2022/01/30
2689.
「よぅサバ令嬢。休日に呼び出したぁ、一体どうしたんだ?」
「本日は、庶民の外食を体験しようと思ってましてよ」
「なるほど、サバ部の活動か。でも女子ばっか3人で? 兄たちは良いのか?」
「5人で外食って少々不便じゃありませんこと?」
2690.
「まさかご令嬢にもそんな感覚があったとはな。てっきりちょ~長いやつか丸テーブルで大人数で食ってるもんだと思ってたわ」
「そういうこともありますけれど、個別に少人数であることも多いですわよ。円形テーブルも4人で使うことが多いですし」
「5人って真向いに人いないから違和感すごそうよね」
「言われてみりゃそうだな。でもどんな気分なんだろうな、5人で丸テーブル」
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「で、結局俺らも呼ばれたと」
「ハブられてたのは地味にショックだけどな」
「失礼しましたわ。3人のつもりでしたから。ですが、美々香さんの思い付きも大概にして頂きたいですわね。急な人数変更でお店に迷惑を掛けてしまいましたわ」
「庶民は普通外食で予約なんてしないんだよ」
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「で、来てみれば牛丼屋だったと。どのみち丸テーブルねぇじゃん」
「てか牛丼屋で予約なんてするやつ初めて見たぞ」
「“Reserved”のプレートがあまりにも異彩を放ってるな」
「さあ皆さん、参りましょう」
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「おい、すっげー好奇な目で見られてるぞ」
「それはそうでしょ。SPなんて連れてるんだから」
「もちろん店舗側にも、厳重な警備体制を用意して頂いてますわ」
「予約の必要性はそっちにあったか・・・」
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「さすがにここまで視線を向けられると気になるわね・・・」
「おいサバ令嬢、予約するぐらいなら何で貸し切りにしなかったんだよ」
「自分たちしかいなかったら庶民の気分が味わえませんでしょう?」
「もう既に味わえてねーよ」
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「へい、お待ち!」
「まぁ! 注文から30秒で! 早いですわ! 早業ですわ! クイックですわ!」
「それが牛丼だからな。早くて安くてウマい。そうじゃなきゃ牛丼じゃねえ」
「周りのお客さんが急に微笑ましいものを見る目になったわね・・・」
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「当ハーモニーも飲食店を出しておりますが、上流階級向けが多いですからね。庶民にもサバの良さを分かって頂くには、こういった手軽に食べられるものも必要ですわね」
「おいおい、まさかサバ丼チェーンでも出そうってのか?」
「ええ。今日はその視察のためにこの店に来たのですから」
「まるっきりスパイじゃねぇかよ・・・」
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「ご心配には及びませんわ。“牛野屋”とは庶民向けの飲食チェーン展開について提携を予定しておりますから」
「もう話が進んでたのか」
「サバみりん丼、塩サバ丼、サバの蒲焼き丼、とろろサバ丼、明太サバ丼・・・ああ、次から次へとサバ料理があふれ出て来て止まりませんわ!」
「ご令嬢さんも止まりそうにないわね・・・」
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「相変わらずブツブツ言ってるわね・・・捗ってるようで何よりだけど」
「そのうちサバでハンバーガーとかもやりそうだよな、こいつら」
「ハンバーガー! それも良いですわね! 採用ですわ!」
「余計なこと言うんじゃなかったぁぁぁぁぁ!!」




