表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
711/1999

海上へ

「おっと、良いねぇ!もっとこっちを狙ってこいよ!」

 サザエ、イソギンチャク兵は体と頭を深淵で断ち切って倒していたらヒトデがこっちに向かって手裏剣アタック、ウミウシの背中の大砲からこっちにヘドロの弾みたいなのが飛んで来た。良い感じにヘイトがこっちに向いている。ヘドロ弾は撃った軌跡にも少しヘドロっぽいのが残っているからあそこには突っ込まない様にしよう。とりあえず視界内の敵は全部僕に向かってくるから防衛という面では丁度良い


「よいしょ!おりゃ!」

 ヘドロ弾をバレルロールで回避して、ウミウシの一体に取り付く。他のウミウシに大砲を向けると取り付いたウミウシがヘドロ弾を発射して他のウミウシに命中した


「あ、あららら……?」

 ヘドロ弾が命中して苦しんでいるウミウシが狙いも付けずにヘドロ弾を周りに乱射してそれが他のウミウシに当たってそのウミウシがヘドロ弾に当たって周りに乱射して……予想していたよりも大規模の連鎖が起こり海中が地獄絵図になった


「おっとと、そうだな。君達の事は忘れてないよ」

 手裏剣アタックしてくるヒトデが俺達を忘れるなと言わんばかりに攻撃を仕掛けて来るのを避けた。回転しているからかヘドロが少し散ってウミウシの数体が正常に戻る。あのまま手裏剣タックルを繰り返されるとヘドロがヒトデによって除去されてウミウシ達が復活してしまう。サザエとイソギンチャク兵は数が居るだけだから僕にとって厄介なのはヒトデとウミウシだけだな


「あれ、使えるかな?」

【アダプタン】で水中でも動きやすくはしているけど、地上と同じようにその場でスウェーみたいな最小限の動きだけで1mのヒトデの攻撃を回避するのは難しいので、少し大きめに動いて【光盾掌】を発動すると光のバリアが手の甲から現れる。思った通り、バリア展開のお陰で水中で急ブレーキが掛かる。そこから反転して躱したヒトデの中心に蹴りを喰らわせる。水中で急速な切り返しが出来るのは中々良いな


「良いの入ったと思うけど、この感じ。あのカエルと似てるな……」

 せっかくヒトデを蹴り飛ばしたけど、ぶにょっとした感触。最初の頃に出会った打撃無効のカエルを思い出す。やっぱり水中の敵は打撃より斬撃か刺突が有効か。効率を考えたら泳ぎながらスピードをあまり落とさず、すれ違いざまに一撃を与える「切り抜ける」が一番良いだろう


「おぉ、向かってくるのに合わせたらバラバラだ」

 ヒトデの攻撃にこっちから向かって行き、接触前に進路を若干変更して深淵でリーチを伸ばした腕による斬撃を喰らわせると回転していたヒトデの腕が1本1本切れていき、すれ違った後ろには5つの切れたヒトデの腕と真ん中だけ残ったヒトデの残骸が落ちて行った。向こうが回転しながら突進してきたお陰で凄い事になっている。これなら1体ずつであるが、対処出来る


「どうしたどうした?」

 一応他の敵も居ないか注意して戦っていたけど、サザエ兵、イソギンチャク兵、手裏剣ヒトデ、ウミウシキャノンの4種以外は居ない。これなら終わるまで一応対処は出来そう……というより、見える数が減ってきた。水中の靄も大きくなって靄から出てくる敵の数が増えるかと思ったけど、そんな事は無く逆に靄が小さくなっていく。何となくだけど、水中ってやっぱり対処出来る人が元々少ないから敵の数が遠慮気味なのかな?水中に敵を大量に用意しましたと言っても、対処するには同じ水中に入って攻撃出来る人か、水中でも戦える召喚獣の類と契約している様な人でなければそもそも水中に敵が居る事すら気が付かないかもしれない。これはそういった事への配慮って奴かな?一般の人が発見出来るのと攻撃出来る場面が上陸してその瞬間からって事を考えて、水中の敵は数が少ないのかもしれない




「終わっちゃった……けど、これは海上に顔を出した方が良いかな?」

 水中に居たサザエ、イソギンチャク兵は死んでる珊瑚みたいな体とまさに頭位の大きさのサザエとイソギンチャクを切り離した段階で体は砕けて、頭はそのまま海底に転がってるし、手裏剣ヒトデはすれ違いざまに切り刻む深淵スライサーでバラバラに刻まれ、ウミウシキャノンは同士討ちで大半がパニック状態になっていた所を後ろからバッサリさせてもらった。その結果靄も無くなってこれ以上は敵が出てこないみたいな状態になった。そこまでやっても召喚獣の2人が応援に来ないと言う事はそのままご主人に戻されたか、海上でまだ戦っているのかだろう。一応後者だった時の事を考えて、海面まで上がって周囲の状況を確認した方が良いだろう


「何だこれ……」

 海上に近付くとなんか色々居る気配を【察気術】で見つけた。ボスは居ないけど、小型が沢山居そうな感じだ


「なるほど、こりゃあ戻って来れない訳だ」

 口から水を吹き出してジェットみたいにしながら後ろ向きで港に向かってくるハリセンボン、そこそこデカいカモメ達、水上を滑るように飛んで来るトビウオ、カモメ達が背中で休んでいる4mは越えそうなデカいウミガメ……これは海上の方に戦力を回すのは仕方がない。元々陸上戦闘がメインでは無いから近接の出来る人間もそんなに居ないし、こっち側の戦力は遠距離攻撃が出来るタイプが多いから何とかなっているけど、海中からの歩兵部隊みたいな奴らに急に近接戦闘を仕掛けられたら戦線崩壊は免れなかっただろう。ある程度海上の奴も倒せたら念の為また海中を確認しておこう。今は靄が消えたけど、このクエストが終わるまでに靄が復活するかもしれない。色々なパターンを想定しながら動こう



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 海中からの爆撃殲滅よ~い!(どうやるかわ知らん)
[良い点] 運営「人間が水中で自由に動けて、素手で斬撃できる前提でイベント構築は条約違反にあたるんですよぉ…。」
[一言] なにぃ!?ヒトデは斬撃で分裂するのではないのか!!? 将来的にヒトデスタンピードする想像がされたw まあ実際のヒトデも腕バラバラレベルだと再生できるのは限られてる程のダメージらしいがw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ