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第156話

 目が覚めると知らない天井だった。

 体を起こし回りを見渡すと、颯音と海都が寝ている姿が視界に入る。

 そうだ、昨日海都んちに泊ったんだった。てか……いま、何時?

 枕の近くに置いてあるスマホに手を伸ばし時間を見る。


「昼前か……」


 夜中までゲームして、夜食も食べたからなぁ。まぁしゃあない。


「春名……?」


 颯音が目を覚ましたようだ。


「はよう。もう昼だけどな」


「おはよう……え、もう昼なの?」


 俺はスマホの画面を颯音に見せる。

 ガサゴソと海都が寝返りする。


「海都、起きろ~昼だぞ」


「ん……」


 目を覚ました海都は体を起こし大欠伸をする。


「おはよう……眠い……」


「ね。まだ眠たい」


 そう言って布団を被る颯音。


「二人とも、いつ頃帰るんだ?」


「もう昼だし、支度したら帰るよ。ほら、起きろ颯音」


「うい」


「片付けなくてもいいよ。あとで頼むから」


「んじゃ壁の方に寄せてくわ」


 俺と颯音は布団のたたんで壁側に寄せる。

 海都が俺のことをじっと見ているの気が付く。


「なんだよ」


「あ、いや……これを言っていいのか迷うんだけど」


「だからなんだよ?」


 颯音が海都の隣に行く。


「俺は見慣れたから気にしてないけど、海都見るの初めてだったね。春名、いつも寝癖が凄いことになっているんだ」


「そうだんだ……ぶっ」


 笑いを堪える海都。


「うっせ。洗面所借りるぞ」


「場所はわかるか?」


「……案内お願いします」


「俺も行く。ついでにトイレにも行きたい」


 俺と颯音は海都に付いて行って洗面所に行く。

 寝癖を直している間に颯音はトイレに向かった。

 大体直し終わると洗面所のドアがノックされた。

 海都がドアを開けると、俺が唯一知っている人――須藤さんが立っていた。


「おはようございます坊ちゃま。お食事はいかがいたしましょうか? 直ぐにご用意できますが」


「あー春名、飯食っていくか?」


「せっかく用意してくれたんだし、食べてから帰るよ」


「わかった。須藤、部屋に運んで」


「畏まりました」


 須藤さんはお辞儀してから去っていくところで、颯音が戻ってくる。 


「颯音、飯を用意してくれてるみたいだから、食べてから帰るぞ」


「わかった」


 洗面所を出た俺たちは部屋に戻ると布団は片付けられ、テーブルの上に料理が並べられていた。

 俺たちは今後の予定を決めながら料理を食べていく。 


「で、これからどうすんだ?」


「海都は育成するんだろう? まぁその前に孵化機を借りないといけないけど。颯音は?」


「俺も育成かな。ヒスイとギンを進化させてから、上位職に転職しようかなって思っている」


「となると、しばらくは自由行動でいいかもな」


「拠点の改造は?」


「屋外は俺が弄るから屋内は任せるわ」


「ヒスイとギン用にドッグラン的なの作りたいから俺も屋外弄りたいんだけど……」


「そんな使わないと思うから余ったところは颯音に譲るよ」


「わかった」


 そのあとはくだらないを話しをしながら料理を食べていく。

 食べ終わるとドアがノックされ、須藤さんが入ってくる。


「車のご用意が出来ました坊ちゃま」


「わかった。春名、颯音。車で送っていく」


「サンキュー、助かるわ」


 俺と颯音は荷物を纏めて玄関前にある車の後部座席に乗り込む。

 運転は須藤さんで、助手席に海都が座る。

 車はゆっくりと動き出し、和風な門を潜ぐり海都んちを出る。

 しばらく道路を進み先に颯音の家に到着。

 颯音は荷物を持って車を降りると振り返っていう。


「今日はログインする?」


「俺はどっちでもいいけど。海都はどうする?」


「悪い、俺はちょっと予定があるからパス」


「そうなんだ。レベル上げしているから、なんかあったらメッセージ飛ばして。じゃあまた」


 颯音は玄関のドアを閉める前にこっちに手を振ってからドアを閉めた。

 車は再び動き出し、しばらく走り、俺んちの前に着く。


「それじゃまたな海都」


「おう」


 車から降り、ドアを閉めると車は出発した。


「春名?」


 兄ちゃんの声が聞こえ顔を向けると、レジ袋を持ってる兄ちゃんがいた。


「お帰り……あの車は?」


「友達の車。送ってくれたんだ」


「そうなんだ……」


去っていく車を見つめる兄ちゃん。


「兄ちゃん?」


「……楽しかったか?」


「あ、うん。楽しかったよ」 


「ちゃんと課題したんだろうな?」


「勿論。だいたい終わらせたよ」


「そうか」


 俺は兄ちゃんにあったことを話しながら家に帰宅した。




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