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大勝負の準備

「これ、そのままで回復に回るのも手だな……」

　一応どんな力なのか確認の為にオーブさんの所で使ってみたけど、分身体は自分のスキルと魔法が使えるけど、装備の能力は装備しないと使えないから分身体にはアクセサリーとかの効果が適応されないみたいだから回復が出来るシスター服を自分が着て、MPを回復して手数を増やすなんてやり方も良いかもしれない

「別にこの恰好で戦えない訳じゃないしな」

　スカートなら危なかったけど、このシスター服は戦闘用なのでズボンタイプだ。蹴りも出来るからこのままでも問題無いな

「よし、このままで分身体には服だけ任せて何とか誤魔化してみるか」

　オーブ・ローブ、シロクマコスチューム、三稜鏡帝の執事服、テアトルクラウンの服、聖女の戦闘用修道服、あと一応持ってるマジナリア魔法学園の制服があるが、アレは出した瞬間の姿が参考にされるので、最初はオーブ・ローブで展開、その後に装備分配をして、という感じかな。テアトルクラウンの服で触れて、残った姿を軍人とかの恰好にすれば誤魔化しも効くだろう

「うん、１時間あれば色々と行き当たりばったりでも考える時間が取れるし、何とかなるな」

　計画した事が多少違っていたり、上手く行かなかったとしても修正はしなければならない。その時間がある程度取れるのならその中で修正案を考えたり、予備の案を新たに考える事も出来る

「さぁて、どのくらい来てくれるかなぁ？」

　これで全員がこっちに来たりは流石に無いよなぁ……ん？メッセージ？

『ハチ君、悪いけどこっちでもちょっと大立ち回りをしたくなってね？脱出地点に人を集めて勝負を掛けるけど、抜かれても怒らないでね？あっでも、お仕置きはいつでも受けるから！』

『ハチ？まだるっこしいから人を集めて一気に捕まえるから。一応それだけ伝えておくわ』

　どうやら他の２か所でも僕と同じような考えに至ったみたいだ。まぁ完全に僕が全てを決めるなんて烏滸がましい。他の人の意見が聞けないのは良くないし、この提案を否定する意味もない

『僕の方でも似たような事をしようと思っていたんで丁度良いですね？ここで一気に人数減らしちゃいましょう』

　これは一応運営にも働きかけてこういう事やりますって宣言するか

『GMコール。これから各エリアで捕縛者が一対多数で脱出地点防衛をしたいと思っています。何らかの形で情報の拡散をお願いします』

『了解しました』

　とりあえず集まった人が防衛ラインを突破して鍵を使用する場所まで辿り着けたらその人は脱出くらいの感じが良いだろうか？文章でちょっと送っておこう

『直ちにミッションとして通達します。この様な内容でよろしいでしょうか？』

　話を運営に回したらミッション化してくれたみたいだ。情報を確認してみる

『緊急ミッション　超脱出チャンス！　現在、各エリアの特殊捕縛者がマップに記された脱出地点を防衛している。鍵を所持した状態で特殊捕縛者の攻撃を回避して脱出地点に辿り着けた場合は、その脱出地点から安全に脱出する事が可能になる。但し、このミッションの参加は先着順になるので、エリア別での上限人数に到達した場合はこのミッションには参加出来ない。早めの参加をオススメする。人数上限　魅惑の主の肉林エリア２５名　双子悪魔の遊び場エリア５０名　百面悪鬼の大劇場エリア１５０名』

「おうちょいちょいちょい？」

　ハスバさんの肉林エリアが２５名。まぁ分かる。ハスバさん１人が２５人同時に相手するのはかなり難しいとは思うけど、触れるだけで良いという事を考えれば、ハスバさんの装備次第で無理ではないと思う。そして遊び場エリアの５０名。キリエさんとキリアさんが２人で分けて１人辺り２５人を相手取る。遠距離攻撃で動ける人数を減らしてなんとかいけるかどうかという所か？それで、僕の大劇場エリア……１５０名って何？人数は多いだろうと想定していたけど、人数設定間違ってない？

『あの、明らかに人数おかしい気がするんですけど？』

『……可能だと思ったのですが、無理でしたら人数の部分を見直した案を再提案します』

　なーんか、「あ、出来無いんだ～？」みたいな書き方だ。そう言われたら反抗したくなる

『いえ、構いません。１５０人くらいやります。むしろ少し増やしても良いくらいですよ？』

　売り言葉に買い言葉。そんな感覚で返信していた。これはちょっと調子に乗っちゃったかな

『修正して公表いたします』

　運営からのメッセージを見た後、すぐに全体にメッセージが発信された

　なんか増えてんねぇ？