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944/2008

トラップレビュー

「さぁ、行くか」

 最後の部屋に入ってまず、全体を確認する。基本形は迷路タイプか


「どうなるか…うおっ!?」

 部屋に入って1歩踏み出した途端横から矢が飛び出してきた。1本矢をキャッチしてみたら、ギザギザの鏃になんかベトベトした物が付いている。これは毒だよな?さっきまでに比べたら殺意マシマシだな……


「おっ?迷路はショートカット出来ないのか」

 飛び出す矢を潜り抜け、迷路に入ってみると飛び越えてショートカットは出来ないように結界的な物で守られている。これはしっかり迷路を越えないとダメみたいだな


「大分ヤバさが跳ね上がってるな……」

 迷路の絶対通らないと先に進めないだろうルート上に床から棘、壁から刃物や矢が飛び出し、部屋中央には一定間隔でリング状のレーザーみたいな物を出す物体がある。あのレーザーは一応ジャンプで避けないといけないっぽいから迷路内で立ち止まるのは難しいかもしれないな……


「一応休憩ポイントっぽい所もあるな?」

 迷路の途中に少しだけ浮いてる光ってる足場がある。あの足場は少し高いからレーザーが足場の側面に当たるから飛ばなくても良いのかな?


「まぁ、休めるかもしれないくらいで気に留めておくか」

 中間ポイントと思いきや引っ掛けだったり、上からトゲが降ってきたり、リンゴが飛んで来たり……あれとは違うか


「うおっと!?」

 壁が倒れてきたので、それを後ろに転がって回避したら上からトゲ付き天井が降ってきた。今回はトゲが多いな?まぁ殺る気の現れみたいな感じで良いかも


「息を吐かせないねぇ?」

 1つ躱せばまた別の罠がその隙を狙うかのように攻撃してくる。が、起動してから僕にトラップが当たるまでの時間で躱せる時間が残されているから闇雲にトラップが敷き詰められている訳では無く、ちゃんと考えられて設置されているみたいだ


「やるなぁ!」

 一見すると理不尽トラップの様に見えるが、回避出来るタイミングは存在しているし、無理ゲーでは無い。この絶妙な匙加減はさっきまでの適当トラップハウスとは比べ物にならない充実感がある


「あれは触れちゃいけない類のレーザーか?」

 迷路と言えど、壁は結界なので先は見えるから迷いはしない。が、ゴールが見えるというのは逆にゴールが見えるせいで、多少のダメージを喰らっても良いからゴールに無理矢理でも行こうと焦ってしまう原因にもなり、トラップが牙を剥いてくる。明らかに前方から来るレーザーは避けなきゃいけないけど、部屋中央から発生しているリングレーザーみたいな物もしっかり残っているからただ体を横に向けるだけですり抜けられそうなレーザートラップもジャンプしなければならなかったり、レーザーを避けるのにポーズを維持する必要がある時にジャンプを強要されるのは良い難易度の上げ方な気がする。もし僕も対侵入者用にレーザートラップを作るとかそんな機会があれば足元にジャンプを強制するレーザーを使うのはアリだなぁ……まぁそんな物を使う機会はまずないんだろうけど


「オッケー、良いぞ。着実にゴールに近付いてる」

 着実に問題ゾーンまで攻略出来てる。あの浮いてる足場がもし、乗ったら急に場外に飛ばされる的なトラップだと、流石にヤバイ。まぁ、中間ポイントだとしても、僕はそもそもここで死ぬ気はないから無意味なんだよな


「本当に休憩ゾーンだった……」

上に乗ったけど特に何も起こらない。本当に休憩ゾーンだったみたいだ。まぁ、呼吸を整える場所があるのは良いな……


「終わりが近いと危険度が跳ね上がる物だからここからはより一層の警戒だな」

 部屋内を見渡し、見える範囲のトラップを確認する。正直【ディジャヴ】で1回は僕が気付ければトラップ無効化、即死トラップが発動したら【光子化】で1回無効からのごり押し可能になってしまうので、【光子化】は発動した時点で僕の負けと言っても過言では無い。警戒を最大にしておこう


「壁の穴が気になる……」

 丸太サイズの小さな足場が流砂の中からせり上がるゾーンに辿り着いたが、正面と右側の壁に無数の穴が開いている。まるでそこから槍とか矢が飛び出してくると言わんばかりだが、これは穴からいつ何か射出されるかと警戒していると別の方向から来る奴だろう。僕ならそうする


「良いねぇ!だんだん思考が読めてきた!」

 見える位置の穴は単なるブラフ。本命は見えない位置からの攻撃。僕もそうすると思っていたら天井から急に頭を狙ったかのようなトラバサミ。しゃがまなければ頭が飛んでいた。でも段々相手と思考が重なっていくというべきか、光る足場で一旦休憩させて、ゴールを結界越しで確認させ、油断を誘う。あえて、当たる事はまず無いような見せトラップからの意識外からの一撃。そしてそれを回避したら見せトラップに突っ込ませるような追い込み。なんかドンドン相手を理解している様な気がする。そして、何となく親近感というか、頑張っているというのもヒシヒシと感じる


「悪いけどこれが本当の最後だ」

 遂に迷路も残すは1コーナーのみであそこを曲がればゴールだ。だからこそゆっくり慎重に進む。HPがあるからごり押しで攻略するみたいな考えはまず1番に捨てろ。そんな物(HP)は飾りだ。ここまで来たら残すは流砂に叩き落とすような1発KO級の物しか僕は用意しない


「足場消失、足場移動、一瞬だけ見える……良いねぇ!ここで使って来たか!」

 僕に適当に使ったでしょと言われた足場トラップ3タイプがこの最後の1コーナーに集約されていた。組み合わせて使って見返そうとするその意志。素晴らしい


「途中の息を尽かせぬトラップの数々、どう進めば良いか分かりやすい経路、そして最後としては物足りないかもしれないが、今まで適当に使ってしまった足場トラップを組み合わせる事で凶悪度を高め、リベンジするアイデアに男らしさを感じた。満足度10点満点中10点。最高のトラップハウスでした」

 このトラップハウスに感謝をするようにさっきまでの評価を訂正して伝えた



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― 新着の感想 ―
そういえば今気付きました。ピッコマ見たら明日配信となってましたが、先に。書籍3巻おめでとうございます。ちょっと懐事情のせいで、試し読みの最初の数ページのイラストしか見れないですが、ハチたちのイラスト楽…
[一言] なかなかに微笑ましいですね♪ 褒められて、煽てられて… そしてスカウトされてシマへと強制的に連れていかれるわけデスね。 シマでは様々なトラップハウスを作らされて、常にダメ出し…
[一言] 落ちるトゲ、、、空飛ぶリンゴ、、、重力無視、、、 I WANNA BE 、、、、グッ、頭がっ?!
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