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二回戦終了

【インパク】を使って戦場の中央から少しずらす事が出来た。だけどまだ場外までは遠い


「やるねっ!でもダメージが無いけど……?」

「そういう、魔法なんでねっ!」

 ダメージが無い事を不思議に思っているピンク髪。ノックバックだけだからね


 斧を片方奪い取っているけどもう片方の斧でガンガン攻撃してくるピンク髪の攻撃を避けるのが中々厳しい。今僕が左手に持っている彼女の斧だが、【ディザーム】の効果で奪い取っているが、一つ問題がある。一度使うと手から弾かれるという効果だ。この一度使()()というのが非常に厄介で、ガードに使用しても弾かれてしまうので彼女の攻撃が左手に持っている斧に当たらない様に注意しながら立ち回るのに神経をすり減らす。ここで斧を2本とも持たれたら多分対応しきれないから何としても1本は僕が確保していなければいけない。たとえ僕に攻撃が当たったとしても死ななきゃ安い


「良いっ!あなた凄く良いっ!あなたの事好きになっちゃったかもっ!」

「冗談はやめてほしいんだけど……」

 こんなヤベー奴に好かれても困る。見た目は確かに可愛いけどこんなバトルジャンキーと一緒とか命がいくつ必要か分からない……


「【インパク】!」

 さっきから結構攻撃が掠っている。掠っただけなのに僕にとってはかなりダメージがデカい……だからもう一度【インパク】で距離を開けつつ、場外に近付く。この距離なら行けるか……?


「これで終わりにしようか」

「へぇ?今から勝てるの?」

 振り下ろす斧を避けつつ、右手をピンク髪に向ける。これ最近使ってなかったなぁ……


「【フラッシュ】」

「うっ!?眩しっ!」

 右手からの至近距離で閃光を喰らわせる。多分ピンク髪も何か隠しているだろうけどそのまま隠したまま終わってくれ


「【レスト】」

「あうっ……」

 力が抜けて倒れるピンク髪。そのまま倒れられても困るので受け止めて肩に担ぐ。ここからは時間との勝負だ


「あぁもう!何だよこの煙!【ウィンドカッター】!」

 煙を払うように風の刃が飛んでいく。それのせいで僕とピンク髪の姿が露わになってしまう。今まで暴れていた奴が無防備な姿を晒したらどうなるか……急いでもう一度煙玉を使う。でも遅かったみたいだ


「あっ!そいつは俺が倒すんだ!【ファイアボール】!」

「よくも暴れてくれたわね!【フェニックスアロー】!」

 残った奴らがこっちに向かって攻撃を仕掛けてくる。いまここで肩に担いでいる彼女に攻撃が当たっても倒せる保証は無いし、折角のチャンスを邪魔される訳にはいかない


「頼む!」

「了解!」

 合図を出すと残った煙の中から返事が聞こえる。上の数字が6から5に減る。戦場が小さくなるけどダメだ。これじゃあ場外に出すより先にピンク髪に攻撃が当たる


「おりゃ!」

 持っていた斧を火の玉に向かって投げる。すると火の玉を打ち消す事が出来た。これで後は火の鳥みたいな矢を何とかしないと……


「【インパク】!」

 片手がフリーになったのでピンク髪を肩に担いだ状態から両手で持つ所謂お姫様抱っこの状態にして背中で【インパク】を発動して火の鳥の矢を防ごうとする。背中からの発動だから距離感が曖昧だし、マックスのMP100で発動する。だが、【インパク】を発動して火の鳥は防ぐ事が出来たが、矢が抜けてきた……2段攻撃だったみたいだ。MP100で発動してしまったのでクールタイムが発動して【インパク】が使えない……ヤベー奴を持っているし、これはもう避けられない


「すまない!大丈夫か!?」

「……もう!残しておきたかったのに!」

 体が帯電する。【電磁防御】が発動してしまった。これで1時間は使用できなくなったので決勝トーナメントでは【電磁防御】を使う事が出来ない。これは痛い……


「はぁぁ!【刃雷(じんらい)】!」

「がはっ!」

 居合一閃。鞘から抜かれた刀から雷の刃を放ち、正面の1人を消し炭に……もといポリゴンにした。こっちの人もめっちゃ強い……とりあえずピンク髪が起きる前にさっさと終わらせよう


「まともに戦ったら絶対勝てないけど、僕の勝ちだよ」

 両手からそっと目の前まで迫った戦場限界の外にピンク髪を投げる。戦場外に出た事でピンク髪がポリゴンになる。本当はそっと地面に置きたかったけど戦場外に僕の手の方が先に出たから負け……とかになったら笑えないしね?本当だよ?


「最後の1人だ」

 上に出ている数字も3となっているので最後に残った風で煙を吹き飛ばした奴を倒す事にする。また出た煙を払いのけようと魔法を放とうとしている奴の正面を走って近寄る


「くっ、この!【ウィンドカッター】!」

 もう発動しちゃったし、【電磁防御】に物を言わせて回避もせずに直進。バチッと音を立てて【ウィンドカッター】はかき消された


「なっ!?」

「ふっ!」

 驚いている相手がもう一度魔法を発動しようとしている間に胴体に蹴りを入れるフェイントをかけてから膝から先を一度畳んで上から蹴り下ろす。プロレスなどで使われるブラジリアンキックでガードしている胴体では無く、ノーガードの頭に蹴りを叩き込む。蹴りが頭に入り、地面に倒れようとする間にそのまま頭を踏みに行く。エゴから黒い靄が出てくる


「ひっ……あっ……」

「はぁ!」

 恐怖している男の胸部に貫き手を突き刺す。そして赤ポリゴンを抜き取る


「ふぅ……終わった」

 防具無視だと僕でもイドとエゴのお陰でキルを取れるな?(但しタイマンに限る)


「2名の勝ち抜けを確認!アイリス様とエントリーナンバー815様です!」


 今回の戦闘で分かったのは【インパク】を使ったガードは1発は防げるけど多段攻撃だとちゃんとその回数発動しないと防ぎきれないという事だ。初見の攻撃が何段攻撃か見抜けないと喰らってしまうと考えると【インパク】ガードは思ったよりも難しいのかもしれない……いや、充分1段攻撃でも難しいけどね?



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― 新着の感想 ―
[一言] 切り札の一つが剥がされましたね。 そして、確実にロックオンされてしまったようだね(‐人‐)ナムナム。
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