2024/05/18
5463.
「よう委員長。元気してたか?」
「え、いきなり何なの?」
「何ってそりゃ挨拶さ。私と委員長の仲だろ?」
「私と満月さんの間に“仲”なんて微塵もないはずなんだけど」
5464.
「オイオイそんなツレないこと言うなよ。私と委員長の仲だろ?」
「あなたそれしか言えないの?」
「じゃあ言い方を変えよう。私と委員長の付き合いだろ?」
「本当に言い方を変えただけじゃないの!」
5465.
「“付き合い”も“仲”もあったものじゃないわ。迷惑しか掛けられてないんだから」
「迷惑掛けてこそ育つ“仲”ってやつがあるだろ?」
「それは迷惑掛けられてる側が言うことだからね?」
「そう思うなら委員長も私に迷惑とやらを掛ければいいんだよ」
5466.
「嫌よ。あなた絶対自分が迷惑掛けられたら貸し借り勘定に加えるじゃない」
「当たり前だろ? ギブアンドテイクが成り立ってこその友情なんだから」
「私が迷惑掛けられてる一方なんだから成り立ってないからね?」
「それはお前が勝手に、私には迷惑掛けないようにしてるだけのことさ」
5467.
「じゃあ満月さんは、自分が相手に迷惑掛けた時に、後でちゃんとお返しをしようとか思ってるわけ?」
「ンなんもん何で返さなきゃいけないんだよ」
「ほら! そんなことでよく“私たちの仲”だとか“ギブアンドテイク”だとか言えたわね」
「だってほら、委員長ならその立場的に半分以上慈善事業みたいなもんだから行けるかなって」
5468.
「なんて失礼なことを考えてるのよ」
「いいか? 委員長ってのは、担任が見れてない現場でトラブルが起こらないようにするのが役目なんだよ」
「トラブルメーカーがそれを言わないでくれる?」
「フッだったらなぜ橋口は委員長などという面倒なものを引き受けたんだ。それも、よりによってこの私がいるクラスで」
5469.
「ねえもう頭が痛いんだけど。でも、そうね、その質問に答えるならば、内申を上げるためよ」
「ハッ、現金な奴だぜ」
「満月さんというトラブルメーカーがいるお陰で、“そのような状況でもしっかりとクラスをまとめ上げきれている”って高評価をもらえてるわ。それが私があなたからもらっているテイクよ。ありがとうね」
「コイツあろうことかこの私を利用しやがって!!」




