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2020/08/02

530.


「兄よ!」


「妹よ!」


「「・・・なんだ!」」


「「・・・・・・そっちからどうぞ」」



531.


「・・・なんか、言おうとしてる中身までかぶりそうだな」


「やってみるか」


「いくぞ! せーのっ」


「「金を貸してくれ!」」



532.


「くっ、やはりか・・・。おい! 兄なら妹に貸す分の金を持ってろ!」


「知るか! 他人のための金など持ってる訳がないだろう!」


「私だってそうだ!」


「交渉決裂だな!」



533.


「ま、お互いに金欠じゃどうしようもないな」


「ちっ、ボケが。ちなみに、お前は何に使おうとしてたんだ?」


「ゲームだ」


「ふざけんな! そんなもん借金せずに買え!」



534.


「ふざけるなだと? 買うということは既に決まっている。使う額が変わらないのなら、早いも遅いも同じこと」


「私が利子を付けないとでも?」


「全クリ後に売った後の1割はくれてやってもいい」


「割に合わん!」



535.


「じゃあお前は何を買うつもりだったんだよ」


「ゲーセンに欲しい人形があってさ。取れるまでやる」


「俺と変わらんじゃないか。しかも、いくらかかるのか分からんし」


「だから借りるんだよ!」



536.


「だいたい、お前な・・・欲しいものがあるんだったら借金せずに済むように自分で金とっとけよ」


「お前それブーメランだからな?」


「ブーメラン? あんなん投げたっきり戻って来んだろう」


「そうか! こいつ致命的にブーメランが下手だった!」



537.


「とは言え、ブーメランが上達したところで金にはならん。2人とも持ってないなら仕方ない、最後の砦に挑むとするか」


「だな」


「母さーん、小遣いー」


「これから1週間、掃除・洗濯・料理、2人で全部やるんだね。そしたら3千円ずつぐらいくれてやるよ」

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