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交渉結果

「それで、何を交渉したいのかな?」

 ここで交渉をしてくるとは、面白いじゃないか。別に交渉に乗らないでそのまま捕まえても良いんだけど、まぁここは乗ろう


「ここで捕まえるって展開的にちょっと盛り上がりに欠けると思いませんか?」

「はいはい、確かにこのまま捕まえたら、盛り上がりはないですね」

 誰が見ているか分からないけど、確かにこのままだと盛り上がりはないだろう。まぁ生殺与奪の権はこっちが持っている様な状態だから相手の話を聞いて面白そうなら採用だ


「そこで相談なんですが……私、復活した身なので、こちらのお二方が鍵を製作し、もう少し人を集めれば緊急脱出が出来そうなんですよね。いかがでしょうか?」

「なるほどねぇ?」

 盛り上がりとして緊急脱出をさせろと。そう言いたい訳だな?まぁでも相手は情報屋。ここではい、良いですよと2つ返事で許可を出すのは勿体無い


「それを僕が許可を出すメリットが無いですよねぇ?メリットを提示出来ないのであれば僕はその提案を却下しますが……何かありますか?」

 右手を差し出し、触ろうとすればチェルシーさんが狼狽えながらメリットを提示しようとしてきた


「ま、待って下さい!イベント中では何も用意出来ませんが、終わった後に用意しますから!ねっ!?」

「信用出来ませんね」

「情報屋を信じてくださいよ……嘘は言いませんから」

「信じろも何も何を提示するのか言ってないのに誰がそんな提案に乗ると思ってるんですか?」

 情報なのかアイテムなのか、何も用意するとは言ってないから「え?そんな事言いましたっけ?」なんて言い逃れで押し通されるかもしれない。別に無くても良いけど、イラつきを表現する為に左手を深淵化させて脅す


「お願いします。私を復活させてくれたこの2人を脱出させてあげたいんです。ハチさんがこのまま2人を脱出地点まで行かせて脱出させるまで見逃すなんて私には想像出来ません。それなら緊急脱出を使うまで待っていただけないでしょうか?ハチさんにはとあるアイテムの情報をタダでお教えします。それで今回は許してください。お願いします」

 おっと、今回のチェルシーさんは割と本気みたいだ。でも土下座は勘弁して欲しい


「いや、そんな土下座までしないでくださいよ……完全に僕が悪者みたいじゃないですか」

「「え?」」

 後ろで「え?」って言った2人は僕が動いたら即座に捕まるって忘れてるんだろうか?


「分かりましたよ。まぁ僕もせっかくなら緊急脱出ってどんな物か見たかったし、発動に何人必要なのか、脱出する為にどのくらい時間が必要なのかを理解する為にも1回くらいは確認しておきたいので、その1号はチェルシーさん達に任せましょう。完全勝利は既に失敗してるので、緊急脱出1回くらいならもうあっても無くても変わらないので……でも人を集めるのなら集め過ぎには気を付けてくださいね?誰が脱出するかなんて言い争いが有れば全員捕まえます」

 緊急脱出出来る人数が分かれば今後、緊急脱出しようとした人が居た場合に、どのくらいの人数が居るかでその集団を止める必要があるかどうか見極められる。今回の緊急脱出は必要経費だと割り切ろう


「……分かりました。私としてはこの緊急脱出は6人か8人くらいが集まれば使えるかどうかと思っているのでここに居る2人と私以外にあと5人をここに呼びます。よろしいですか?」

「どうぞ。僕もそのくらいの人数かなと思っているので、呼べるのならどうぞ呼んでください。但し、僕も他の人も警戒しないといけないので、そこまで待てる訳ではありません。他に先に動く人が居れば、貴方達は用済みなので捕まえるだけです」

 時間切れも近いので、急がないと待ったけど全滅ですとか悲しい結末が起きる前にやってしまおう




「本当に逃がしていただけるんですか!」

「ありがとうございます!」

「地獄に仏ェ!」

「あざます!」

「やっぱり根は優しい人なんですね!」

 チェルシーさんが呼び寄せた5人は何となく僕に対して恐怖というより信頼をしているというか……もしかしてこの前のイベントで仲間だった人達かな?


「取ってきました!って本当に5人居る!?」

「こんな環境でよくやって来たな……」

「これで想定では行けるハズ……」

 チェルシーさんが呼んだ5人と僕が待ってる間に鍵を作った2人。そしてチェルシーさんが集まり8人の鍵持ちが集まった時に変化が起きた


「緊急脱出装置呼べます!」

「それじゃあ呼んでください」

 チェルシーさんが何かウィンドウを操作すると、空から何か落ちてきた。おー、これなら遠くからでも分かるな


「はいはいはい、これで発射準備が整ったら脱出な訳ね?」

 降り立った小さめのロケットは中に12人程度座れるように席が容易されていた。一度の緊急脱出で12人が最大かな?これで逃げる人は乗り込んでから逃げる人数確定して脱出出来るのか


「まぁ、チャンスってのは何処に転がってるか分からないからねぇ。とりあえず全員乗り込んでバイバイだね」

 さっきの新人5人は残念だったけど、僕の気持ちだってその時その時で変わる。悪い時に出会ってしまったな


「「「「「「「ありがとうございました」」」」」」」

「ありがとうございますハチさん。必ずお礼しますので!」

 お礼は別に期待してないけど、これで緊急脱出の条件はある程度分かった。ついでにこのロケットに張り付いて何処まで上に上がれるかも確認してみるか



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― 新着の感想 ―
会話の内容がもはや上位存在とか邪神の類のそれで草w
[一言] 〉ついでにこのロケットに張り付いて何処まで上に上がれるかも確認してみるか さすが情報収集に余念がないなぁ。
[一言] 呼ばれた5人が今回一番のラッキーマンに認定されてもおかしくないw
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