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LOOP HUNT ―拾ったスマホから始まるデスゲーム―  作者: けちゃ


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1/1

それを拾った時点で終わっていた

仕事終わりの夜9時。

駅から家に向かう途中、コンビニの前でそれは落ちていた。


黒いスマホ。


誰かの落とし物だろうと思って通り過ぎたけど、

3歩進んだところで画面が光った。


『見てしまったね』


ロック画面に、通知じゃなく直接文字が表示されていた。


一瞬フリーズした。


誰かのイタズラ?

でも周りに人はいない。

スマホは地面に置かれたまま、また光った。


『それを拾ったら、もう戻れない』


意味がわからない。

普通なら無視して帰るはずなのに、

なぜか俺はそのスマホから目を離せなかった。


そして、手が勝手に伸びた。


拾った瞬間、画面が切り替わる。


地図アプリ。


表示はこのコンビニから少し離れた細い路地。

そして文字。


『現在地:3分後』


意味がわからない。


『急げ』


スマホが震える。


なぜか無視できず、

俺はその路地に向かって歩き出していた。


地図の場所まであと10メートル。


スマホが光る。


『止まれ』


足が止まった瞬間――

目の前を猛スピードの車が突っ込んできた。


ガシャァァァン!!!


自販機に激突。

ガラスが飛び散る。


もしあと2歩前に出ていたら、

確実に巻き込まれていた。


震える手の中でスマホが光る。


『だから言っただろ。戻れないって』


背後から足音。


振り向く。


黒いパーカーの男。

顔は見えない。


男はスマホを取り出した。

俺の持っているものと同じ。


俺のスマホが震える。


『そいつから逃げろ』


男が笑う。


「やっと見つけた」


一歩近づく。


「それ持った時点で

もう追われる側なんだよ」


スマホ。


『走れ』


全力で走った。


住宅街を駆ける。

心臓が爆発しそうだ。


スマホが指示を出し続ける。


右。

直進。

曲がれ。


振り切ったと思った瞬間。


『まだ安心するな。奴はお前の位置を知ってる』


地図表示。


赤い点が6つ。

全部こっちに向かっている。


『現在、お前を追っている人数:6人』


震える。


『拾った者は狩られる。

最後まで逃げた一人だけが生き残る』


逃げ込んだ古いビル。


息を殺す。


スマホ。


『俺も前の逃走者だ』


そいつから送られてきたのは

行方不明者の記事。


事故死。失踪。


『全員スマホを拾った』


そして。


『最後まで逃げた一人は主催者に会う』


主催者。

このゲームの黒幕。


その時、ビルの上から足音。

囲まれた。


『屋上に行け』


屋上へ。


逃げ場はない。


そこで待っていたのは――


俺だった。


未来の俺。


「やっとここまで来たか」


混乱する俺に、

未来の俺は言った。


「俺はお前だよ。

全部逃げ切った後のお前」


そして告げる。


「最後の一人になった奴が

次のゲームを作る側になる」


背筋が凍る。


「今までの失踪も事故も」


未来の俺が笑う。


「全部、俺が作った」


理由。


「もう一度、お前に会うためだ」


スマホが光る。


写真。


屋上。

俺と未来の俺。


ただし未来の俺は倒れている。


「3周目」


未来の俺が言う。


「1周目は俺が勝った。

2周目はお前が俺を殺した」


そして。


「何回やっても同じ」


スマホ表示。


『現在:4周目』


未来の俺がナイフを出す。


「この世界はずっと

俺とお前のタイマンなんだよ」


屋上のドアの向こうから足音。


追跡者が来る。


スマホが最後に光る。


『5周目に進みますか?』


夜風が吹く。


選ぶのは、、俺だ。

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