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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

死にたいくらい辛い

作者: kokoutan

 私はADHDで、鬱を持っています。

 更にLGBTで、バイセクシャル(B)と、トランスジェンダー(T)を持っています


 私は生まれてから18年間。親や、周りの言うことだけ聞いてきた。理由も特にないが「ダメなものはダメ」「態度が~」「口が~」等しょうもない小言で拘束されてきた。「髪切りなさい」「この時間からドアは開けなさい」「何時には寝なさい」なんて。小さい時はそれでいいとは思うけど、中学を迎えてからの拘束というのは「子供を苦しめるただの刃だ」と思う。


 親には今まで期待もされてきた。「あなたならこういうのが向いていると思うの」「この部活入るよね?」「この高校入りなさい」「今回点数低かったね。もっと頑張りなさい」その期待にすべて答えようと努力の積み重ねをたくさんしてきた。今とは違ってゲームなんて、アニメを見る暇さえないほどに。

 逆に心配もされてきた。私がやることなすことすべてに「大丈夫かしら」「心配だわ」「時間すぎてるけど?」「勉強してる?」私のすべてに対して心配してくる親だった。

 そして否定的だった。何かをやりたいという度に、「学校の勉強は大丈夫なの?」「学校のことすらちゃんとできてないじゃない」「できるはずないからダメ」「できないよw」って。なのに親は私に期待だったり、「当たり前」だったりを押し付けてくる。

 一種の『障害者』である私にそんなものを押し付けられても、他人の「当たり前に頑張る」程度の頑張りじゃ足りないくらい頑張って頑張らなきゃいけなかったんだよ。私は。

 初めて、私が「ADHDかも」だったり鬱のこと話して、今年は学校を、高専を休学したいって話した時にもそれに肯定的ではなくて「休学なんてダメだよ。退学も」「周りの人はみんな高校、大学を卒業してるんだから。普通に学校に行って普通に勉強して、普通に卒業してる。それが当たり前だから」って。私は周りから見て『普通』だとしてもその『普通』を私に押し付けるのはそれはまた違う話だと思うし、それを押し付けられることによってまた苦しくなる。立つ気力すらもなくなる。

 「当たり前」を頑張ってやらなきゃいけない時点でそれは私にとっては当たり前になりえないことなんだよ。なにも心に障害なんて持ったことない人になんてこの気持ちはわかりっこないし、わかってもらおうとも思っていないけど。

 すべて「頑張れ」だけで、何も報酬もなく、欲しいものも買ってもらえず、なにも与えてもらえないものだとわかってからは欲しいものだったりそういう欲がどんどんなくなって。

 「なにをしたい」だなんてないし「なにがほしい」だなんてないし。

 親からの歪な愛の形に苦しめられて、周りの目に苦しめられて。

 どんどん居場所がなくなっていくときに作れたその形のない愛は、私にとってただ一つの救いだった。

 私の気持ちを考えてくれる愛なんて存在しないものだと思っていた。親からも周りからも愛されていたとしても、私の心なんてその人たちはわかろうともしないし、ただ人生のレールを敷いて、それから外れないよう監視して、外れたらまたレールに戻して。

 愛という名のただの足枷であり、牢屋であった。

 だのに、私のことを、私の心をすべてわかったようなふりをして、「この子は~」「そんなことないと思いますけどねw」「元気に毎日楽しそうに」。楽しくなんてないし、お前らにその気持ちなんてわからないよ。

 私はただ他人へ向けた仮面を作ってそれを自分の顔だけじゃなく、心にも貼り付けて。硬く硬くどう頑張っても離せないように。それで普通に見えているならよかったと思うが、心はやはりずきずきと痛んでいく。

 「このずきずきと痛い心を治すためには恋愛をしよう」と、言っては何だが元々モテていたので、リアルでは5人。ネットでは7人とかと付き合った。すべて仮面を貼り付けたまま。

 その仮面は形だけの恋愛をしても取れるものではなくて、更にトラウマだったり、嫌なことでたくさんたくさん足枷が増えていった。

 家にも外にも救いがないこの世界で唯一の救いが最初は音楽であった。曲を聴いたり歌ったり。それがとにかく救いで、楽しくて。苦しさを紛らわせてくれた。

 その次は小説だ。文字に想像をまとめるのは楽しい。そう感じた。最初は約1000文字を考えるのですら、1時間いやもっとかもしれないが、大量の時間がかかっていたものの、今はすらすらと言葉が出てくるようになった。どうしても中身は薄いが。そんな小説も他人に見せられるものではなくて、家で書くにしろ、学校で書くにしろ誰かの目に触れそうだというときは、サッと裏に隠したりして、自分の心のうちをばれないようにした。

 その次はイラストだ。とても下手だが、楽しかった。練習して練習して「うまい」といわれるのが好きだった。

 しかし、練習してもしてももっと練習している人はたくさん見えて、どんどん褒められることが減っていき、アンチさえも沸いた。好きだったイラストもどんどん描けなくなって、最終的には軽い落書きすらもなくなっていた。今は褒めてくれる人だったりがいるからいいが。

 その落書きすらしたくなくなった時期には救いはなくて、授業も聞こうと思っても聞けない。なにかをしようと思ってもすぐに別のことをしたくなる。ペンの音や、人の息をする音、足音すべてが怖い。自分の行動に対する周りの目も怖くて、自分のこと自身すら怖くなった。


 「この高校に入りなさい」といわれ、ランクはとてもじゃないが足りなかった。1日親に監視されながら、最低7時間は受験勉強して。娯楽といえば2度目のtwitterに触れたくらいだ。

 虐待等はなかったものの「心の虐待」だらけだった。それが愛情表現の一種であるとわかっていたからこそ更につらかった。その期待にこたえなければと。

 惰性でしていたゲームも楽しくないが時間がつぶれるからと勉強の合間にリフレッシュとしてやっていた。好きでもないのに。

 中学1年生の夏頃から、悪い意味で「周りとは違う」と理解してしまっていたから。そして、親にも相談できず、学校や友達にも相談できず。その『目』がどうしても怖いから。

 私立公立国立。なんとかすべてに受かって親の言っていた高校に入り、寮に入り、そこでできた友達に流され部活を始めて、きつい部活をしながらついていけない勉強についていくために毎日2~3時間勉強して、それでも私にはいい子でいることができなかった。

 最初の期末テスト。学年順位200人中190位台。ここまで努力してもこれしか取れないのか。と落胆した。

 その時に落ち込みまくってまたtwitterにどっぷり付け込んだ。そこから私の「ネット依存」が始まった。現実に頼る先がないから。痛いから。すべてネットに投げ出してネットを頼って。そんな生き方をして、「留年したら携帯も、switchもpcもすべて捨てるからな」と脅され、必死に努力した。今までとは違う方法をたくさん試して。

 そうしてなんとか4年まで来たのが現状だ。

 誰かを心の頼りにしたことなんて一度もなかった。安心できるタイミングなんてなかった。

 努力している姿を晒すのはいやだからゲームで、娯楽で努力を隠して「努力してないけどなんとかこれました!!!」みたいな感じに見せて。あくまで普通にいられるように見せて。

 中学の友達に、ネットの友達に誘われるゲームはすべて買っていろんなゲームに触れて。小さいころから、親の影響でpcに触ることが多かったのも理由になるだろう。

 ゲームを買うのに、お金を使うのに抵抗がなかった。自分のお金を使うタイミングがないってのもあっただろうが。

 おそらく一番長くハマれたゲームの種類としてはやはりFPSだろう。人が多くいて、基本的に常に誰かと一緒にできるから。周りに合わせるために「うまくならなきゃ」と裏で努力をして、ちょっと強いくらいまでにして。FPS以外ももちろんそうだ。


 中学の友達の影響でdbdも始めて2か月くらいほぼ毎日ウン時間と勉強とdbdで染めて、フレンドが増えて。その時に略称"BBB"というdiscordサーバーで、その友達と、40歳近いともだちと、りこちゃんとdbdをして、そして出会った。

 その頃は私はいわゆる暴言厨で、初めてあった人にも、慣れている人にも暴言を吐きまくっていた。今も少しは残ってるけど。

 最初にりこちゃんに言った言葉は「邪魔だよマジ死んどけよ」ってかなり強めに言った。

 そっからも友達とりこちゃんとおじさんとたまに人が変わったりしたが遊んでいた。三角様が来るまで。

 三角様が来てから私は、「チェイスできない」と嘆き、やめ、1年しないくらいが立ち、FPSにまたハマり、また辛くなって。

 つらいまま勉強もして、その努力を隠して。できるだけ電車で勉強したり、PCをいじりながら、裏で暗記科目をまとめ、勉強したりした。なんとか今まで留年せずにこれたが、鬱がそろそろひどくなってきた。と感じたのが今年の3月だった。ゲームもしない、アニメも見ない、ずっとtwitterやtiktokを眺めている日々が続いた。誰の声も聴きたくないき親とも話したくない。

 でも変わらなきゃと思い、まずは他人の声を聴こうと、ちょうどりこちゃんがやっていたVRCHATに3年ぶりにログインした。


「あれ?VRCHATやってるじゃん」


 りこちゃんからの通知が来た。1年近く話していなかったのに。私のことを覚えていてくれたのだろうか。私は最初に吐いた暴言が忘れられず。でもりこちゃんは気にしていないようで普通に話してくる。

 最初は、VRCに入るたびに私のところに来てとてもうざかった。キモいとまで思ってた。嫌いだった。

 でも、VRCに入ると基本隣にいる存在として信頼し始めて、好きになっていた。惹かれていた。


「じゃあ、りこちゃん今から私の彼氏ねw」


 twitterのリプでそうやって話した。その時はりこちゃんは「お気に入り」でしかなくて、でも、私のことを好いていてほしいからとそういう形にして、ずっと一緒にいる口実を作った。私は浮気もたくさんしていた。

 最初はりこちゃんも「浮気してもいいけど私が一番がいいな」といってきて。私は「うん。わかった。もちろんだよ」と、りこちゃんを一番に愛することを決めた。一時的だろうと思っていたが。

 でも、りこちゃんの私に対する好きな気持ちは私の思っている何倍もでかくて、でかくてでかくて。

 たくさん甘えられて、たくさんチャットして、たくさん話して。私もどんどん惹かれていって。「浮気していいって言ったけどやめてほしい」って言われてもちろんほかの人とすぐに切って、一人だけを愛して。

 りこちゃんは自分のことを優しくないっていうけど優しいじゃ足りないくらい。優しすぎてその、純粋な愛の形の優しさに触れたのが初めてだった。今まで閉じていた扉を初めて開いた。

 ネガティブな気持ちも、ポジティブな気持ちも全部全部たくさんたくさん溢れ出してきた。

 その優しさに触れてしまって、心を許してしまって、扉を開けてしまって、りこちゃんに依存、執着をしてしまった。

 最初は「理解してるならいいよ」といってくれたものの困っているのは容易に理解できた。でも甘えた。初めての優しさに触れてしまったから。生まれて初めてたくさん甘えた。異常なほどに。

 朝起きてりこちゃん、ゲームしてもりこちゃん、twitter見てても動画見てても働いてても何しててもりこちゃんのことばっかり考えてしまうくらい好きだった。なんでも受け止めてくれると思ってた。受け止めてくれてた。りこちゃんの受け皿だったり、大変さだったり気持ちは何も考えずに。

 純粋に好きでいてくれる存在がうれしかった。一緒にいられるだけで、辛いと支えてくれるだけで。私の愛情を受け取ってくれるだけで。

 辛い時は「頑張らなくていいんだよ」とか、「ゆっくり歩いて行こう」とか、「こうちゃんのペースでいいんだよ」って言ってくれて、本当に救われた。私の言ってほしい言葉以上の言葉だったり愛情だったりをくれた。

 口癖だった死にたいがどんどんなくなっていって、楽しいでいっぱいになった。

 好きが大好きに、愛してるにどんどん変わって。苦しい気持ちも減っていって。こんなに好きになるつもりじゃなかったのに、初めてが多すぎて好きになってしまった。

 りこちゃんの優しさが、声が、話し方が、全部全部好きだった。

 「花火好きなんだよね」と言って私をきれいな花火が見れるワールドに連れてってくれたりしたけど、私はりこちゃんしか見ていなかった。見れなかった。花火を背景にして。たくさん話した。たくさん笑った。たくさんたくさん。

 でも、りこちゃんはリアルも、友達も、好きなゲームもいろんなことで大変だったから、私はその大変さをわかっていながら、優しさを求めてしまった。どんどん返信だったり通話だったりが減っていって、ついには「こうたんが最近怖いの」と言って、別れた。

 「嫌いだからじゃなくて」「好きなんだけど」。その優しい嘘が救いでそして痛かった。

 私は嫌われて当然のことをたくさんしているのに、そんなに優しい言葉で、私を傷つけまいとうそまで言って。

 最後にごめんねなんて言葉が聞きたかったわけじゃないのに。


 初めてのことをたくさんくれてありがとう。りこちゃんは優しすぎて私は大っ嫌いだった。そうやって思うことにして、りこちゃんにも、その「好きだけど」って本当か嘘かわからない感情にすっきりしてほしいから、そうやって思うことにしたことを。そうやって最初から思ってたと私は伝えて。

 一方的に伝えて。


 開けた扉はなかなか閉まらないから、いろんな人を頼っていくけど、強くなっていくよ。私は。そう決めた。心の病気も治して、時には逃げて、どんどんどんどん強くなっていくよ。

 今まで敷かれていたレールをはがして歩いてでも、車でもなんでも、レールのない道を歩んでいくよ。

 そう決めた。

 今は大っ嫌い。でも、また次あったら。私を愛してくれるかな。

 愛してほしいな。そう願って私は死にたいという言葉を隠した。


 君から、りこちゃんからもらった初めての優しさ、純粋な愛、言葉、行動、すべてが宝物だよ。

 ありがとうりこちゃん。そして、今まで迷惑かけて、ネガティブなところばっかり見せてごめんね。

 次会うときには強くなって、頼れる男...女?になるからさ。だから...

 愛してたよ。りこちゃん。そして、大っ嫌いだよ。

 読んでくれてありがとう。

 最後の言葉はりこちゃんにはもう届かないだろうけど。私の歪な愛の形の歪な私自身との契約です。

 またいつか会えますようにと願って。

 誰かに私の苦しさだったり感情が届いたらうれしいな。

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