表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
676/1997

扉を開ける

「危険らしい危険は特に無いみたいですね」

「やっぱりあの城に着くまで特に何も起こらないんでしょうか?」

「ヒャッハー!このまま突っ走ろうぜぇ!」

「あぁ!行こう!」

「ほらほら、ハスバさん速度が落ちてますよー」

「あひぃん!」

 なんかハスバさんが後ろから鞭で追い立てられた方がやる気が出るとか言うので、適当にその辺の地面を魔糸の鞭でぺちぺちやってたらハスバさんの速度が上がったので安全確認をハスバさんにやらせながら城に向かって皆で走る。まぁ【察気術】である程度安全確認は出来るんだけどね?




「「「「「到着!」」」」」

 特に何か敵が出て来る訳でもなく、無事に城まで辿り着いた


「この扉、開きませんね?」

 トーマ君が城の扉を開けようとしたけどビクともしない


「手伝おう」

「とりあえず皆でやってみましょう」

 5人で城の大扉を開こうと力を合わせるけど、やっぱりビクともしない


「あ、なんか開いた」

 扉を開けようと皆で力を掛けていたら扉の一部がスライドして何か文字が打ち込めるようなキーボードが出てきた


「これって多分何か打ち込まないと入れない奴ですよね……」

「じゃあこれが扉を開ける為のヒントだろうね」

 キーボードの前にはウィンドウがあってそこには文字が出ている


「なになに……VWLU AOL KVVY で入力出来る文字数は11文字。という事はこれはこの文字を置き換えれば答えの言葉になるのか?」

「アナグラムですか?」

 文字を並び替えると答えになるあれか


「いや、これは多分違いますね」

 ドクターが異議を唱える


「これは……多分シーザー暗号ではないでしょうか?」

「シーザー暗号ってどんな奴だっけ……」

 なんか聞いた事はあると思うんだけど、どんな暗号だったかな


「シーザー暗号は例えばDOGみたいな単語を何文字か戻したりして見ただけでは分からなくする暗号ですね。因みにさっきのDOGを1文字ずつ戻すとしたらCNFになります」

 あぁ、文字をずらす暗号か!


「確かにアナグラムと言うよりシーザー暗号の方が納得感はあるな」

「だとしたら何文字ズレているか……」

「もしかして何処かにヒントがあったりするんじゃないかな」

 何文字ズレているのか分からないとこういうのは解くのが難しい。何処かにヒントがあっても不思議じゃないな


「扉に関するヒントなら扉に書いてある可能性は無いか?」

 お、真面目モードダイコーンさんだ


「なるほど、じゃあ上の方は任せてください」

「周りも少し見てくるよ」

「埃か汚れで見えていない可能性もあるので扉を洗ってみますかね」

「あ、それ手伝います!」

 こういう時にふざけないで皆で手分けしてヒントを探すあたりしっかりしてる。扉の上に何かあるかな?




「おっ?これは……」

 扉の上部に何かを引っ掛けられそうなリングがあったのでそのリングを引っ張ってみる


「これは何かの皮?」

 黒い何かの生物の皮みたいな物がロール状になっていたのかリングを引っ張ったら扉の前に黒い皮が垂れた状態になった


「ハチ君これ……と、どうやら既にこれは用無しみたいだね」

 ハスバさんが長い棒を持ってきたけどその先端がフック状になっていたし、この皮みたいな物を引き下ろす為の道具だったんだろう。と言う事はこれを引き下ろすのは合ってるのかも


「これにヒントがあるかな?」

 黒い皮の表と裏を確認してみるが特に何も書いてない……


「ハチさん、その布?穴が開いてますよ」

「うーん、でもこの穴から何か文字が見えるって訳でも無さそうなんだよな」

 所々穴は開いてるけど、その穴から扉に書いてる文字が見えるとかでは無い。でもこの皮は何かあると思うんだよな


「これを下ろして何か別の仕掛けが?」

「色……黒が重要なのか?」

「扉の前に下りる……シャッターみたいな役割が重要?」

「これが何かの鍵なんでしょうか……」

「とりあえず一歩前進ですけど……これの本来の役割なんだろう」

 意味の無い物を設置するとしたらミスリードの為だろうけど……ん?ミスリード?


「ハスバさん?そう言えばさっきの棒ってどこから持ってきたんですか?」

「あぁ、周辺を探していたらすぐそこの壁に嵌め込まれていたから持ってきた」

「ちょっと棒の方を見てみましょう」

 これはひょっとしてひょっとするのでは?


「ほい」

「んー、あっ」

 棒のフックの先に「7」の字が書いてますねぇ!


「これ、ヒントじゃないですかね」

 他の皆にもフックの先にある7の数字を見せる。あの黒い皮が重要なんじゃなくて、リングに掛けて下ろすフックの方がヒントだったのでは?


「「「「あっ」」」」

「とりあえずさっきの文字列から7文字分ずらしてみますか」

 これで意味のある文章になったら合ってるんじゃないか?




「OPEN THE DOOR これ、行ったんじゃない?」

「めっちゃそのままだ……」

「打ち込んでみる?」

「これはちょっとそのまま過ぎて逆に怖いですね……」

「せっかくそれらしい文が出てきたならやってみましょう。5人居ればペナルティで敵が出てきたとしても何とかなるでしょう」

 ドクターの言うとおり、ペナルティが有ったとしてもこの人数で何とかなるだろう。キーボードで文を打ち込んでみる


「「「「「開いた!」」」」」

 ガチャという音がして大きな扉が開く。これで城の中に入れるぞ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] アルファベット表で総当たりすると解るので優しい難易度の暗号だなってw
[一言] これ皮はミスリード用の、扉を開けるには意味のないものだったんです?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ