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961/2014

有能モルガ師匠

「うんうん、やっぱりハチ君の料理は美味しいねぇ。君達も食べる?」

「それじゃあいただきます……これも美味しい!」

「うぉぉなんだこりゃ!うめぇ!」

 モルガ師匠が勧めて人魚の2人がボロネーゼを食べる。温かい物も大丈夫なんだ。というかモルガ師匠が自然に2人をこちら側に引き込めてるのが偉い。おやつポイントプラス1だな


『ハチ君、もしかして今って何かのクエスト中かい?』

 ハスバさんがウィスパーを飛ばしてきた。食べながらウィスパーとか器用な事してるなぁ?


『そうです。これが上手くいくと空島に温泉が作れるかもしれないんで、協力してもらえますか?』


『温泉だって!?その温泉って私達も入れるのかい?』


『一応、入れるようにするつもりです』

 一応温泉はプレイヤーとかNPC問わず、誰でも入れるようにしたい所だからそこは頑張ろう


『協力しようじゃないか!トーマ君にも話はこっちでしておくから!』

 トーマ君にも事情説明はそういえばしてなかった。ハスバさんが要点を纏めて伝えてくれればこっちも楽だ


「なぁハチ?これからどうするんじゃ?」

「一応ご飯を食べたら休憩でもしようかと……」

 腕に巻き付いてるミニヴァイア様が耳打ちをしてくる。確かに、ご飯を食べたらそのあとどうするのかは気になるよな


「休憩?」

「せっかくですから、皆でこの島を見渡そうかなって」

 島の縁から下を見て空を見るのも良いけど、やっぱりあの展望台が一番見晴らしが良い


「なるほどな」

「とりあえず、ヴァイア様も何か食べます?用意しますよ?」

「うむ、それなら私もそのボロネーゼとやらを食べたいぞ!」

「はい、どうぞ」

 フォークでくるくると纏めてヴァイア様の口元に持って行くと、パクッと一口で食べた。良い食べっぷりだ


「んー、ん~、んまい!」

 ボロネーゼ万能だな……




「よし、お昼はこのくらいにしましょうか。ご馳走様でした」

「「「「「ご馳走様でした」」」」」

「ごちそう、さまでした……」

 マダム耐えるねぇ?


「そうだ。せっかくだから、城の一番上から皆が作った街とか見られるんだけど見てみる?」

「是非見たいです!」

「見たいぜ!」

「もちろんもちろん、行く~」

 もう2人共普通に楽しんでるなぁ……そしてモルガ師匠こういう場面だと本当に馴染むなぁ?


「……」

「別について来なくても水の球は消したりしませんが、せっかく来たなら見ないと勿体無いとは思いますよ?誰にでも公開してる訳じゃないんで」

 迷ってるマダムの後押し……では無いけど、ここで別行動は面倒なので、ついてくるように仕向ける。屈しても仕方がない理由があれば、自分に言い訳出来るからね


「ハスバさん達はどうします?展望台見に来ます?」

『良い感じにお願いします』

 ウィスパーで2人も来るように先に伝えてある。他の全員が行くなら…という集団心理の為だ


「勿論行かせてもらうよ。ここの城の展望台が起動してる所は何回か下から見た事はあるけど、行った事は無かったからね。遂にあそこに行ける機会を貰えたのなら行かないのはもったいない」

「じ、自分も!行きたいです!空島の全体を見るって高い所からじゃないと見れないと思うので!行っても良いですかハチさん!」

「もちろんだよ。じゃ、行きましょうか」

 マダム以外の全員がキッチンから移動し、出て行こうとしたら、マダムも後からついてきた。そういえば強制移動して無かったから自力で泳ぎながらこっちに来てるのか。結構大変そう




「ほいっと」

 展望台を起動し、屋根を開く。うん、いつ見てもボスフィールドっぽい


「「うわぁ……」」

「凄いです!」

 上から見下ろせば、さっきまで見えなかった所まで色々と見えるようになっている。勿論、ハスバさん達にアストライト村の存在がバレるかもしれないけど、ハスバさんとかなら別に何とかなるかな?


「ハチ君、この島って見えなかっただけで結構色んな地形があるんだね」

「住んでる眷属に合わせて結構気温とか弄ってあるんで、危険が無いように行ける範囲絞ってるんですよ」

「本当にこの島って色々考えてるねぇ」

 色々と見せられない事とか物が沢山あるから、島の全開放は絶対出来ないけどね……


「その内行ける所が増えるって面白いと思いません?」

「ハチ君が実は運営の人間って言っても何も不思議には思わないね……」

 まぁ、運営みたいな事は確かにやってるなぁ……


「まぁ、それは置いておいて……本当は皆を夜に連れて来たかったんですけどね。夜の方が綺麗ですから」

「ふむふむ、夜にするのは流石に無理だけど、ここは師匠が1つ暗くしてあげよう!」

 モルガ師匠が杖を振ると辺りに雲が集まり、黒い雲が空島の上を覆いつくした。けど、雷とかが鳴ってる訳では無いので本当に雲を集めただけなのかな?


「わわっ!街が光ってます!」

「なんか、優しい光だな」

「綺麗……」

 モルガ師匠が空島を暗くしてくれたお陰で街に設置したクリスタルピナスが近くを歩く人に反応して光り、幻想的な街並みが見える。これはおやつポイント高いな?なんか今日はモルガ師匠優秀だな!



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― 新着の感想 ―
[一言] きっとハスバさんに温泉話が行くと大掛かりな温泉…スパリゾートクラスになると思われる むしろそれでいいのでは?と思ってしまうけどね薬草湯や炭酸湯など幅広く作ってサウナも色々作れば今後何か作る時…
[一言] おやつのためなら有能なの相変わらずだなあ
[一言] おやつ!おんせん!師匠がんばる!
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