2020/12/20
1005.
「兄よ!」
「妹よ!」
「・・・せーのっ」
「「ブラック企業!」」
1006.
「ブラック企業にだけは行きたくないよね」
「まあな。大抵の人がブラック企業に行かなくて済むように頑張ってるとも言える」
「しかし! 大企業にもブラック企業が潜む悪夢!」
「一見ホワイトに見えるあの会社が!」
1007.
「つーかさ、就活してる人ってどうやって会社選んでるんだ?」
「さあな。会社のホームページとか転職サイトの口コミとかじゃね?」
「作者のヤツはどうしたんだ?」
「やめろ、アテにならん。高卒就職だし、求人票の中から“面白そう”ってだけで決めたんだぞ」
1008.
「なお、その結果・・・」
「よせ。・・・まあ、社会のことをちょっとは知れたって言ってたな」
「染まっちまってんじゃねえか」
「それが“社会で生きる”ということさ」
1009.
「でもさ、家でも学校でも何かとイライラすることあるんだから、どの会社でもストレスぐらいあるだろ」
「程度の問題なんじゃないのか?」
「強引に学校に通わされ! 宿題も課され! サボったらガミガミ怒られる! これ以上のストレスがあると言うのか!」
「あるだろ、山ほど」
1010.
「ゆーても残業って居残り授業と一緒じゃん?」
「居残りは、さすがにその日のうちに帰される。残業は、終わるまで帰れない」
「でも居残りで終わらなかった分は宿題になるじゃん? それって持ち帰り仕事じゃん?」
「ンなこと言ってるとガキの宿題と一緒にするなって言われるぞ」
1011.
「えーでも仕事の方が簡単そうじゃない? 宿題は! どんなに考えても分からない! 仕事は! ボリューム多くても時間さえあれば終わる!」
「職種にもよるだろ」
「私ごときが行けるトコなんて単純作業だけに決まってるだろ?」
「開き直んなよ」
1012.
「ま、会社の方が何かとブラックブラックって言われるのは、給料面で不公平感が出るからだろうな」
「出た! カネ!!」
「人間のストレスのほとんどはカネに関することだろ?」
「だな」
1013.
「同一労働同一賃金ってやつ? やること一緒ならカネ揃えろーってね」
「ただ、やることが一緒でも給料に差が出る典型的なパターンがある」
「なんだ?」
「いつ転勤させられるか分からん形態のやつは、給料が高い」
1014.
「あー・・・確かに当事者からすればそれぐらいのメリットは欲しいかもね」
「実際、家買った直後に転勤決まって頭金が~~とかもあるらしい」
「で、お前らの給料が高いのはそのロスの補填分だ~! とか言われるんだろ?」
「そういうことだ」
1015.
「でも給料の差が転勤あるなしだけだったらそんなに文句出なくない?」
「不公平な現場が多いんだろ。何だかんだで割り当てられた仕事以外も舞い込んで来るし、契約外のことだってなぁなぁでさせられる」
「で、嫌なら辞めろってことか」
「新しい仕事が見つかるかは別問題だがな」
1016.
「話戻すけど、派遣だと転勤はなくても派遣切りされるくない?」
「正社員でも退職勧告はあるけどな。あと事業売却に巻き込まれてサヨナラってのもある」
「クビよりはマシじゃない?」
「まあな。ただ、売られた先は大手でも子会社ってことが多いから給料は減るけどな」
1017.
「結局私たちは、社会を動かしてる連中の手のひらの上なんだね」
「“連中”なんて言い方をするな。機嫌を損ねれば一発アウトだぞ」
「でもさぁ!? 私がソシャゲでキャラの配置転換するぐらいの感覚で転勤させられるんだろ!?」
「それに、いらないノーマルカードぐらいの感覚で捨てられる」
1018.
「じゃあ優秀な奴はウルトラレアぐらいの感覚でこき使われるのか!?」
「かもな。てかお前URもっと大切にしてやれよ」
「知るか! どうすれば私たちはカードのような扱いをされずに済むんだ!」
「カードとして生まれてきた時点で終わりだ。使う側の人間には一生なれないぞ」




