麗との対決
今回ちょっと短めです
麗から突然振られた、戦爭宣告。
普通に考えて勝ってしまったら異能都市1位であることがバレそうなものだが、それは気にしないでいいよと言わんばかりに陰が合図してくる。
コイツ何考えてるんだろう。
「さっさとやったら?」
陰が聞いてくる、お前のせいで固まってるんだろう。
その間も麗は容赦なく見つめてくる。
「いいのか?」
「うん、べつにいい」
「...わかった」
私は渋々承諾した、わけが分からなかったが多分陰のことだからなにか策があるんだろう。
「もういいか?私は戦爭宣告したんだ、受けるか受けないか言ってくれるか?」
「いいぜ受けるよ、その代わりこちらが勝ったらこの障害解決を退いてもらう。」
条件厳しいし、勝手に陰が答えてしまう。
麗は勝てるわけが何だろうとフン、と鼻を鳴らす。
「私が異能バトル(戦爭)の審判でいいか?」
「別にいいさ」
「じゃあいく、異能バトル時間無制限ルールは禁忌・異能・個人所有武器使用可で、用意はじめ!」
陽と麗がほぼ同時に動く、いや、一瞬陽のほうが早い。
さて、どうやっって勝つのかな?楽しみではあるな。
陽サイド
はぁ、マジでめんどいな、なぜ勝たなきゃいけないんだよ。
そんなことを思いながら刀=紫電を取り出す。
「海連 海連斬」
麗の方から仕掛けてきた、私もそれに応戦する。
「電炎 紫電月影」
2つの刀が交わる、両方後ろに飛んで一回体制を整える。
「お前なにもんだ?」
「ただの異能力者だよ」
そう答えながら距離を詰め、異能を発動する。
「『強制』・『拘束』」
「...!」
この異能で、麗を動けなくする。
その上で放つ、私の禁忌。
「雷鳴 雷鳴刀」
確実に当たった、だが麗は立っていた。
驚いて距離をとる、明らかにさっきまでとは違うオーラを放っている。そう思っていたら麗が言う。
「お前強いなぁ、だけどよ、俺よりは弱いだろ?」
誰だ?麗ではないことはわかる、そう思っていたら後ろから陰の声が聞こえた。
「逃げろっ!」
そう叫ばれ私は陰の方に向き合い、とりあえず駆け出した。
ある程度近づくと陰は私が話そうとするのを聞こうとせずに手を掴んでいう。
「瞬間移動の異能を使え!」
「なんで?」
「いいからっ!」
思わぬ剣幕だったので言われたとおりに発動する。
「『瞬間』・『移動』」
一瞬にして私達はその一階上のフロアに移動する。
そうして陰が落ち着きを取戻した
「どうした?陰」
「お前知らないのか、アイツの異能」
知らない、麗の異能なんて。
私が困っていると陰がやっぱり知らなかったんだなと言わんばかりにうなずく。
「麗の異能ってなんなんだ?」
「アイツの異能は色々あるが『戦神』が1番強いだろう」
戦神?なんだそれそんなことを考えながら私達は3階への階段を上っていた。