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952/2016

自分&思考

「最後のゲームは……ヒット&ブローとかどうかな?」

 0~9までの数字の内、同じ数字は使わずに3つ選んで好きに並び替えて、相手に先に当てられた方が負けというゲーム。数字と場所が合っていればヒット。場所は違うけど使ってる数字が合っていればブローと宣言するゲーム。実際これをやろうとすると一発で3ヒットでゲームエンドになる事もあるけど、それはもう事故だ。これが最後のゲームとなれば流石に関与される事は無いかな?


「いいよ。じゅんびする」

 出来れば1発で当てたいけど、やっぱりしっかり勝負したいよね


「じゅんびできた」

「よし、最後の勝負だ」

 3つの数字を選択する。とりあえずこれは適当に「538」で良いかな


「先どうぞ」

「じゃあ123」

「0ヒット1ブローだね」

 堅実に情報収集しに来たな?とりあえず僕も連番で探ってみるか


「そうだね……456で」

「0ヒット0ブロー……」

 これは情報としてかなりデカいのでは?456は使われてないって事は選択肢が割と狭まって、考えるべき数字があと7つって事だ


「こっちも456」

「0ヒット1ブロー」

「ぐぬぬ……」

 1ブローしか情報が入らないっていうのは0ヒット0ブローより得られる情報は少ないだろう


「019で」

「1ヒット1ブロー」

「おっ、やった」

 となると、端ナンバーが2つ入っているとなると、残りは2378。この4つから1つ入っているとして、流石に連番は僕なら避けると思うから、もしかすると3と7辺りが熱いかもしれない


「ぼくのことなら……8にゆかりがあるすうじがあやしいかも?358」

「……1ヒット2ブロー」

 やっべー……これ終わったかも。適当に選んだけど、何となくで選んだ数字だからなのかガッツリ撃ち抜かれた。もうこれだと次のターンに正解を抜かれてもおかしくない。僕も勝負を掛けなくちゃいけない


「…………」

 確実な情報は「456」は入ってない事。「019」に答えが2つ入っている事。「2378」に1つ答えがある事。そして確定情報では無い事だと僕なら連番は入れないって事を相手も同じ様に行動しているのかもしれない。同じような思考回路で同じ様にしているのであれば、数字の順番を入れ替えるくらいはする……、待てよ?僕と同じ様にって事は向こうも何か8にゆかりがある数値にしている可能性もあるんじゃないか?「0123789」から8を作る……僕の場合は5+3=8みたいな感じでやってるから、もしかして、最後の数字が8で、その前は9-1=8みたいな?


「もしかして918?」

「……3ヒット」

 ギリギリの勝負だったなぁ……あくまで戦っているのが自分の模倣だという事を忘れそうになっていた。自分ならこうするという思考を模倣しているのなら、相手も同じように行動するという事。そう考えるとヒット&ブローは中々正解の数値が見つけやすい物だったのかもしれない。でもこれで僕の勝利だ


「しょうりおめでとう。さきにすすんでいいよ」

 ヒット&ブローは僕の勝利。そしてこれでボス戦は勝利になったみたいだ。物理的に倒したっていうのと少し違うから特にボスドロップ品とかは無いみたいだ


「ありがとう。これからも沢山敵が来るだろうけど頑張って!」

「うん」

 ボス相手に励ますのは違うだろうけど、やっぱり見た目が自分だと何となく頑張ってほしい。次の人が来たらまた違う姿になるんだろうけどね


「じゃ、行かせてもらうね」

「さよならー」

「さよならー」

 ボスとの勝負を別の形にして勝利して突破する……覚えたスキルを使って越えてやると思ってたけどこういう突破の仕方もあるのか。今度言葉が通じそうな奴がボスだったらもう一回くらい試してみようかな?




「新しい街はどんな所かな……」

 模倣君と別れて、道なりに進んで行く。砂漠を越えたその先にあったのは……


「今度は雪原かぁ。これはサバイバルするのは中々に難しいかも?」

 視界いっぱいの雪原が広がっていた。これは街に滞在しない選択肢を取るのが中々に難しい。主に食料調達とか大変かもしれないけど……いや、しっかり雪や寒さに適応した生き物が沢山居るみたいだから意外と何とかなるかもしれない。これならどうにかなるかも


「とりあえず街に行ってみよう」

 吹雪いてはいないけど、いつ天候が悪くなるか分からない。それに今はウカタマの所にいって問題を解決したら砂漠に戻ってオアシス化計画がまだ途中だ。サッと街に入って、ササっと泉を登録して、サササッと空島に帰らなくては


「こんにちはー」

「こんにちはー……んー?今のって……」

 街に向かって歩いていたら、何かメカメカしい物を背負った人や、それこそピストンやスチームがプシュプシュ鳴っている人型のロボットみたい集団とすれ違った。挨拶されたから普通に返したけど、今のは何だったんだろう?


「はぇ~ここはそういう感じなのか」

 街に近寄ってみると、歯車がグルグル回っていたり、色んな所で蒸気が上がっている。ここの街は寒さに耐える為なのか、街の至る所にパイプが張り巡らされて、そこから蒸気の熱が出ているから暖かいみたいだ。街の周りだけ雪が溶けている所を見るに街中はかなり暖かいんだろう。まぁ、まだ入れないんですけどね


「ギルド証を提示してクダサイ」

「これじゃあダメかな?」

「ギルド証を提示してクダサイ」

 ここの門番さん。ロボットで融通が利かないよぉ……



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― 新着の感想 ―
[一言] 模倣君 ハチ君のおかげで?せいで?確実に斜め上にレベルUPしてるね他の挑戦者が居たら嘆きが聞こえてくる程度にやばくなりそう
[一言] まさかまさかのスチームパンクw
[気になる点] 「ギルド章を提示してクダサイ」 「これじゃあダメかな?」 「ギルド章を提示してクダサイ」 >ギルド証ですかね
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