2020/09/06
672.
「今日のラッキーカラーは黒!」
「9月6日だからって適当なことを言うな」
「占いなんて所詮こんなもんじゃん?」
「そんなことも言うな」
673.
「朝のテレビでたまに占いやってるけどさ?」
「たまにじゃなくてほぼ毎日だろ」
「局によって結果違ったらどうすりゃいいんだ?」
「コロコロとチャンネル変えなきゃいいだろ」
674.
「でも同じ局ばっか見てたら情報偏るじゃん?」
「曜日で局を決めればいいだけだろ。1日の間にチャンネル変えなきゃ見る占いは1つだけだ」
「でも曜日ごとに出演者違うから曜日で決めたら同じ人ばっかになるじゃん」
「だったらもうその日の気分でチャンネル決めろよ」
675.
「てかお前ロクにテレビ見てないだろ」
「見てるさ! 占いは!」
「占いしか見ないならチャンネル変えんなよ」
「親父が勝手に変えるんだよ!」
676.
「まーあの親父、芸能ニュースとかあんまり興味なさそうだしな」
「もうそれだけで見る局偏るよね」
「バラエティ性の高いコーナーも見ないからな、あの親父」
「スポーツはめっちゃ見るけどな。むしろスポーツネタやってる局探してチャンネルいじってる感じ」
677.
「あと最近はあれだ、将棋。親父のやつ将棋にも注目し出したぞ」
「あぁ、あれな、17歳。いやぁマジすげぇよな。17歳だぜ? 17歳。神でしょ。さすが17歳だぜ」
「17歳であること自体が凄い訳じゃないんだが」
「それぐらい知ってるさ。目の前にいる17歳がこんな有り様なんだからな」
678.
「やめろ、比べてくれるな」
「比較にもならんだろ。1億人も住んでると色んな人がいるもんだねぇ」
「それは実の妹を見てても思うことだがな」
「おいおい、やめてくれよ。あんなバケモノクラスの天才と同じだなんて、照れるぜ」
679.
「別に褒めた訳じゃなかったんだが」
「はいはい、そういうことにしといてやるよ」
「で、何でお前は俺の学ランを着てるんだ」
「今日のラッキーカラーが黒だからだ!」