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いざボス部屋へ!

 ダンジョンを進んで行くと遂に地下3階に降りる階段を見つけた。2階ではゾンビの犬とかも出てきたけど正直動きが鈍い狼としか思えなかった。狼よりは大振りの噛みつきとか避けるのも簡単だ。すれ違いざまに心臓を引っこ抜いてやった


「んーあれかな?」

 階段の辺りを見てみると天井に暗くて見えにくいけど何か通路の様な物が見える


「あぁ、多分あれだろう。だがかなり高いな……ロープは持ってきたが、私では届かないぞ?」

「じゃあ僕にロープ貸してください。登ってきますから」

「へ?行けるのか?」

「まぁこんな感じで……」

 壁をスイスイと上がったり下がったりして自由に動ける事を見せる


「壁をそんな風に登れるスキルがあるのかっ!これは是非とも覚えたい!」

「あぁそれは……」

 言おうとしたけどアトラさんの言葉を思い出す


『我々の事は他言無用。ハチの力や持っている装備も秘密にしてくれ』


 これって【登攀】とかも喋らない方が良いのかな?

「秘密です」


「くぅ!欲しければ自分で探し出せという事かっ!これは探し甲斐がある!」

 うん、この人には別に言わなくても良さそうだ。ヒントもあげなくて良いかな


「じゃあロープを貸してください」

「分かった!では頼む!」

 ハスバさんからロープを貰い、肩に掛けて壁を登っていく。どんどん登っていくと真っ暗だけど確かに道がある


『スキル 【夜目】 を入手』


『【夜目】 パッシブ 暗がりに入ってもある程度の距離まで見えるようになる』


 スキルを手に入れると暗かったはずの風景がぼんやりと15mくらい先まで視えるようになった。おぉ、これ良いな?


「ハスバさん!道ありましたー!ロープを伝って来てください」

 道に入り、ロープを下に垂らす。ギリギリハスバさんの所に届くくらいの距離だ。結構登ったな?


「あぁ!行くぞ!」

 ロープが重くなる。こういう時にSTRが響いてくるんだね?……【オプティアップ STR】


 筋力を上げて僕もロープを引き上げる。僕が引き上げるのとハスバさんが登るのを合わせてどんどんハスバさんが上がってくる


「こういう時はえーっと……ファイト?」

「いっぱーつ!これ一度言って見たかったんだよ!」

 ロープで上がって来たハスバさんに手を伸ばしたら答えながら手を掴んで来た。なのでそのまま引き上げる


「ほう?こうなっていたのか。ハチ君は道が見えるかい?」

「一応今【夜目】を取得出来たんで見えます」

「ならこのまま行こうか」

「はい」

 流石というか当然と言うべきか、ハスバさんも暗闇でも先が見えるみたいだ。暗闇から急に現れるスク水頭巾……これで壁を這いずったりし始めたら不審者度が途轍もない事になりそうだよ……




 ハスバさんと道を歩いている最中に世間話をした

「ずっと聞きたかったんですけどなんでそういう装備をしているんです?」

「ん?この装備か?まぁ性能もそうだが見た目が良かったから装備しているんだぞ?」

「見た目……まぁ見たら忘れないですけど……」

「ハチ君の分も作ってもらったんだが、ハチ君は気に入らなかったのだろう?」

「はい」

 即答である


「そ、そこまで強く言わなくても良いじゃないか……」

「動きやすさは評価しますけど別に僕の装備でも動きやすい事は変わりないんで……」

 ほぼ裸と一緒だから動きやすさはかなりの物だろう。でも皆との思い出があるこの装備と替える物では無い


「私も気になっていたが、その装備はどれも見たことが無い装備だ。誰かに作ってもらったのかい?」

「んー作ってもらった……強いて言うなら貰った。が、正しいですかね?詳しい事は秘密にしてくれと約束しているので」

「素手で戦うのも良いが、武器は使わないのかい?」

「使わないっていうか使えないんですよね……ハスバさんのその苦無をちょっと貸して下さい」

「ん?構わないが……」

 ハスバさんから苦無を受け取る。するとバチッと手から苦無が弾かれる


「こんな感じです」

「そんな事が起きるのかい?不思議だ……バグかな?」

「これは僕の職のせいですね」

「何?いったいどんな……」

「「秘密です」だな」

 ハスバさんも分かって来てるな


 そんな話していると遂に暗闇から大きな扉が現れた


「これは……あからさまだね」

「どう考えてもこれ開けたらボス戦ですよね」

「準備は良いかい?」

「いつでも!」

「じゃあ行こうか!」

 ハスバさんがドアを蹴り開ける。蹴りで開くんだ……


 扉の中には地面に転がる無数の動かぬゾンビと4つの玉座に4種類の剣をもったゾンビが座っている。大剣、長剣、あれはエストックかな?持ってるゾンビの大きさ的にちょっと大きい気がするからレイピアじゃないと思う。そして短剣を持ったゾンビだ。その4体のゾンビが僕達が入って来た事に気がついた様に玉座から立ち上がる


「おっと、4対2か」

「まだ周りのゾンビが完全に死んでいるかは分からないので注意した方が良いと思いますよ?」

 良くも悪くもゾンビだ。自分の手で倒すまで倒れているからと言って死んでると判断するのは危険だと思う


「こういう時は向こうから来てもらいましょう。という訳でハスバさん。お願いします」

「ん?私に何をしろと?」

「お尻ぺんぺんでもしたら直ぐに飛んで来るんじゃないですかね?」

 冗談半分で焚き付けてみた


「なるほど!この私の(ケツ)の魔力に抗えるかな!?」

 自分の尻を叩きながら挑発するハスバさん。なんだろう……自分の尻を叩く力が強いのかやたらとスパァンスパァン良い音が鳴ってる気がする


 そしてその挑発が効いたのか、4体全員が本当に玉座から1直線に各々の剣を構えて突っ込んで来た



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[気になる点] “『我々の事は他言無用。ハチの力や持っている装備も秘密にしてくれ』  これって【登攀】とかも喋らない方が良いのかな?” 主人公?気になったのなら、今度アトラさんに再会したら聞いた方…
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