表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
804/2001

大事な判断

「こいつぁ、ありがてぇゼ!」

 ダイコーンさんの丸鋸アームに切り裂かれないように攻撃は回避してその丸鋸アームに触れてみたけどダイコーンさんは捕まえられなかった


「なるほど、バイクはただのオブジェクトとして僕が触れてもダイコーンさんは捕まえられないみたいですね。そして……」

「ーーー!(止まれー!)」

「ワン!(このー!)」

「クワーッ!(とまってー!)」

 水を操って僕を拘束しようとするしらたきちゃん、口に鉄パイプみたいな物を咥えて僕を殴ろうとするはんぺん君、立ちふさがるちくわ君。いやぁ、ちくわ君の威嚇可愛いなぁ?足が止まっちゃう


「これは中々強力ですね……」

「おらぁ!」

 何がヤバいってダイコーンさん達の戦闘能力が思ってた以上に高い。僕が触ろうとした瞬間に地面に丸鋸アームを付けて勢いよくバックしたり、もう一歩前に踏み込んでダイコーンさんに触れようとすると横からはんぺん君が鉄パイプみたいな棒で阻害。その阻害に合わせてしらたきちゃんが水を操って僕の足を止めに来る。ちくわ君は岩を持って僕に直接触れないように圧を掛けてくる。やっぱり他のパーティとその場限りの適当な連携とは比べるまでもないくらい凄い。意外と人数が多くなると遠慮とかで連携が合わないとか出てくるだろうし、パーティ単体の方が強かった人達もさっきの集団の中に居たかもしれない


「マズいね……スピさん。ちょっと助けてもらえるかな」

「っ!離れろ!」

 僕が救援を呼んだと分かったダイコーンさんの素早い判断。でも残念ながら重い物を持って振りかぶった動きは急に止められないんだなこれが


「クワーッ!?(うわーっ!?)」

 スピさんを呼び、ちくわ君の影に入り込む。移動スピードは前のイベント時程の速度は出ないけど、攻撃を回避する時にこの力はとても使える。そして相手の影を移動出来るという事はそのまま足の所まで移動出来るという事で、これでちくわ君は転送されて呼び出せなくなった訳だ


「残り2」

「ーーー!(今のうちに!)」

「ワンワン!(逃げてください!)」

「お前達……すまない!」

 しらたきちゃんが水状になって僕に接近、そしてはんぺん君がパイプ状の物を咥えて突撃を仕掛けてくる。ダイコーンさんは後悔の表情をしながらもはんぺん君としらたきちゃんの自己犠牲を無駄にしない為にも反転して逃げる判断をしている。判断早いなぁ?まぁ既に3人は逃げてるから時間稼ぎの役割もしっかりこなしたし、逃げても誰も文句は言わないだろう。むしろこれだけやったダイコーンさんに文句を言う人が居たら僕がとっちめてやる


「素晴らしい自己犠牲だ。今度会う事があったら褒めてあげるよ」

 水状になったしらたきちゃんに貫手の要領で手を突っ込むとそのまま転送されていく。そして最後に残ったはんぺん君も振りかぶったパイプを空振りさせる為に下半身まで影に沈ませる。ジャンプして振りかぶっていたはんぺん君は地上に降りるまでの間は無防備になっているのでそのまま降りてきたはんぺん君の喉を軽く撫でて転送した


「スピさんありがとう助かったよ。にしてもダイコーンさんとはんぺん君達の信頼関係の強さを見せつけられたな……」

 はんぺん君に至っては最後まで自分が標的にされるように防がれたとしても無防備になって攻撃チャンスを与えるように最後まで注目されるジャンプ攻撃を仕掛けてきた……お陰でダイコーンさんも別のエリアに逃走する事が出来たみたいだけど……


『ハスバさん、そっちに強めの4人が行きました。特にチェルシーさんはこれ以上情報拡散されないように口封じして欲しいんですが、お願い出来ますかね?』


『他は逃したが、チェルシーは捕まえたよ。なんかレイカに差し出されてたけど……何かあったのかい?』

 売られてる……でもどうやらキッチリとハスバさんが捕まえてくれたようだ。どっちに逃げてもやっぱり終わりだったかもね?


『色々と噂話を流して、僕の所を突破しようとしてましたが、とりあえずこれで悪は滅びました』

 中々に厄介な相手だったチェルシーさんだが、ハスバさんがキッチリ捕まえてくれたから満足だ


「おっと、なんだ?うわぁ、これはマジで厳しいな……」

 監視の捕縛者からの情報によると、脱出地点2か所に同時に逃亡者が来て突破されるかもしれないという情報。ここからだと僕が行けそうなのはどちらか片方だけだが……


「だとすると、どちらかに少し増員してもう一方には僕が向かおう。一応もう一か所もいつ来ても大丈夫なように警戒態勢にしておくか」

 複数出口の同時攻撃はかなり防ぐのが難しい。僕が同時に3か所は守れないから無理矢理突破されかねない。今ある情報を考慮して救援に向かう方を選択しないと……


「こっちは全体人数が多くて近接職多めで、こっちは人数少なくて魔法やら弓とかの遠距離職多めか……」

 ここのNPC捕縛者の性能なら同時に数人を相手にして捕まえる事は無理ではないハズ……相手に妨害されなければ一般的なプレイヤーなら捕まえられるハズだ


「多い方は任せよう」

 近接が多い方をNPC捕縛者に任せて、相手の妨害が多いだろう遠距離職が多い方に僕は向かった



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] こうなるとゲヘちゃんだけ、呼べないのちょっと可哀想だなぁ。
[良い点] ダイコーンパーティーの健闘に敬礼(`・ω・´)ゞ [一言] 〉とりあえずこれで悪は滅びました』 ダイコーンさんに比べてこの差よw 悪=チェルシーw
[良い点] 勝手に人の(虚偽の)情報を流布する輩には制裁を!!! [気になる点] これイベント後に3匹と遊ばないと、ちょっと距離置かれそう…。 [一言] 某Tubeでアリクイの子供が威嚇する動画見たん…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ