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ヒーラーに

「おー、でも善戦してるなぁ」

 ウミガメは流石に堅くて突破出来ないっぽいけど、ハリセンボンやトビウオ、カモメは銃や弓矢、魔法の遠距離攻撃でバシバシ撃ち落とされていた。ハリセンボンは的撃ちの要領で銃に、空を飛んでいるカモメ達は爆発する矢で集団ごと落とされて、トビウオたちは海面から飛び出した所を魔法で蹴散らして……蹴散らし具合が見ていて気持ちいいくらいだ


「とりあえずあのウミガメを何とかするべきか」

 港の方を見てみたら剣とか持っている人も抜けてきたカモメとかを叩き落としていたが、あの人達はウミガメが来たら本番と言った所だろう。もしくはさっき粗方倒しちゃったけど、水中の奴らが港に到達した時とかかな?


「よし、一旦辻ヒーラーになるか」

 見ている限り、現状この戦場の火力は足りている。ウミガメはまだ距離があるからそこまで焦る必要はないと仮定して、近接戦主体の僕が出しゃばって攻撃するより、周りのサポートに回った方が早く終わるんじゃないかな。よし、着替えよう


「オプティアップ【INT】【ライフシェア】」

「ん?」

「キュイ?」

 丁度あの2人が戦っている所を見かけたのでバフを延長して、ついでにシスター服に着替えたので祈りで自分を回復してHPを渡す。これで戦闘を継続出来るだろう


「オプティアップ【STR】【ライフシェア】」

「なんっ、なに今の!?」

 見える範囲で海上で戦っている人や召喚獣が居たらそっちに向かって水中を突き進み、回復とバフを掛けてまた別の人に、としているが……今更だけどシスターが水中からいきなり現れてバフ掛けられたり、回復されたりってされた側はどうなんだろう?怖がってるかな




「な、なぁ?なにか海の中にへんなの居ないか?」

「いや、あれは決してへんなのでは無く、我等に勝利を齎してくれる女神だぞ?そうか、お前はあの戦いでは勇者軍だったか……あの人は戦闘も凄いが、回復とかもしてくれるから凄いんだぜ?」

 ぴょこぴょこと海上で戦っている人や召喚獣の近くに現れては回復をしているハチ君を見て、ハチ君をよく知らない人はあれは何かと尋ね、過去にシスター服のハチ君に回復してもらった人は自分の様に話す


「あの速度で海の中を動き回るのはどういうことだよ!?何を使ってるんだ?」

「……あの人の事が全部分かる訳ねぇだろ!見たら分かるだろ!?普通じゃねぇからすげぇんだよ!」

 普通の泳ぐだけでは到底出ない速度で移動するハチ君について質問されたが、そこまでは分からないので逆ギレの様になってしまう元魔王軍の人


「あの人だってあのイベントの時からレベルアップしてるんだぞ!?どんなレベルアップしてるか俺が分かる訳ねぇだろ!」

「あ、そっかぁ……」

 人によって得るスキルや魔法は違う。ある程度似通っていても、クエストやアイテム、関わった存在等によって変わったりするのでレベルアップでどう成長するかなんてそれこそパーティでも組んでいなければ分からないだろう




「よっと、回復要りますか?」

「「だ、大丈夫です!」」

「分かりました」

 海上に陣取っていた人や召喚獣には一通り回復とかを掛け終えたので港に居る人達の回復に来たけど、最初の2人には断られた。まぁこっちまでそもそも攻撃が届いてないからなぁ。そもそも回復が要らないか


「回復必要な人居ますか!」

「お願いします!」

「こっちもお願いします!」

「はーい」

 声を張って回復が必要な人が居るか聞いてみたら少し離れていた所の人が返事をした。見た感じ攻撃は喰らっていないけど……ん?弓で攻撃する時に矢から一瞬赤ポリゴンが出てる?もしかして自傷系の攻撃か?


「【ライフシェア】」

「ありがとう!」

「ポーション切れかけてたんだ。助かる!」

 回復してからその人の攻撃を見てみたけど、矢に爆弾みたいな物が巻きつけられたりはしていないけど、放たれた矢は一瞬だけ赤ポリゴンを散らし、真っ直ぐカモメ集団に向かって突き進む。矢の周囲にも攻撃範囲があるみたいで空にはその矢の通り道がカモメの大群を分けていた。自傷ダメージがあるけどその分強力な一撃を撃てるタイプか。それをウミガメに向かって撃てば良いんじゃないかと思うけど、それはまぁその人次第か


「「これでまだ戦える!」」

 まぁこれで一応は何とかなったか。水中に一旦戻って敵が再発生してないか確認するか




「水中は……ちょっと出てきたか」

 水中に戻ってみるとサザエとイソギンチャク兵がちょっと出てきていた。これはただの予想だけど、こいつらって陸に上がったら強くなる可能性あるな。なるべく水中で倒す様にしよう


「それじゃあ厄介事になる前に倒してまた上の補助に回ろう」

 両手から深淵を伸ばしてサザエとイソギンチャク兵の首を切断して倒した。これで水中から襲われる事は無いだろう


「あ、そういえば……」

 靄が集まってその中から敵が来るというのなら、その靄を散らす事は出来るのかな?


「【インパク】」

 靄に向かって進み、少し離れた所から【インパク】の衝撃で靄が飛んだりしないかなぁと使ってみた。だけど、特に変わりなし。この靄の霧散は出来ないか。やっぱり防衛が終わるまで監視はしておいた方が良いかもしれないな



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― 新着の感想 ―
[一言] 突然海中から現れて辻ヒールするシスター。 つまり海女(尼)w
[一言] >>普通じゃねぇからすげぇんだよ! 正に真理。
[一言] イソギンチャク兵の主な仕事 女性を絡め取り………後は言わなくても想像できるな? そう言えばヒトデって食べられるとか聞いたね
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