表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

少年

作者: こはる亭

僕は、ねずみ年生まれで血液型はA型。

母さんは、僕を夫にする女の子は幸せになると いつも言っている。

なんでも、ねずみ年の男は細々と良く動き、良く働くA型は綺麗好きらしい。

そう言われると当たっているかもね!


今日は、学校から帰ったら友達誘って野球をするつもりだ。

僕の学年は野球好きが揃っているので、誘えばすぐに試合が出来る。

急いで帰って、自転車で行くつもりだ。



「キーン コーン カーン コーン」 


「おーい、帰るぞ!」

バタバタと一目散に僕達は学校の門をでた。   


「明、ボール頼むぞ」

「OK!] 

「ベースは誰の家にあるんだ?」 

「俺の家」と健二が手をあげた。       

「じゃあ、忘れるなよ!」 

「OK!]


話ながら3角にきた。 

「じゃあ皆、急いで来いよ!」 

「あぁ、わかっているぜ」 

「後でな、バイバーイ」 

 


僕の家は、この道をまっすぐに行き 2本目を曲がれば直ぐだ。

走りながら、僕ははんこ屋の手前で止まった。 


この家には、大きな身体の女将さんと、僕の苦手なペットがいる。こいつが店先で寝ていたら、僕は遠回りをしなければ往けなくなる。


「今日も外にいないでくれ」と、 心の中で祈った・・・。



秋の夕方、僕はお使いを母さんに頼まれた。

僕の自転車は、パンクして修理に出していたので、僕は歩いてスーパーに行った。

「卵と食パンで300円です」

「有難うございました。」

スーパーをでた僕は、まっすぐな道を空を見上げて歩いた。



はんこ屋は、水曜日が休みだ。

僕は、ふっとはんこ屋の看板の下に目が行った・・・。


 

目が光る物体が動き出した!

 


僕は、一瞬身体が固まって袋を手から離してしまった。 

一目散で走って逃げた! 

「はぁーはぁー」 

「どうしたの?」 

「母さん、出たんだよ!」 

「何がさ!卵とパンは?」

「・・・・・・」



それ以来、僕ははんこ屋の前を通るのが苦手だ。

母さんは、僕がねずみ年だから怖がるのかなと不思議がる。

あの時の卵は、全滅だった! 母さんに、こっぴどく怒られたぜ!   



「あー、今日はこのまま、まっ直ぐに帰りたい!」

心の中でさけびながら はんこ屋の看板の下を見た。

あいつは看板の下で横になっていた。

僕と目があった、はんこ屋の看板猫・銀は「二ャァー」と僕に挨拶をした。

僕は、回れ右をして 一目散で走った!「あー駄目だ!」

家は直ぐそこなのに、僕は遠回りをして帰るはめになる。 


母さんは、銀は可愛い猫だと言ったけれど、僕の心の中で銀は、あの夜から化け猫に変身しているんだ! 

走りながら、大公園で待っている友達の顔が浮かんだ・・・


猫が怖くて、遅くなったなんて言えないぜ!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ