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73/2002

レベルを上げるなら

「とりあえずレベル上げを考えるならやっぱりボスかなぁ?」

 お金の事は一旦忘れて道具屋を出て街を歩きながら考える。後2日で20レベルを超えるにはやっぱりボスでも倒さないと無理だろう


「ハスバさんにでも聞いてみようかな?」

 何処に居るかは分からないけどフレンド欄を見たらログインしているみたいだ


「あれ?メッセージ?」

 メニューを開いたらメッセージの所にビックリマークが付いていた。開いてみるとハスバさんからメッセージが届いていた


『ハチ君、君のお陰で隠しクエストをクリアする事が出来たよ。本当にありがとう。感謝の気持ちと共に君にこれを送るよ』

 メッセージにアイテムが添付されているのかプレゼントボックスのアイコンがついていた。それをタッチしてみると空中にプレゼントボックスが現れたので受け止める


「なんだろう?」

 箱を開けてみると……


 何処かの誰かが着ていた様な胸元にひらがなで「はち」と書かれたスクール水着が出てきた


「ふんっ!」

 自然とスクール水着を地面に叩きつけてしまった。いや、分かって欲しい。あの人の様にいくらゲームの中だと言ってもあそこまで大胆な行動は出来ない


 自然と僕の手はハスバさん宛のメッセージを空中に浮かんだキーボードを使って送った


『フレンドになりましたが今回の贈り物の件でフレンド解消を検討させていただきたく思います……解消してほしくなければ何処かに良い感じのボスが居ないか今すぐ教えろ下さい』


 多少口調が荒くなってるけどまぁハスバさんの性格的にこれでも許してくれるだろう


 メッセージを送ったら数秒で返事が返ってきた


『気に入らなかったのならすまなかった。ボスの件だが、街を北方向に進んでいくと次の街に進む道がある。そこに立ちはだかるボスが1体居るぞ?あとこれは極秘だが、手伝ってくれた君なら良いだろう……街の南東に進むと小さなダンジョンがある。そのダンジョンの隠し部屋にかなり強いボスが居るらしいぞ?一応マップも載せておく。最後に君には才能があると思うよ』


 何の才能だ……スク水を着る才能か?絶対着ないぞ。それにしても凄い速さで文を書くなぁ……


 添付されていたマップを見てみると3階層の小さなダンジョンで地下2階から地下3階に降りる階段の部分にハテナマークがあり、そこに隠しボスの場所に行くルートがあるみたいだ


『分かりました。とりあえずボスと戦ってみます。情報感謝です』


 メッセージをハスバさんに送り、メニューを閉じようとして思い出す。イベントの参加申請するの忘れるところだった


「えっと、リミット無制限で個人戦っと……これでオッケー!」

 イベント楽しみにしておきながら参加申請忘れるとかいうマヌケ過ぎるミスは犯さずに済んだ


「とりあえず適当に歩いて門を探せばどっちに向かえば良いか分かるか」

 ハスバさんと一緒に路地を走ってここに来たから僕が来た門が何処かも分からない。地図とかあれば分かるんだろうけど所持金2Gの僕に地図なんか買えないだろう。適当に歩いて何か見つけるしかないのだ


「こういう時はやっぱりこれだね」

 取り出したるは木の棒。何処へ向かうかこれに決めてもらおう


「それっ!」

 棒の先端から指を離し、倒れた方向を向く


「清々しいまでの壁だなぁ?」

 棒が指し示した方向は道では無く、建物の裏手と思われる外壁。まぁ登りますけどね?


 道なりに進むより屋根伝いで進む方が僕らしいかもしれないな

「煉瓦とか石で造られてるから登るのも割と楽だな?」


 引っかかる部分が多いからとても登りやすい。屋根に上がるまで時間は掛からなかった


「そういえば【パルクール】ってスキル取れたんだっけ。どんなスキルかな?」


『【パルクール】 パッシブスキル 身体能力が上昇し、登攀、跳躍、回避等の行動にボーナスが発生する』


 ひょっとしてさっき登りやすいって感じたのは【パルクール】のスキルのお陰でボーナスが掛かっていたのかな?


「跳躍にボーナスが掛かる……よし!」

 登った建物から目の前にある建物に向かってジャンプする


「おぉ!凄い!」

【リインフォース】を使っていないのに使っている時と同じくらい跳躍した。ボーナス凄いな!?


 ジャンプして建物を飛び移った結果、その建物から大通りが見える。もう少し上に登ればもうちょい見えるかな?


 飛び移った建物に煉瓦の煙突がついていたのでその煙突を登ってみる。ちょっと暖かいからこの煙突は使われているみたいだ


「んー……ん!?あれ泉かな?」

 煙突に登り、もう少しだけ見えた視界の先に村で見たよりもちょっと豪華になっている泉っぽいのが見えた。広場っぽくなってるし、あそこは泉で間違いないかな?


「先に泉に行ってから決めよう、そうしよう」

 方角をチェックするのもああいう広場に行けば何となくわかるだろうとフワッとした考えで広場に向かう事にする


 屋根の上や壁を移動しながら広場の近くまで移動する。一応大通りは跳ばない様にそういう所は下に降りて歩いて進み、人の目が無くなったら登って上を進み……と、ほぼ広場まで直線で移動した


 ワイワイガヤガヤと広場にはたくさんの人が居る。ここで人を集めたりする人とかも居そうだな


「これで、よし!」

 泉に触れると『別の泉に転移しますか?』と出てきたけど今は使わない。せめて件のボスを倒してからかな?


「今日はどうする?」

「南で兎狩りでもするか」

「そろそろ武器修理しないとなぁ……」

「いっそ替えちゃえば?」

「誰かパーティ組みませんかー」


 色んな会話が飛びかっているが聞き逃せないのが1個あった。南に行って兎狩りをするらしい声が聞こえたからそれについて行けば南の出口に行けるはずだ。何か僕街に来てから誰かの後をこっそりついていったりしてばっかな気がする……



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― 新着の感想 ―
[気になる点] この変態。混ざりっけなしの純粋な感謝の気持がコレ(本人的に至宝)なのか。 それとも至宝で感謝の気持を表しつつ、蔑まれるソロプレイを楽しむ一石二鳥を画策した結果なのか。 判断に苦しむww…
[一言] コミュ症解消するのは何時の日か!(笑)
[一言] 隠しクエスト、お金使った本人に対して何もないのクソクエでは?
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