表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
713/1887

闘気

「ちょっと!」

「キュイキュイ!(ちょっとちょっと!)」

「おっ、どうしました?」

 水中で靄から出てくる奴の相手していたら人魚さんとイルカさんがやって来た。どうしたのかな?


「どうしました?じゃないわよ!さっきのは……じゃなくて!上に凄いのが出てきたからあなたも手伝って!」

「キュイキュイキュイ!(デカいのが出てきたから!)」

 デカいのが出てきたですか。じゃあ防衛も終盤かな?


「分かりました。行きましょう」

 水中に出てくる敵はそこまで強くも無いし、上にデカいのが出てきたというのなら一応見てこよう




「おぉ……これはまた」

 上に凄いのがやって来た。その言葉でクジラでも出てきたのかなぁと思っていたら、空に100mは軽く超えてそうなリュウグウノツカイが泳いでいた


「アイツでラストだな!」

「よし!やってやるぞ!」

 僕が海の中で戦っていた間に海上は片付いたみたいだ。ウミガメが接近したのか、少し桟橋とか壊れてたけど、そこは近接の人達がやってくれたんだろう


「あれは流石に届かないな……」

 相手がかなり上に陣取っているから流石に攻撃が届かない。完全に弓とか銃の射程だ。【インパク】連打とかでもしかしたら届くかもしれないけど……多分待ってれば向こうから降りてくるだろう


「とりあえずこっちが手を出せるまで待つしか無いかな。一旦陸に上がるか」

 届かないから待つしかない。あの場所から一撃死の技とかそんな理不尽攻撃が来ない限りは傍観するしかないよなぁ。一応陸上に居る方が機敏な動きが出来るし、人魚さんもイルカさんも誰かの召喚獣だから下手に近くに居るとこっちにヘイトが向いていた場合、巻き込んでしまう可能性もある。離れておくのが良いだろう


「相手がどう動くかな……」

 空を飛んでいる巨大リュウグウノツカイはこっちを警戒するように見ているだけだ。どういう攻撃をしてくるのか……


「来るぞ!」

「構えろ!」

「突っ込んできた!?」

 どう来るのかとリュウグウノツカイを観察していたら空から降りてきて海面スレスレを飛行し、港に向かって突っ込んできた。これはマズいんじゃない?


「オォォォォン!」

「「「「おらぁぁ!」」」」

 港にぶつかると思ったら目の前でタンク役のプレイヤー達がリュウグウノツカイの突進をブロックし、近くに居た近接達がリュウグウノツカイに攻撃を喰らわせたからか、突進する向きを変えて港への激突は回避出来た。何かするなら今しかない!


「よっと!」

「「「「「えぇぇぇ!?」」」」」

 バッタパワーを使ってリュウグウノツカイに飛び移り、体を走って頭の近くまで移動する


「……これは!?……はぁっ!」

 港を守らなければならないという使命感なのか、それともなにか他の要因があったのか、【リィンフォース】の青い魔力と違うオレンジ色のオーラが腕に巻き付く様に出ていたけど……なんだこれ?とりあえず弱体化してる事は無いと思うからリュウグウノツカイに掌底を撃ち込んだ


「オォォォ!?」

 顔に一撃を喰らったからか、海に落ちるリュウグウノツカイ。放った瞬間に感じたのは巻き付きオーラが掌底を放った時に掌から放出されてリュウグウノツカイの中で爆発したような感覚。気の力みたいな物だろうか?あ、もしかしてこれが天衣無縫の器Lv5の【闘気解放】の力なのか?


「す、すげぇ……」

「あのシスター……シスター!?あのお方か!」

「あれが例の……しゅげぇ!」

「おっしゃ!今だやれやれ!」

「チャンスだぞ!」

 海に叩き落とせたので皆で攻撃を浴びせられる様になった。何人か少しボケっとしていたけど、すぐに攻撃に参加していたのでリュウグウノツカイは集中攻撃を受ける


「逃がすな!拘束してそのまま叩け!」

「ここで逃げられると厄介だ!ここで決めろ!」

「シャオラァ!」

 ボスであろう巨大リュウグウノツカイを逃がして仕切り直しなんて事にならない様に召喚獣や魔法使いが拘束して、近接と銃や弓使いがHPを削っていく。やっぱり自然にでも連携が出来てるのって良いよなぁ


「決めるぞ【ジェミニ】」

 分身を出して、頭の反対側に行かせる。そしてリュウグウノツカイの頭部を左右から連続で叩く。反撃をさせないように、連続で相手の脳に攻撃を続けて脳震盪をずっと起こし続けるようにしてみた。なぜ発動出来たのか分からないけど、【闘気解放】のお陰で一発の威力が上昇しているからこっちの一撃、分身の一撃と繰り返して深刻なダメージを与えられているだろう。他の人も勿論全力で攻撃しているから動けないリュウグウノツカイはもう終わりだ。集団って怖いな……




『Lv52 にレベルアップしました 魔法 アクエリアス を入手』


 ---------------


 ハチ 補助術士Lv52 天衣無縫の器Lv5


 HP 665→695

 MP 1100→1130


 STR 42→43

 DEF 41→42

 INT 70→72

 MIND 162→164

 AGI 130→134

 DEX 150→154


 成長ポイント 20


 ---------------


 リュウグウノツカイがポリゴンになって消えてしまい、あれ?素材は?と思ったけど、周りの人達が話していた会話に聞き耳を立ててみたら、どうやら今回の防衛クエストは素材は無くて、フォーシアスから防衛した場所に応じた報奨金が支払われるという形になっていたらしく、僕はただ経験値を貰った人になった訳だ。まぁそれでもレベルが上がって新しい魔法が入手出来るのはありがたい


『アクエリアス 消費MP100 5分間、足元にHPとMPに自動回復速度小アップを付与するエリアを展開出来る』

 これがあれば味方になる人が固定砲台とかメインタンクとかなら継戦能力が上昇するだろう。でも僕の場合、1か所から動かないってそんなに無いからちょっとだけこの魔法は使いにくいかも……



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] >『アクエリアス 消費MP100 5分間、足元にHPとMPに自動回復速度小を付与するエリアを展開出来る』 細かいけど回復速度upかdownか書いてた方が分かりやすいのではないでしょう…
[良い点] 決闘領域とアクエリアスを組み合わせたら自動回復するタイマン強制戦闘とかいう悪夢が・・・
[気になる点] >>『アクエリアス 消費MP100 5分間、足元にHPとMPに自動回復速度小を付与するエリアを展開出来る』 この説明だと自分の足元限定かな? 対象の足元指定なら便利だけど [一言] …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ