技術指導
「え?なにか見てるんですか?」
「面白がってみてるのは結構居るよ?他の神とかもね」
面白がって見られてる……またアビス様とニャラ様か?
「因みにどのくらい見てるかとか分かります?」
「うーん、最低でも3……いや、4かな?」
結構見られてる……というかアビス様とニャラ様以外にも僕の事を見ているのか……
「あれか?ひょっとして運営も見ているのか?」
運営が見ているからその見ている人の数が増えてるみたいな感じだろうか
「悪い事は……してないと思うんですけどね」
基本的には運営が干渉はしてこないと思うんだけど、何かマズい事が有るのなら言って欲しい
「別にハチ君は何も悪い事はしてないよ。ただ、皆君が何をするのか気になって見ているだけだから。それこそ邪魔しようものなら他の誰かが介入しない様に守られてるって言っても良いくらいじゃ無いかな?」
それってお互いに牽制してるって事?じゃあ僕をどこかから見ている存在達のパワーバランスが崩れたら余裕で干渉されるって事なんじゃ……
「まぁよっぽどの事でもない限りは大丈夫だよ。それに私達だってハチ君には協力してもらってるんだからいざという時は助けるよ」
死神のフォローが貰えるってめっちゃ良い事なのでは?これも色々頑張ったお礼と言う事なんだろうか?
「ははは、いざという時は頼みます。そろそろ地上に戻るので僕達はこれで」
「そうそう、一応すぐにあの門からここに来る事が出来るように小さめのゲートも用意しておいたから使うと良いよ」
冥界の大通りを歩いていたけど、あそこをショートカット出来るようにもしてくれたのか。これは早い所戻って他の人が入れる様にしないと
「ありがとうございます。それじゃあお元気で!」
「現世で頑張ってねー」
挨拶を済ませて皆が待っている控室に向かう。帰ったらペロペロキャンディ作らないとなぁ……
「あの武器を出す魔法や会場に打ち上げた物はどういう魔法ですか?あと、あの強さの魅せ方は見事でした」
「おっとおっと?魔法に興味ありかな?」
「ありがとうございます。あなたもかなり人気者で羨ましいくらいです」
「なぁ!あの技どうやったんだよ?教えてくれよ!」
「合体技!あれ決まると超楽しい!ちょっとで良いから教えてよ!」
「「……」」
皆が待っている控室に行くとゴーストヴァルキリエさんはモルガ師匠に魔法の事を聞いて飯綱さんと褒め褒め合戦。ドギーラとエイピーの2人は白武と黒武の合体技をどうやって出したのかそのやり方みたいなのを聞こうとしていた。白武も黒武もやり方を教えようとしているみたいだけど流石に言葉なし伝えるのは難しいからかあたふたしていた。白武と黒武もあたふたするんだな……
「実際に喰らうのが一番分かりやすいんじゃない?」
「「……!」」
僕がそういうと白武と黒武の2人は流れるようにドギーラとエイピーにマッスルインセクトドッキング(手加減バージョン)をしていた
「「なるほど!」」
分かるんだ……
「「これは練習しないと!」」
そんなすぐに物に出来るとは思わないけど、練習して2つの合体技を使えるようになれば盛り上がりは確実にあるだろう。あとはどれだけ形に出来るかだけど、それはもうそっちの問題だ。僕達が出来るのはこのくらいで、あとはどう自分達が使えるようにしていくのかで変化していくのを見るのも観客は楽しそうだよなぁ……というか君達仲直りしたんだね?
「なぁ、相手の急所を狙うのはそんなにダメな事なのか?」
「ん?あぁ、やっぱり納得いかない?」
「相手を倒すのに一番手っ取り早い所だから……」
ファルコーネさんとアマンダさんはどうしても実戦脳だなぁ
「そうだな……2人は何か好きなショーとか、欲しい物とかある?」
「まぁ……無くはないが」
「大道芸を見るのは好き」
おっ、これなら多少は理解しやすいかも
「なら買い物に行った時に欲しかった物が売り切れてたらどう?ちょっと悲しい気持ちにならない?」
「それは……なる」
「ショーを見に行った時に2分くらいで終わっちゃったらどう?」
「ふざけんなとは思う」
「じゃあ試合を楽しみにしてきた観客達が派手な技とかも何もなく金的一発で終わる試合を見たいと思う?」
1個1個理解してもらわないといけないよなぁ。でも追い詰め過ぎたら良くないから改善案も出さないと
「「見たくない……」」
やっべ、露骨にしょげてる
「今まではそうだとしても、これからちょっとずつ見栄えある技とか使っていけば良いんだよ。その為に今回ファイトクラブを生まれ変わるみたいな事を宣言したんだし」
卑怯な技を完全に使わないのは無理だとしても使用頻度を減らすくらいから始めてもらえれば良いかな
「もしかして私達みたいなのを救う為にやって来たの?」
「アンタが使ってたあの技はどうやって使うんだ?今度使ってみようと思うんだけど……」
「えっと、どれかな?」
「あの蹴りへのカウンターなんだけど……」
何か技術交換みたいなノリでドラゴンスクリューのやり方とかを2人に教える事になった。実際に蹴りを出してもらってゆっくり回転しながら倒すという事を教える。実際に僕も蹴りを出してドラゴンスクリューを喰らってその出来を確認する。中々良い感じだな
「よし、それはもう2人の技だ。今後はカウンター系で戦ってみると良いんじゃ無いかな?」
今後の戦い方の指標でもなれば良いな