれ、ということだった。

 とりあえず数多ある履修科目の中で俺が選んだ科目は次のもの。


 ・ 魔相学総論


 ・ 魔力因子環境分配学


 ・ 魔力効率学


 ・ 魔術戦闘防衛学

 ・ 魔術戦闘防衛学実習


 ・ 魔力応用工学

 ・ 魔力応用工学実習


 ――と、まぁ大仰な名前が並んでいるが、内容を見て興味あるものを選んでいる。


 『魔相学総論』は、魔力の色相とそれが持つ意味を学ぶもの。

 赤い魔力、青い魔力など俺がこれまで感覚で理解していたものをちゃんと勉強し直すためである。ティマイオスから「そんなことも知らないの」と煽られたこともあるが、俺が扱う『赤黒い魔力』の正体が分かるかもしれない。

 ちなみに『魔相学各論』もあった。

 でもこれは、炎魔法の"赤"を詳細に学んだり、氷魔法の"青"を詳細に学んだりという科目らしいので、それらが使えない俺にはあまり意味がないと思って取らなかった。


 『魔力因子環境分配学』というのはよく分からない。

 前世でも履修していなかったと思う。

 "魔力"が環境と人体の間をどのように巡っているか学ぶらしい。

 科目説明欄に、魔石生成の仕組みについて学ぶ、と書いてあったので、元冒険者として興味が沸いた。


 『魔力効率学』はそのままだ。

 同じ魔術でも魔力の消耗量は術者によって違うらしい。

 それをなるべく効率的に扱うための知識を深める科目だ。

 これには『魔力効率学実習』という実習科目があったけど、履修条件に"要 中級魔法"と書いてあったので、俺では受けられそうにない。


 『魔術戦闘防衛学』もそのままである。

 魔術師として戦闘方法を学び、その防衛手段を身に着けるらしい。

 実習はそれらを実際に実演する科目。

 いまさら必要ないかな、とも思ったが、対魔術師との戦い方の新しい気づきも得られるかも、と期待して受けることにした。


 そして最後が一番楽しみで『魔力応用工学』というもの。

 簡単に言えば、魔道具の作り方について勉強するらしい。

 グノーメ様の魔道具工房で何やってるか分からなかったことが、これで勉強できるというわけだ。魔道具コレクターの血が騒ぐ。



 他にも各属性魔法を究める科目がいくつもあったが、使えないから勉強しても意味がない。

 そもそも基本の魔法が使えない俺では、免除されていなければ必要単位数を獲得することは厳しかったんじゃないだろうか。

 ティマイオスもそれを分かってて免除してくれたとか……。

 あれでも賢者の中の賢者を名乗る存在だ。表には出さなくても色々と考えて決断しているのかもしれない。


 ちなみに今回の履修科目はエススたちと相談しながら決定した。

 護衛として一緒に入学したのに一人で勝手に楽しんでいたら、陛下に怒られるだろう。なるべくエススが一人にならないよう、俺とシアとランスロットで関心のあるものを出し合って、受ける科目を分けた。



     ○



 現在、『魔相学総論』の最初の講義中である。

 エススと並んで講堂の席についているのだが、周りの学生からの視線が痛い。

 やはり『お姫様と騎士』という構図が物珍しいらしい。

 ちらちらとこちらを見てくる。

 女学生らは、俺と目が合うとキャーと言って視線を逸らし、友人の間でヒソヒソと話している。

 それが気になってなかなか講義に集中できなかった。

 エススはお構いなしで束紙に筆を走らせている。


「―――魔力を学ぶ上ではこの"色"が示す意味は非常に重要になってきます。例えばみなさんは"赤い"という色を聞いたとき、どういうイメージを持つでしょうか。ある調査では情熱、憤怒、力強さといったイメージを持つ人が多いようです。それは炎や熱、ないし太陽の色が赤だということから"エネルギー"に関する―――」


 講師が淡々と黒板に板書し、魔相学の基礎について記していく。


「―――まぁこの辺りは各論でお話するとして、では総論ではどういったことを学ぶのかということですが……まず、魔力が色によって分けられた最初の歴史は、戦争で敵戦力の鑑別の一つに用いられたことが始まりです」


 触りの部分は本で読んだことがある話ばかりで理解が早かった。


 各属性の"魔力"には色が付いている。

 赤が炎属性、青が水属性、黄が雷属性、白が聖属性、紫が闇属性。

 そんなもの、魔法を見れば一目瞭然だが、魔術が進歩し、戦力として取り入れられていくに連れ、ド素人の兵士に魔術の属性の違いを瞬時に理解させるためには、体系的に色で判断させた方が手っ取り早かったのだと云う。


 そういえば、リンジーがファイアボールをぶっ放すときは赤い魔力が寄り集まってから火球が発現していた。

 魔法を放たれる前に事前に何なのかを判断できれば戦いの場では対処しやすいというわけである。

 曰く、色分けは魔力の"鑑定"にも繋がる。

 講師は円形の皿を持ち上げてこちらに見せてきた。


「マナグラムが発明される以前―――もう二百年ほど昔でしょうか。かつては、この魔力培地(マナジウム)に血を一滴塗布して一晩置き、表面に生成される小結晶の数を数えることで、魔術師の魔力総量を計測していました。血一滴当たりにいくつの結晶……謂わば、魔力の塊が生成されるか、ということです。昔はこれを肉眼で計測していたので、その粒子の細かい色の違いを正確に捉えられていませんでした。しかし、近年は"Particle Sc(顕微鏡)ope"という魔道具により、微細なものも見ることができます。これは現代の魔相学を飛躍的に進歩させた画期的な発明で―――」


 講師の弁が熱くなっていく。

 それから講師は魔相学の背景について熱く語り、色が持つ意味については追々、講義の中で話していくと言って終わらせた。


「――魔相学を学ぶことは分類学を識ることです。この学びは魔術界では初歩にあたりますが、基盤をしっかりと整えることは後々の君たちの成長に大きく貢献することでしょう。ちなみに魔力培地について詳しく学びたい人は、魔力応用工学の授業を―――」


 まとめると、

 ヒトが持つ魔力の粒子には色がある(・・・・)

 魔力の色相が学問の世界では鑑定や分類に使われる一方、戦いにおいては防衛術に用いられる。

 『魔力探知』という能力を持つヒトは、この"色"を肉眼で感じ取ることができるそうだ。

 その彼らが結界やトラップといった魔法陣を見かけた際、それを識別するための学識がないと意味がない。

 だから魔相学を学ぶことは実践でも意味を成す。

 ―――ということだ。



 なるほど、魔力の"色"か。

 では、俺が持つ赤黒い魔力とは何なのか。

 もう少し講義の中からヒントを得たいな。


「あ、あの~……」

「えー、ちょっとー」


 講義が終わって資料をバッグにまとめていると、さっきからちらちらとこちらを見てきた女学生たちが声をかけてきた。


「エスス王女様とその騎士のロスト様ですよね?」

「うん? そうだよ」


 エススが軽く返事をする。

 女学生たちは最初から分かっていて、まぁ当然分かっていたんだろうが、エススが言葉を返しただけでキャーキャー騒いで二、三歩後退した。

 失礼な学生たちだ。

 エススはそんなこと気にも留めずに笑顔で眺めていた。

 声をかけてもらって嬉しい、と言いたげだ。


「なんで魔法大学に入学されたんですかっ?」


 女学生はキャーキャー言いながら問いかけてくる。

 質問をしながら、また別の部位から声を出してるのかと思えるほど、キャーが断続的に続く。


「えっと……もともと魔法に興味があって、ボクの先生が魔術師だから、それに憧れて――」

「あとっ、お姫様と騎士様の馴れ初めってどんな感じなんですかっ?」


 言い終わる前に別の女学生が質問を重ねた。

 それに対してはエススも顔を少し赤らめて俺を見上げてくる。


「え……馴れ初めって、ボクとロストはそういうんじゃなくて……」


 助け舟を求めているのは伝わる。

 しかし、こういうのの相手は俺も苦手だ。


「やっぱりお姫様と騎士様の恋って許されてないんですかっ?」

「ううん、じゃなくて……」

「もしかして、禁断の愛のために王都を離れたとか!?」

「キャー! 愛の逃避行中ってこと?! だからこうして二人で一緒に……!」


 俺たちが何も言っていないのに、女学生たちは勝手に妄想を繰り広げていく。

 この子たちが求めているのは真実じゃない。

 自分たちの妄想を刺激する材料なんだ。

 エススも口をぱくぱくさせるだけで何も言い返せていない。

 この子もこれまで同世代の友達がいなかった上に、高すぎる身分を自覚せずに育ってきたから、こういう状況に面食らってしまうんだろう。

 女学生から逃げるなら時間を止めてしまえば簡単だ。

 でもエススは友達がほしいとも言っていた。


「止まれ」


 時間を止めて、エススの肩に手を置く。

 赤黒い魔力が空間を支配する。


「――……あ、ここは」

「どうする? 逃げるか?」

「うーん……うん」


 エススは少し躊躇った後に頷いた。

 青く澄んだ瞳が少し窪んだ気がした。


「いいのかよ。友達ができるチャンスかも」

「そうだけどロストに申し訳ないからね。あとシアにも」

「なんで?」

「だって居づらいでしょ? それに、ボクとロストの関係に変な噂が立ったら悪いから」

「……」


 こういう声が一回上がるとどう頑張っても噂は立つ。

 それにシアとは理解し合ってるから気遣う必要はないんだけど。


「あっ……別にロストとの噂が立つのが悪いとは思ってないよっ……って言っても別にそういうのを望んでるってわけじゃなくて……だから、シアが嫌な気持ちになるかもしれないってことを……その……」


 エススは狼狽していた。

 意味は分かっているから説明しなくても大丈夫だ。

 俺はお姫様を抱きかかえて講堂から出た。

 止まった時間の中だけど、ささっと駆け出す。エススが顔を赤らめていて、早く降りたがっているように感じたからだ。



     ○



「じゃあ、まずは―――」


 イルケミーネ先生と二人、その寂れた部屋を見回す。

 大型の謎の機材は放置されて埃をかぶっている。部屋中も塵芥で散らかっていてまともに研究なんてできそうにもない。

 午後、授業のない俺はイルケミーネ先生とともにあの研究室に足を踏み入れた。


「掃除かな」

「ですね」


 肩に下げた鞄を机の上に乗せる。

 そこにはガウェイン先生から預かった血液サンプルが四本入っている。既にバーウィッチで預かってから三ヶ月以上経っているが、氷魔法で凍結保存されたままだ。

 先生もいつも手に提げている四角い鞄を端の机の上に降ろした。

 あれの中には一体何が入っているのだろう……。


 とりあえず俺も腕まくりをしながら掃除の準備にかかる。

 先生は俺がそんな風にして意気込んでいる横で、窓を開け、魔法で風を巻き起こし、埃を一掃した。

 そして今度は水魔法で床を濡らし、風と炎で旋風を起こして窓へ送り出して一瞬で乾かした。

 すべて左手の人差し指をパチンと鳴らし、ワンフレーズで魔法を繰り広げる。

 それは亡き父親を彷彿とさせる……。

 あっという間に研究室がぴかぴかになり、俺も唖然とした。


「どうしたの?」

「いや、なんでもない……です」


 まずは掃除、なんてことを聞いて丁寧に床磨きなんてしようとしていた俺が馬鹿だった。

 以前、リベルタのアジトの掃除係だったとき「掃除をするってことは自分の心も磨くってことなんだよ。一緒に頑張ろう」と魔法を使わずに俺を手伝ってくれたリンジーの姿を思い出した。

 いや、だからって先生の心には磨きが足りない、なんて批判するつもりはない。

 むしろスタイリッシュで格好いいとすら感じた。

 でも楽できるところで楽をしないリベルタの皆の姿勢は好きだったから大事にしたい。……ということを思い出しているうちに、イルケミーネ先生が机を並べ始める。

 そこは手動なようだ。

 "物を動かす魔法"なんて無いのだから当然か。


「じゃあ、気を取り直して」


 イルケミーネ先生は机に資料を置いてぱんぱんと叩き広げ、そして振り向いた。

 銀の髪がゆらり、軽く肩をなぞる。


「これからよろしくね、ロストくん。鑑定魔法の研究ではあるけど、これはマナグラムを使う全人類のための大研究になる。私に力を貸してね?」


 先生が手を差し出す。

 俺はそれを握り返して返事をした。


「はい、よろしくお願いします」

「よろしい! では今日から貴方は私の助手です! ――なんてね。まぁ気長にやっていこ」


 イルケミーネ先生は俺にウィンクした。

 時折見せる先生の茶目っ気にどきりとする。

 俺に普通の魔力があって、もしこんな先生が家庭教師でやってきたら初恋の相手間違いなしだっただろう。



     …



 研究室の隅に竈を設置し、その上に大釜を置く。

 そしてその隣に小さな蔵を用意して暗所を作った。

 イルケミーネ先生の指示の通りだ。

 機材運びみたいな力仕事は俺の仕事。

 先生自身はどこかの研究室から貰ってきた大量のガラス瓶と虹色魔石、井戸水、フラスコ数個、魔法植物の樹脂、すり鉢を用意した。

 何をするのかさっぱりである。


「先生、なんか研究室が様変わりした気がするんですが」

「前は工学系の研究室だったからね。今は魔力とか血液とか、どっちかというと生々しいことやるから魔法釜が必要なのよ」

「……この材料で何をするんですか?」


 中央の机を挟んで先生と向かい合う。

 すると先生は俺に手招きして机を回ってこちらに来るように促した。それに従って先生の隣に並ぶ。

 先生はペンを取り、机の上に置かれた大きな紙に何かつらつらと書き始めた。


「まず、この研究の目的はマナグラムを改良し、観測できる魔力を増設すること―――なんだけど、魔道具よりも先に"無詠唱術者(アリアフリー)の魔力の正体"を明らかにしないといけないわ」


 先生は『大目標 マナグラムの改良』と書き、その下に矢印を引っ張って『観測できない魔力とは何か?』と書いた。


「観測できない魔力が存在する。これの裏づけはロストくんのおかげで取れてるのよ」

「俺のおかげ?」

「虚数魔力」


 先生は紙に『虚数魔力』と書き、その横に『≒赤黒い魔力?』と書き続けた。


「ロストくんが心象抽出で作り出す魔力の剣がその証拠。心象抽出っていう魔術は、魔力そのものを術者のイメージに(かたど)る魔術よ。変な名前だって思うかもしれないけど、古代人の中には、魔術を芸術の一つだと捉える民族もいたの。魔力で彫刻を作ったりね。それが戦争の時代には武器や防具に応用されて、今では簡易模型の作図に使われる―――っていうのは置いておいて、とにかく魔力ゼロと表示されるロストくんが心象抽出で魔力を剣に変えられる。この事実が、観測できていない魔力が存在する、という裏づけになるわ」


 先生はお浚いするように振り返る。

 観測できない魔力は存在する。

 リナリーは氷や電撃といった魔法も使えるが、炎魔法に関しては詠唱も魔力消費もなく壮絶な火力を誇る魔法を使いこなす。

 だから、そのときには未だ見ぬ"別の魔力"が使われているんじゃないか? その正体を探れないか? というわけだ。


「それを突き止める方法なんだけど……」

「ここからが本題ですか」

「うん。魔力を計測する魔道具はマナグラムしかない。だから計測できない魔力を確認するには古典的な手法を使うしかないの……」


 あれ……。

 なんかこの話、今日どっかで聞いたぞ。

 俺が首を傾げる隣、イルケミーネ先生は大きな紙に『方法』と書き、その下に大きな円を描き、その円の下に『魔力培地(マナジウム)』と書いた。


魔力培地(マナジウム)!」

「知ってるの?」

「今日の魔相学の講義で偶然聞きました」

「それはちょうどよかった。魔力培地は、各属性の魔力粒子を培養して結晶化させるものよ。その結晶にはそれぞれ"色"がついているから、これまで観測されていない"色"の魔力を見つけるしかない」


 見つかればいいんだけど、と付け加えてイルケミーネ先生は大きな円の中をペンでとんとんと叩き、小さな点をたくさん描いていく。

 これは方法のイメージ図だ。


「これで発見した新しい"色"の結晶を一粒分離(・・)して、フラスコの中の液状魔力培地へ移すの。これで単味の魔力のみを増幅させる。元の血液サンプルにはきっといろんな属性の魔力が混ざってるからね。この単属性に分離させる作業が必要になる」

「培地を使うとなんで魔力の粒子が結晶化するんですか?」


 俺の質問に、先生は虹色魔石をいくつか手のひらに乗せて示した。

 綺麗な手をしている。


「これは冒険者だったロストくんには馴染みのものかもしれないけど、一般的な魔石よ。魔力培地(マナジウム)にはこれの粉末を混ぜる。魔石には単純に魔力を活性化して増やす力があるからね。魔力ポーションの原料になってるのもそういう力を利用しているの。魔力の粒子が増えれば自然と寄り集まって凝集する――」


 つまり、魔力ポーションを混ぜた栄養価たっぷりの"土壌"に無数の魔力の種を巻いて発芽させ、新種の芽が生えてくるかどうかを確認するっていうことか。

 "土壌"には魔法植物の樹脂を使うそうだ。

 これが触媒代わりになる。

 樹脂はドロドロしていて、これを魔石の粉末と混ぜると固まり、ちょうど良い"土壌"となるらしい。


「さっそく培地を作るために魔石を磨り潰す作業から始めよっか」


 先生は大きな紙を机から取り払い、壁に貼り付けた。

 そして机の上に大量の虹色魔石をごろごろと転がした。

 俺が、うわぁという顔をするとイルケミーネ先生は首を振る。


「こんな作業まだ楽な方よ。一番頭が痛いのは新しい色の魔力粒子を培地から見つけ出す作業かな……」


 はぁ、と溜め息混じりにイルケミーネ先生は呟いた。

 先生も大学での研究作業は久しぶりだと言っていた。ずっと宮廷教師として教鞭を取っていたわけだし。

 これが研究か……。

 地道な作業だけど、こういう辛さも世のため人のためなんだと思って我慢するしかない。派手に戦って、派手に敵を倒すだけがヒーローじゃないんだ。



※顕微鏡は『Episode53 偽善と欲望』でグノーメ様も使ってます。

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