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2024/02/11

4913.


「作者、会社でトイレに行こうとしたら掃除中になってる率が高い」


「ふーん。それで?」


「地味にイラッとくるらしいぞ」


「そうなのね。掃除が生徒の仕事になってる私たちには分からないけど」



4914.


「想像で補うんだ、みずき。もしこの学校に、掃除のおばちゃんがいたら」


「うーーん・・・用務員さんはいるけど、トイレも教室も自分たちだし・・・というか、掃除のおじちゃんなりおばちゃんを雇ってたとして、掃除するのは授業中でしょ? 休み時間にピンポイントで掃除されてたら“イラッとくる”というより“なんで?”って感じよね」


「そうか。そもそもが、これといった休憩時間が決まっていなくて任意にトイレに行けるからこその事態なのか・・・! 所詮は庶民のガキに過ぎない私たちじゃ作者の気持ちが分からないというのか・・・!」


「なんだか負けた気分ね・・・」



4915.


「これは、就職してから体験するしかないな。トイレ使おうと思った時に限って掃除中になってる体験を・・・!」


「バイトでは体験できないの?」


「牛野屋じゃ掃除もバイトの仕事だから」


「あぁ・・・」



4916.


「そこは、サバハーモニーの力をもってしても外注できなかったのね」


「あのくらいの規模の店舗では、スタッフが多い方が支障が出ますから」


「その声は・・・っサバ令嬢!」


「ごめんあそばせ」



4917.


「今日はお掃除の話ですの?」


「いや、どっちかというとトイレの話だ。作者が、会社でトイレ行こうとした時に限って掃除のタイミングとぶつかることが多いらしくてな」


「つまらないことでストレスを溜めてるんですのねあの人・・・」


「あいつ自身がつまらない人間だから仕方ない」



4918.


「それよりも、いいんですの? 年が明けて最初の話題がお手洗いで。確か年末最後の話題もお手洗いでしたわよね?」


「そんなことよりも年明け最初の回が2月なことの方が問題だろ? 何やってたんだよあいつ」


「ゲームね」


「死ね?」



4919.


「いやあいつ、マジふざけんな! どういう神経してんだよ!」


「もう、堕ちるところまで堕ちてしまったわね」


「まぁわたくしに言わせれば、始めからこの程度のお方でしたけれど」


「それを言ったら話が進まないだろ?」



4920.


「“話を進める”って、進も何もないでしょうこの話題」


「それについては、俺から話をしよう」


「なにっ! その死んだ魚のような声は・・・兄!」


「お前は死んだ魚の声を聞いたことがあるのか?」



4921.


「なぜ、作者が執筆活動をサボりゲームなんぞに現を抜かしたのかは、俺から弁明しよう」


「弁明も何もあるかよ。サボってたんだから」


「まぁ、聞いてみましょうよ。せっかくこうして涼太さんを派遣してくださったのですから」


「自分で来ない時点で終わってんだよ・・・」



4922.


「なぜ、ヤツはゲームなんぞに現を抜かしてしまったのか。それは、疲れていたからだ」


「まさかその程度で言い訳になると思ってないだろうなぁ?」


「まぁ聞け。ヤツは疲れた。疲れに疲れた。どうすれば、疲れが取れるだろうか。それで辿り着いた答えがこうだった・・・“美少女は全てを解決する”」


「いや死ね?」



4923.


「第一、この更新頻度下げた理由を思い出せ? 仕事に本気を出すためだろ? 自分の専門分野と向き合って、ただ惰性でこなしていただけの働きぶりを変えようとしたんだろ? その結果が、疲れたからゲームだ? ナメとんのかワレぇ!」


「そう。ヤツは人生をナメていた。頑張りさえすれば、自分はきっと生まれ変われると思っていた。だが、現実は甘くなかった。予算をくれるスポンサーの無理あるスケジュールはともかくとして、他人の思い付きまで織り込んで社内審査も説明せねばならない特許出願、情報セキュリティやらで5段階を超えて求められる認証、これまた手間ばかりが増えて一利なしの労働災害対策、そして年度の最中でも急にルールを変えられる残業規制・・・会社のためになるはずの仕事を、会社に邪魔されている現実からヤツは逃げ出したくなった。その結果が、美少女だ」


「いや意味が分からない。なんでそこで美少女になるんだよ」


「美少女以外の現実逃避に何がある。言っただろ? “現を抜かした”って」



4924.


「クソが。何が美少女だ。じゃあ聞くが、それでヤツの問題は解決したのか? “全てを解決する美少女”とやらで」


「聞くな・・・」


「だろうな。所詮は美少女なんて、その場の時間つぶしに過ぎないんだよ」


「時間潰しなどではない。ヤツは、睡眠時間を削って美少女に興じたんだ」


「余計悪いじゃないか! 寝ろ! いいから寝ろ! 美少女なんて忘れて寝ろ!」



4925.


「なんだか哀れに思えてきましたわね・・・」


「ここまで本末転倒という言葉が似合うこともそうそうないわよ? 癒しを求めてやったはずのゲームで余計に疲れを溜めるなんて」


「おい兄。これでも美少女は全てを解決すると言えるのか?」


「まぁ、疲れと引き換えに癒しは得たはずだぜ、きっと」



4926.


「そうそう、ゲームといえば」


「なんだサバ令嬢。まさかまたクソゲーを作ったとか言うつもりじゃないだろうな?」


「そんなことあるはずがないでしょう。今回用意したのは、誰もが認める究極の名作ゲームです」


「だからそれをクソゲーって言うんだよ!」



4927.


「まぁいいじゃないか美々香。話だけでも聞こうぜ」


「別に作者の話にも飽きたからいいが、どんなゲームなんだ?」


「確かに先ほど涼太さんがおっしゃった、いわゆる“美少女”というものに一定の需要があることに間違いはありません」


「おい、お前、まさか・・・!」



4928.


「本当にまさかとは思うけど、サバ令嬢さん・・・?」


「待て2人とも! こいつらはサバの素晴らしさを世界に届け続けることに魂を燃やす世界サバ・フィル・ハーモニー! 間違っても美少女だらけの恋愛シミュレーションなぞ・・・!」


「ごちゃごちゃとやかましいですわね。皆さん予想されての通り、用意したのは恋愛シミュレーションゲームです。その名も、“サババウィッチ”」


「予想の遥か上を行きやがったぜ!!」

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