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視線を感じて

「この辺なら大丈夫なハズ……いざ!」

 深淵触手をドリル状にして凍った湖に突き刺す。ゴリゴリと氷が削れて穴が開いた


「これ用の釣り竿じゃ無いけども……」

 釣り糸を氷の穴から垂らす。釣り竿の長さ分、穴から少し離れた所で座ってヒットの瞬間を待つ


「いやーやっぱり凍った湖と言えばワカサギ釣りでしょ!」

 アイススケートもちょっと考えたけど、やっぱりワカサギ釣りの方がやってみたかった。一応食料にもなるだろうし、釣って損は無いだろう


「まぁ、現実で2日以内に何かしらを発見出来ないと困るな……」

 特に当てもなく遭難してみたけど、1週間後にはフィフティシアに行かないといけない。それを考えると現実で2日経過しても特に発見無しだったら戻る為にセルフキルも視野に入れておかないと……


「おっ!来た来た!」

 色々考えてたけど針に食いついた感触があったので釣りあげる


『ヒポメサギ を入手』

 うん、見た目は完全にワカサギだ。これはサッと揚げて食べたいな……


「やっぱり釣れるんだ!これはもう少し釣っておこう!」

 ワカサギは集団で湖の中を泳ぐらしいからすぐにまた糸を垂らすと入れ食い状態になった。集団が居なくなる前に釣れるだけ釣ってしまおう!




「うん、中々の釣果!」

 ヒポメサギが釣れなくなったら湖の反対側に紫電ボードでぶっ飛ばし、深淵ドリルですぐさま穴を開けて釣り再開というちょっとした力業を使ったけど、お陰で32匹も釣れた。食料としてもありがたいぞ!


「後は何処かで調理を……ん?」

 流石に湖の上で焚き火を起こすような事は出来ないので、湖から移動を考えていたら視界の端で木の影から誰かに見られていた様な気がした


「今誰か居た?」

 何かでは無く、誰か。そう思ったのは、見られていたと思った方向を向いた時、木の影に隠れる様な動作と白い布のような物が見えたからだ。もしかすると僕が見た事の無い生物の垂れた皮膚とかだった可能性もあるけど、これは確認しない訳にはいかない。ちょっと行ってみよう


「ベアベア?」

 紫電ボードで凍った湖の上をかっ飛ばして「ベアベア?」は今更かもしれないけど、一応キャラ付けしておけば、もしかすると何かの役に立つかもしれない


「おっ」

 誰か居たと思った木の裏を見てみたら、足跡が残っていた。まぁ他に特に何も見てないからこの足跡を追いかけてみるか




「おっと、これはちょっとマズいかな?」

 足跡を追いかけていくと街があった所とは別の雪原に出たみたいで、周りを見ても特に何も無く、真っ白な雪原に足跡だけが残っている。それを追おうとしたけど天候が急に吹雪いてきた


「追ったらダメとでも言うのかな……」

 これは普通の装備じゃ進んだらダメな奴……なんだろうけど、シロクマコスチュームなら温度変化に強いから特に問題無い。問題があるなら足跡の追跡が困難になるくらいだろう。吹雪で視界が悪くなるのと、足跡その物が消されてしまう。しかも吹雪が来てから足跡が右に行ったり左に行ったりと直進じゃなくなったのが追跡の難しさに更に拍車を掛けている


「あれは…」

 視界数mあるか無いかで足跡を消えかけの足跡を追っていくと遂に【察気術】の範囲内に反応を捉えた。これでもう見失わずに追いかけられる


「とりあえず静かに追いかけよう」

 吹雪の勢いも更に増し、もう数十cm先くらいしか目では見えない。雪も積もって歩き難いが、【察気術】で相手を認識出来ているので追跡は続ける事が出来た。


「ん?やべっ」

 追跡を続けていたら急に吹雪がピタッと止んだ。一応隠れるつもりで雪の中に腹ばいになる


「なんだあの家……」

【察気術】で追跡していた相手は真っ白な着物を着ていて、その人が古風な茅葺屋根の一軒家に入って行った。急に雪の中に現れた時代を感じる民家らしき物。どうしよう?お邪魔しますしちゃおうかな?



「くっそー!なんだあのクマ野郎!」

 とりあえずコソコソとその家に近付いてみたら家の中からの声にビクッとしてしまった。追跡してた相手がクマ野郎とか言うって事は僕に対して何か言いたい事が有るんだろう


「せっかく酒の肴を獲りに行こうと思ったのに!」

 ヒポメサギを取りに来てたみたいだけど、僕が居たせいで取れなかったみたいな事かな?


「こうなりゃやけ酒だ!」

 うーむ、どうしよう。お酒を飲んだらまともに会話が出来るか分からないから今行くべきか。それとも判断力が下がるだろうお酒を飲んだ後に行くべきか……


「今行くか」

 やけ酒と言ってるなら結構無茶な飲み方をするかもしれないし、来た事すら理解されない可能性もあるから今声を掛けておこう。扉をノックだ


「ん?誰だ」

「ベアベア」

「うわぁ!」

 玄関開けたら目の前にシロクマという状態に驚いて腰を抜かす白い着物の人。女性の方でしたか


「あっ!お前はさっきのクマ野郎!」

「ベアベア」

 もしかするとあの湖はこの着物の人の所有地で、ヒポメサギは養殖していたのかもしれない。そうなると僕は密漁的な悪者ポジションになってしまうから釣ったヒポメサギを全部渡す。そうじゃなかったとしても友好的態度だと相手に気が付いてもらえないと話す事も出来ない


「なんだ?くれるのか?」

「ベアベア。ベアベア?」

 まずは頷き、その後で包丁で調理するようなジェスチャーを見せる。気が付いてくれるかな?


「なんだ?クマのくせに料理が出来るとでも言いたいのか……」

 普通に考えてシロクマが魚を持ってきて、家で調理しますか?なんて事ある訳無いからどういう対応をするべきなのか僕も分からないな。もう普通に喋っちゃおうか



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― 新着の感想 ―
[一言] 雪姐御さん!?わっちが機織りしている姿を見て無事に帰れると思うなよ? と言うか、見たかったな〜ハチくんのアイススケート、ハスバさんを拉致してくれば自然と白鳥ヘッドに着替えていい具合に凍りつい…
[一言] 白い着物……茅葺き屋根…… 雪女かな? ちょっとキャラがべらんめえだけどw
[一言] 次回新キャラ叫ぶ 「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!」
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