表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
671/1994

興味の危険地帯

「昔の人ってどんな物使ってたんでしょうかね?」

「案外昔の物の方が優れてたりするかもしれないな?オーパーツ的な超古代の物が現存はするけど複製とかは出来ない物とかあるかもしれない」

オーパーツかぁ……そういうの結構魅力的だな


「へぇ?歯車の付いた杖とかあるんですねぇ」

展示してある杖を見てみると杖の所々に歯車が付いていて何となくスチームパンク的だな?


「こっちのは剣と盾か。大分ボロボロだな」

「経年劣化なのか、それとも武器がこれだけボロボロになる戦いがあったのか」

飾ってある剣と盾は辛うじてその形が分かる物で、剣の方は刃こぼれ……というよりもうバラバラな破片をパズルのように組み合わせて辛うじて剣だと分かる物。盾に至っては真ん中にどでかい穴が開いて盾って表記されていなかったらデカい卵の殻の一部かな?って思ってたくらいだ


「盾で防いでこれならとんでもない威力だな?ハチ君なら出来そう?」

「流石に盾に穴を空けるのはちょっと難しいかなぁ……」

色々破壊出来そうな手段はありそうな気もするけど、盾に穴を開けるとなるとかなり難しいかも……


「難しいなんだ……」

「やった事は無いですけど、出来るかも?くらいですね」

実際に盾を破壊するって相当な力が無いとダメだろうな……盾の上からというより、防がれない様に立ち回る方が僕には合ってる


「あっ、あれって昔の馬車じゃないですか」

「ん?おぉ、あれは馬車というより……竜車?」

確かにハスバさんの言うとおり、最初は馬車部分しか見えなかったけど、引っ張っていた生物の化石が一緒に飾ってあったのが見えた。ラプトル系?の恐竜っぽい化石だけど……というか馬車がでっかいターンテーブルみたいなので回ってるんですが?ここにお金かけない方が良かったんじゃないかな……


「昔の王族が乗っていた竜車みたいだ。なるほどな?そりゃあそれなりに豪勢にする訳だ」

「敬意を表してって奴ですかね」

昔の王族が乗ってた竜車なら立派な遺産になるのかな?でもターンテーブルは無いんじゃないかなぁ


「前に乗った馬車とそこまで変わらない所を見ると馬車って結構完成されてる物なんだな」

その内、車になるのだろうけど、魔法が使えるこの世界だと空飛ぶ箒とか、絨毯とかも出てくるんだろうか?この先の進化って中々予想するのは難しいな……


「王族の方は気にならないのかい?」

「そっちは別にどうでも良いです。乗り物の情報の方が10倍面白そうですから」

死んじゃった王族よりも残った竜車の作りとか、竜に付いている鞍とかの方が気になる。フィールドを歩いていて、仮に馬車の修理クエストとか発生した時に何処をどう直せば良いのか、壊れる前の形状を知らないと直せないだろうし、この竜車は資料として結構良いかもしれない。まぁそんな事があればだけど


「王族の情報って結構良い情報なんだけどね……たまに残されたお宝とかに繋がったりするけど……まぁハチ君だしなぁ」

「なるほど、あのパーツで繋いでるのか。へぇ」

「もう聞いてないねぇ?」

「あ、ごめんなさい。で、なんです?」

「いや、そうじゃなきゃハチ君らしくないなって思ってたところさ。あっちにもなにかあるみた……ハチ君!ハチ君!」

「ど、どうしたんですか?」

急にハスバさんが僕の肩を叩いて呼び寄せたからそっちを見てみると……


「あ、あれは!」

「全部は言ったらダメだぞハチ君!」

「あれは、選ばれた者にしか抜けない例の!」

博物館の中に置かれていた岩の上に突き刺さった1本の剣。これはもう男の子なら皆が皆テンション上がってしまう奴だ!


「マスターな剣!」

「一応セーフかな……」

別に三角マークが3つ付いていたりはしないけど、もう岩に剣が刺さってたらそれはもう伝説の剣だ。男なら見たら一度は引き抜きたくなっちゃうよなぁ!


「博物館の物だから触ったらダメだぞハチ君?」

「そういうハスバさんも若干ウズウズしてますよね?」

「分かっちゃう?いやぁあれは男の夢みたいな物だよね」

ダメだと分かっていても触ってみたくなっちゃう剣。あれは危ないな……引き抜いてみたい欲望のまま触って壊したりしちゃったら弁償しなければならないだろうし、弁償出来ない僕がそんな事をする訳にもいかないので我慢我慢……


「ふぅ……ハスバさん。あれは多分めっちゃ壊れやすくて触ったら弁償しろって言ってくる奴ですよ……ここの維持で結構お金が掛かるみたいな事を最初に言ってたからあれは僕らを釣るエサみたいな物って見た方が良いかと」

一度深呼吸をして冷静になろう。大体博物館の中で岩があるって時点でなんか怪しい


「そうだね。ハチ君も気を付けるんだよ」

「言いながら剣に近寄ってますよハスバさん」

引き寄せられたハスバさんを何とか止めて、一旦剣をスルーして博物館の先に進んでみる


「ハチ君、ここヤバいよ?」

「なんだここ……めっちゃ触りたくなる物が沢山ある……」

岩に刺さっていた剣の他に持ってたら空を飛べそうな青い宝石、複雑な形の鍵とすぐ近くにある錠前、猫っぽい置物と変身アイテムみたいなおもちゃっぽい小さめの杖、明らかに押したら何か起きそうな赤いボタン……先に進めばどんどん触りたくなる危ない物が沢山出てきた。この博物館、実はかなりの危険地帯かもしれない



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 運営の本気を見たw
[一言] 博物館じゃなくて危険物館に改名すべき(うずうず)
[一言] きっと借金地獄から始まるクエストが有るんやろなぁ、触れた品によって細部が変わる奴w
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ