復活チャンス
『敗者復活のチャンス! 既に捕まってしまった逃亡者が復活出来るチャンス。まだ捕縛されていない逃亡者に各エリア中央にある復活許可施設で開放許可を取得してもらい、復活せよ。解放された逃亡者が逃亡成功した場合、その逃亡者の報酬を開放した逃亡者も得る事が出来る』
つまり、3か所のエリア中央に現れた許可施設なる物で誰々を復活させたいですと、お願いして何かに成功したら復活してくると、それでその人が逃亡が出来たら自分が逃亡に失敗してもその人と同じ報酬を得られるとするとただ強そうな人だからその人を復活させるで弓使いの人が斧使いの人とか復活させても報酬的な問題であんまり美味しくないとか有りそうだな……
「復活チャンスか……誰が復活してくるかなぁ?」
流石に行っただけで復活は無いと思うから、何かしらの行動はしなければならないだろう。それを加味した時に復活させるのに逃げられそうな人を選ぶのか、自分の保険になってくれそうな同じような装備とかの人を選ぶのか、あとは単純にフレンドとかかな?
「何か取ってこいとかが有りそうだ」
復活させる為に魂の欠片を何個か用意しろとか、別エリアの許可施設にこれを持って行けば許可が出るとかそうしないとこっちはどうしようもなくなる。人数制限有りなのかも何なのかも分かってない
「まぁこのくらいのミッションならスルーで良いか」
下手に締め付けを強くし過ぎるよりも復活は楽にしてあげよう。ラストまで走り切る為のスタミナ温存的な?こういう時に復活出来ないのはつまらないからなぁ
「エリア中央には行かない様にしよう。捕まえるのはその分難しくなるだろうけど、空が白んできたって事は制限時間的な物も近付いて来てるだろうし」
今までの暗いけど周りを認識出来る明るさがあるゲーム的な夜から、段々空が白くなってきて自然な明るさが増えてきた。単純な時間経過か、エリアに残っている逃亡者の数によって明るさが変わるとか……そんな所かな?
「目に見えて明るくなってるからなぁ……人数はありそうだ」
最後の1人を捕まえたら完全に夜明けが来るかな?
「脱出はとりあえず僕の所は1人と、他の所はどうなってるかなぁ?勝ってたら僕だけミスって事になるけど……うわぁ、なんか煽られそうだなぁ?」
何となく「あんだけイキってて逃がしたんだぁ?」ってキリエさんに言われるビジョンが見える見える……
「でも、だからと言ってここで完全警戒状態にしたらイベント1つ潰す事になっちゃうし、最後まで楽しめるようにするには復活は重要な要素だよな」
希望を持って最後まで挑戦出来る環境に出来るかどうかで僕のエリアに来るかどうかも変わって来る。流石に今回の結果は何かしら通達されていてもおかしくないし、報告が全体に行っていたら、誰もこのエリアに近寄らなくなってしまう可能性もある。僕自身もうこのイベントで【暴走因子】の手札を切ってしまったので、さっきの様な芸当は不可能だが、逃亡者側はそんな事は思っていない人も居るだろう
「ここは一度機能低下っぽくするか」
あの技の反動でステータスが減少して追跡能力を落としたように見せれば今ならチャンスなのでは?と来てくれるかもしれない。そうと決まれば、早速僕の事を発見してもらわなきゃ!
「とりあえず何かヤバい事になってるみたいだけど……ここならそこまで難しい事を要求されずにあの子を復活させられるかもしれない……」
さっき運営から肉林エリアは0人、遊び場エリアは3人、大劇場エリアは1人が脱出出来たと通達があった。この報告だけを見たら肉林エリアのハスバカゲロウが一番成績が良いように見えるが、そうじゃない。遊び場エリアの3人だって正直ヤバいレベルだ。50人が挑んで3人しか脱出出来なかったんだからそれだけでもかなりの難しさだったんだろう。私自身は脱出チャンスのミッションには参加せず、魂の欠片を集めていたが、結果が来て驚いた
「1人辺り25人相手出来る時点で相当ヤバいのに……ここの捕縛者は本当に格が違うわ」
ハスバカゲロウは25人を相手して全員シャットアウト。キリエさんとキリアさんは50人を相手にして3人のみ脱出……ここまではまだ良い。問題は……
「348人を相手して1人しか脱出出来ないって……いったい何をしたの?」
とてもじゃないが、そんな人数を一度に相手してたったの1人しか漏らさないって他2人と処理能力が段違いだ
「今私が見つかったら抵抗する間もなく捕まってしまうだろうけど、何とか復活させてあげたい……」
捕縛情報は一応出てはいるが、人数が多すぎて誰が捕まったとか全員の把握は出来ない。だからフレンドと特定の数人だけ捕縛報告が来るように設定しているが……トーマきゅんを復活させてあげたい!
「絶対にお姉さんが復活させてあげるからね……フフフ」
犬獣人系で本人も犬っぽさがあり、あの愛くるしさ。復活させる事が出来たら感謝してくれるだろう。想像しただけでよだれが……おっと
「おやおや、アレを使ったあとで苦しい所ですが、見つけてしまったからには追いかけないといけませんね?」
「で、出た!」
正直この人もタイプではあるっ!ただそれは私がではなく、トーマ君と合わせる事で……どっちも攻めと受けが出来そうで妄想が止まらない!
「逃げなくて良いのですか?」
「はっ!?お邪魔しましたー!」
正直身長小さめの男の子に捕まるのならアリではあるっ!でもここは己の欲望の為に走る!
「あれ?逃げきれた?」
ん?んんん?いや、そんなはずはない。私が逃げ切れるのなら他の皆が逃げられないハズが無い
「もしかして……何か弱体化してる?」