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お宝回収

「ゲヘちゃんのお陰で泡の壁を乗り越えられるのが助かるよ」

「コノクライデアレバ、マッタクモンダイアリマセン」

「ゲヘちゃんって本体は炎だったよね?なのに水中でも大丈夫なの?」

 炎に水は効果抜群とは言うけども……本当に大丈夫なんだろうか


「チャントダイジナトコロハ、ホゴシテイルノデ、マッタクモンダイナイデス」

 保護しているなら大丈夫なのか


「じゃあゲヘちゃん。あの光っている所を目指しても良いかな?」

「ワカリマシタ。ハチサンニ、セイギョヲマカセマス」

 ゲヘちゃんが僕に制御を任せるというと、何時ぞやの様に体に何かが張り付く様な感覚。そして手を握ったり開いたりするとゲヘちゃんの手が握ったり開いたりしている。泡も熱くないからこれでこの海底火山を自由に動ける様になった訳だ。これで泡の壁を強引に突破する


「よし!行くぞ!」

 海底火山を進む煤色の巨体。熱い泡もお構いなしに光に向かって突き進む


「うおっ!泡の量が急に増えたな……ゲヘちゃん、大丈夫?」

「モンダイアリマセン!イキマショウ!」

 完全に光の所に到達させないように阻んできたぞ?これは何が何でも光の所まで行くぞ!


「いっけー!」

 行く手を阻む泡の壁をゲヘちゃんパワードアーマーで無効化しながら乗り越える




「抜けた!」

 そして最後の泡の壁を抜けて、遂に光っていた所に辿り着く事が出来た


「これは……」

 泡の壁を抜けた先には確かにお宝の山があった……


「こいつは……何だ?」

 が、お宝の周りには小さい蟹っぽいのが居た。あの泡の壁を越えるまで【察気術】でもまるで反応が掴めなかった。ゲヘちゃんの中に入っているせいなのか、あの泡が気配を遮断する能力があるのか、それともそもそもこの蟹たちが僕の【察気術】に反応しない生き物……というか生き物じゃない可能性もあるのか


「ドウシマスカ?」

「ちょっとだけお宝に近寄ってみようか」

 こいつらが何かしらの意思があるならこっちが動けば向こうにも反応があるはず……


「「「「ボコボコッ!」」」」

 あ、蟹達の口元に泡が出てきた!これ完全に近寄るなって言ってるような物だよね?


「テキタイシテイルキガシマス」

「だよねぇ……」

 下手に動くとあの泡で攻撃してくるだろうし、迂闊に近寄れないが、下がるのも難しそうだな


「セントウシマスカ?」

「水中だし、このままの戦闘だと若干厳しいかな……」

 シロクマコスチュームとゲヘちゃんアーマーのお陰で泡と海底火山の熱を克服出来たけど、どうしても動きが鈍くなるから小型の蟹の大群相手に戦闘するのは厳しいだろう


「ハチサン、マリョクヲモラエマスカ?ココヲトッパシテミセマス」

 凄い自信だ。ここはゲヘちゃんに任せてみようか


「オッケー!【コンバートマジック MP】」

 HPを消費してMPを急速回復する。これで回復したMPをゲヘちゃんに渡してどうするのか見てみよう


「ゲヘちゃん、これくらいで良いかな?とりあえず制御も返すよ?」

「コレクライアレバヤレマス!」

 MPを渡して体の制御もゲヘちゃんに任せる事にする。これでどう動くのかゲヘちゃんの中から見せてもらおう


「センメツシマス!」

 蟹の大群との意思の疎通は出来なさそうだし、この場からの逃走も出来なさそうだから戦闘になってしまうのは致し方ない


「フルバースト!」

 僕からMPをガッツリ持って行き、ゲヘちゃんが攻撃を開始した


「まじ?」

 前に出された両手の甲の部分、肩、脇腹部分、両足の横、からバシュンバシュンと何かが蟹の大群に向かって飛んで行く。こんな攻撃方法あったの?


「すご……」

 まるで魚雷とかミサイルの様に飛んで行ったゲヘちゃんの攻撃は蟹達を吹き飛ばしていた。ただ、レーザーとかそういう攻撃じゃなくて何となく体の一部を飛ばして攻撃している様に感じたので、耐圧性とか、耐熱性が下がるんじゃないか心配になってしまったが、それを見越してのMP要求だったんだろう。これなら撃ってボロボロになるって事は無いかな


「あの量を物ともしないって凄いね?」

「トバシタハヘンヲアヤツッテ、コウゲキシテイルノデ、ハヘンノナカノ、ブンリシタホノオガキエナケレバ、ズットコウゲキデキマス」

 えっと、つまりは分離したアーマーの一部で誘導攻撃が出来るって事?それって滅茶苦茶強いのでは?


「タダ、スイチュウデスノデ、パワーハスコシサガリマス」

 パワーが下がるって言っても蟹の大群を弾き飛ばしてるから最低限のパワーはある。これが地上だったら大砲クラスの攻撃が誘導してくるんじゃ……


「とりあえずお宝を持って、一旦上がろう。そうしたら船長が見つけてくれるかもしれない」

「ワカリマシタ」

 ゲヘちゃんが飛ばした体の一部がお宝を持ち上げて後ろからついてくる。これなら万が一追撃が来ても防御は出来る


「あれ?あいつら追撃してこない?」

 蟹の大群は鋏を振り上げて威嚇はするけど、泡を飛ばして来たりする様子はない。お宝は実はそんなに重要じゃなかったのか?


「おっ!なんだぁありゃあ!」

「船長!僕です僕!」

 上に向かって泳いでいたら、デッドマン号が近くに寄ってきたけど、流石にゲヘちゃんを纏ったままだと誰か分からず攻撃されるかもしれなかったのでゲヘちゃんの中から呼びかけてみた


「なっ!?恩人様かぁ!?」

「お宝取ってきました!」

「うおぉぉ!本当に取って来たのか!」

 お宝を見せて、僕もゲヘちゃんの中から出てきたのでスッと船に乗せてもらえた。とりあえずあの海底火山にも気になる事があるから船長に話を聞いてみるか



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― 新着の感想 ―
ゲヘちゃんと制御の明け渡しをする時は 「ユー・ハブ・コントロール」→「アイ・ハブ・コントロール」 ってやりとりをしいて欲しいなぁ〜
[良い点] 一人だけ動く戦闘要塞(遠隔追尾兵器有り)を使える常識の破壊者ァ…w
[良い点] 行け!ゲヘファ○ネル! [一言] 海底火山周辺にだけ生息する生物もいるしその類かな。 宝は偶然そこに落ちただけで、カニは住処を護ってただけみたいな。
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