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2020/06/20

377.


「友よ!」


「何?」


「雨が降ったらウザいことランキングを始めよう!」


「“友だちが鬱陶しい”」



378.


「フッフッフッフ・・・中々に上手いジョークじゃないか」


「ジョークじゃないんだけどね?」


「冗談はこれくらいにして、いくぞ! 雨でウザいことランキング!」


「友だちが話を聞かな・・・いやこれ天気関係なかったわね」



379.


「まずは第3位の発表を、みずきさんから!」


「何で私なの?」


「私から言ったって面白みに欠けるだろう?」


「私から言っても一緒でしょ。そもそも何が3位なのか知らないし」



380.


「知らないだと! それでも私の友か!」


「友だちやめてもいいの?」


「テレパシーを送るから待っていろ!」


「だから聞いて?」



381.


「あーもう、さっさとスマホにでも打ち込んで渡しなさい」


「そんなことをしたらカンペの存在がバレるだろうが!」


「誰によ」


「全国のお友だち」



382.


「心配しなくても誰も私たちのことなんか見てないわよ」


「そんなことはない! いつ、どこで、誰が見ているか分からないぞ!」


「それは周りを見て言ってくれる?」


「ふむ・・・あそこの男子、友だちと普通に喋っていながらも意識をこっちに向けているぞ」



383.


「というわけで発表しよう、まずは第3位!」


「結局自分でやるのね。てかあの男子絶対こっちのことなんて気にしてないわよ?」


「第3位! チャリ通ができない!」


「定番ね」



384.


「いや~、私たちの日常が崩れる、まさしく第3位にふさわしいものが来ましたねえ」


「日常が崩れるって程ではないでしょ」


「男子はいいよな~。ドシャ降りでも強引にチャリで来れたりしてさ」


「それ少数派だからね? しかもズブ濡れで教室入って来るし」



385.


「続いて、第2位!」


「どうぞ」


「カバンが濡れる!」


「それも定番ね。ひどい時は教科書とかも濡れてふやけるし」



386.


「そう、雨で濡れると教科書が傷む。つまり! 教科書を持ち運ばなければ安全!」


「そんな言い訳しても置き勉は許されないからね?」


「許されないことはないぞ! バレたら教科書没収されて忘れ物扱いにされて宿題が増えるだけで!」


「それを“許されない”って言ってるのよ」



387.


「そして、最後! 栄えある第1位は~~!?」


「はぁ、早く終わらせて」


「じゃじゃ~ん! テンションが上がらない!」


「あなた今充分にテンション高いわよ?」



388.


「いや~やっぱ雨と言えばコレっすよ、コレ。まじサゲぽよ」


「妥当だけど尚更ランキングにする必要あった? あと“ぽよ”って何?」


「その答えは、心の眼で見つけるんだ」


「初めから考えてないだけでしょ」



389.


「という訳で本日は、以上!」


「よぅ満月に明星、さっきからオモロそうな話してんじゃん。混ぜろよ」


「やはり来たか! こっそり私らの話を聞いていた変態め!」


「もうどうでもいいんだけどズブ濡れのままこっちに来ないでくれる?」

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