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命懸けの…

「あっぶねぇ……あの姉妹マジで執拗に足を狙ってくるの怖すぎだろ……」

最初に機動力を奪う為に足を攻撃してくるキリキリ姉妹。見た目は結構好きなんだけどな……


「追いかける事はあっても女から逃げる経験なんてそうそう出来ないけどよ……」

どちらかと言えばこっちから女性に一緒にパーティ組もうと追いかける事はあっても、向こうから追いかけられるような事は無かった


「いよいよここかぁ……見つかりませんように!」

噂でここのエリアは化け物まで出てくるとか何とか聞いた。あの人だけでもヤバいのに本当ならマジでここだけ難易度別次元だぞ?


「多分、皆怖がり過ぎてあの人の事を化け物と勘違いしたんだろう。悪い人じゃないんだけどな……仲間だと滅茶苦茶頼りになるし、優しいんだよなぁ」

あの時の7日に渡る戦争イベントの時に自分は魔法で可能な限り睡眠時間を短縮して皆の睡眠時間が取れるように調整したり、ダメージを受けていたら回復もしてくれたし、とにかく他の人が動きやすいようにしてくれたりいろいろしていた。敵対するのは確かに怖いが、正直脱出出来るのが一番だけど、あの人になら捕まっても仕方がないと割り切れる


「皆酷いよな……あの人は頑張ってるだけなのに化け物扱いされるとか」

自分の理解が及ばないレベルの相手が出てきた時「天才」「化け物」みたいな言葉でその人の努力とかの事を全無視で話を進めるんだから酷い物だ


「俺は頑張ってるのを分かってるぞ……」

皆があの人の影の努力を無視していても、俺は影で努力しているんだろうという事を知っているからな……


「ん?」

今、何かから見られていた?木の枝が揺れている……


「んー?……っ!」

よーく見てみたら木の枝の上に何か居る!目が光ってる!


「な、なんだ!?アレが例の化け物か!?」

じっと見ていたら何か人型に周囲の景色と少しずれて見える何かが居た。もしかして本当にあの人以外に化け物が居るのか!?


「クルルル……」

「oh……」

確実に何か居るのが確定になった。ただの勘違いならこんな音しない


「に、逃げるんだよォ!」

何でも良い。とにかくこの場から離れないとマズい


「ぬあっ!?」

走って逃げようとしたら両足に何か絡みついた。両端に石が付いた糸?ボーラか!?


「カロロロロ……」

目の前に現れたのはステルスを解いた仮面を着けた宇宙の戦士……いやっ!これ化け物とかそういうレベルの物じゃ無いだろ!?


「なんでこんなバケモンがここに居るんだ……」

首を掴まれて持ち上げられたが、体がポリゴンになっていく。これは……捕まったって事なのか。ということは目の前のこの捕食者はあの人という事……背骨を抜かれなくて本当に良かった




「うーん、やっぱり武装が無いのが惜しいな」

どうしても僕のイメージの中では豊富な武装を装備しているのが例の捕食者のイメージだ。伸びる槍とか、レーザーネットとかそういう装備があればもっとらしさが有ったんだけど……まぁそれは仕方がないか


「まぁ怖がってもらえてたみたいだし、これで良いか」

同時に同じ姿で捕まえるのはその時見られていた相手のみにする方がイベント終わりに情報が錯綜して面白そうだからこうやって姿を何度も変えてるけど、その辺どうなんだろう?ちゃんと色んな姿で出ている意味があるのか今の僕には分からないけど、間違いなく言える事は色々な姿になって捕まえているこっちは楽しい


「むっ、一人脱出地点に来たか」

監視させていたNPC捕縛者が遂に逃亡者が現れたと報告してくれた。第一号は僕がお相手しよう


「鍵を刺したら終わりなのか、それとも鍵を持った状態で扉に触れれば終わりなのか……」

そもそも脱出するには鍵さえ持っていればその脱出するところに駆け込んだだけで良いのか、何か鍵を開けるとか、扉が開くまで待機とか、何か逃亡者側が1アクションしなければならないのか聞いてない。脱出地点に駆け込んだだけで終わりなら中々止めるのは難しい事になりそうだけど、1アクションあるのならこっちも止めやすいが……




「見た感じ……鍵を差し込んで扉が開くまで待機してろってタイプかな」

脱出地点に到達した時に既に人が扉を開けようとしていたので、扉を確認すると取っ手とか無いし、自分の力でこじ開ける事は不可能だと思うから、自動で開くけど開くのに時間が掛かるタイプと見た。その人もかなり周りを警戒しているけど、残念だったね。逃げたかったら監視している捕縛者を何とかして、僕に通知が来ない様にしないとダメだよ?


「どう?開きそう?」

「あぁ、早くしてくれよ……あの人が来ちまう」

後ろから調子どう?的なフランクさで話しかけてみたら返事してくれた。あの人が来ちまうって誰なんでしょうねぇ?


「あの人って誰?」

「そりゃあお前、あの人ってい…え…ば……」

振り返って固まる逃亡者。左右に逃げられない様に両手から深淵触手を出して逃げ場を無くす。何だろう?壁ドン的な?


「ひえっ!勘弁してください!もう出口なんです!」

「うーん、見逃して欲しい?」

「お願いします!何でもしますから!」

「ん?今なんでもって言った?」

「はい!」

どうしようかなぁ……見逃して抜けられるのも嫌だけど、何かチャンスをあげようか


「じゃあ、僕と勝負しようよ。じゃんけんで良いよ。勝ったらそのまま行って良いし、負けたら捕まってもらう。それで良い?」

「ありがとうございます!」

時間も掛けたくないし、じゃんけんで良いだろう。イカサマ無しの真剣勝負だ


「じゃあ行くよ。じゃんけんぽん!」

掛け声と共に僕が出したのはチョキ。相手が出したのはパーだった


「あらら、残念。惜しかったねぇ?」

「ぬわぁぁぁ!」

そのまま触手で全身グルグル巻きにしてその捕縛者を捕まえたが……結構ギリギリのラインまで逃亡者が来たなぁ……



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― 新着の感想 ―
[一言] 「多分、皆怖がり過ぎてあの人の事を化け物と勘違いしたんだろう。悪い人じゃないんだけどな……仲間だと滅茶苦茶頼りになるし、優しいんだよなぁ」 「皆酷いよな……あの人は頑張ってるだけなのに化け…
[一言] 〉「皆酷いよな……あの人は頑張ってるだけなのに化け物扱いされるとか」 おぉ! 理解者!! ありがとう! そうなんだよ。もう聞き慣れたって言ってるけど、何も感じないわけじゃないんだ。 ありがと…
[一言] 背骨を抜かれる心配しなきゃならないのは流石に異常すぎるんよ(誉め言葉)
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