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マスクドホワイト&ブラック出陣

「「くっ……ぐはぁ!」」

 名演技か本気なのか分からないけどマスクドコンビが吹き飛ばされてリング外に飛び出る。飛び出た2人を白武と黒武がキャッチしたので、これは実質タオルを投げたと同意だろう


「今回は我々の負けの様だな。見事な合体技だった」

「1戦目!マスクドキーツネ&マスクドグータラVSドギーラ&エイピー。勝者はァ!ドギーラ&エイピー!」

「「「「ワァァァァ!!」」」」

 僕が代表して負けを認める。いやぁ、良いタッグ技だった


「2人とも大丈夫ですか?」

「一応大丈夫です……中々の一撃でした」

「うんうん、ちょっと危なかったねぇ?」

 危なかったと言う割にはピンピンしている。という事は本気を出せば充分に防ぐ事は出来たって事だろう。演出を考えて無理に粘らずやられてくれた。これは立派な事だと僕は思う。勝つ事は勿論重要だけど、今この場に置いては僕達が負けても損は無い。むしろ最高の負けっぷりとも言えよう


「一度リングの修繕などを挟むので休憩入りまァす!皆様はその間、大道芸人達のショーをご覧ください!」

 ここで待ってましたと言わんばかりに玉を3つ縦に重ねた玉乗り大道芸人や火の玉が先に着いた松明をジャグリングする大道芸人達が入ってきた。僕が一緒に連れてきた大道芸人達がこういう時に役に立つとは……


「よし、それじゃあ白武、黒武、ちょっとした作戦会議だ」

「「……」」

 休憩時間は控室に戻り、白武と黒武に作戦を伝える


「2人とも、相手を殺さない程度で全力でぶちのめせ。勝て!以上!」

「いやいや、ハチ君それって作戦って言わないよね?」

「「……!」」

 作戦になってないと言われるけど、2人は理解しているようで床を槍でドンドン叩いて肯定の意思を示している


「2人はちゃんと分かってますから。それに武器も使って良いみたいならあの2人はかなり強いですよ」

 相手がどのくらいの力量を持っているか分からないけど、白武と黒武は贔屓抜きでも強い。流石に本気の飯綱さんとかモルガ師匠と比べたらどうか分からないけど……


「2人とも上手くいったらまたキャンディを作るよ」

「「……!」」

 2人ともやる気に満ちている。明確な報酬があるとやっぱり違うなぁ?


「ハチ君ハチ君、私達には?」

「え?」

「いやいや、え?じゃないでしょ?私達にもキャンディを作ってくれるんだよね?」

「えー、負けたしなぁ……どうしようかなぁ?」

 ワザとらしく言ってみる。勿論今回頑張ってくれたし作るつもりはあるけどもちょっとだけ意地悪したい


「うそうそ!?こんなに協力してあげたのに報酬無し!?」

「そもそもが間違ってますよモルガ様。我々は冥界について行きたいと言って来た身です。確かにハチさんに協力したので報酬を要求するのは分かりますが……」

 とは言いつつもこっちをチラチラ見る飯綱さん。ちょっと可愛い


「勿論2人の分も作りますよ。師匠と飯綱さんの反応が見たかったのでちょっと意地悪しちゃいました」

「そ、そうだったんですか……本当に貰えないのかと……あっ」

「ハチ君ハチ君?そういうのは良くないと思うなぁ?」

「師匠いっつもいい加減だからたまには懲らしめないとと思いましてね?」

「なにをー!?このこの!」

「ははは、ちょっ!やめっ!やめろー!」

 なにか魔法を使ったのかそこらへんに有った鉄パイプみたいな物が動き出してうねうねと僕を絡め取ろうとするのでそれを躱すけど、数本だと効果が無いと思ったのか20本くらいが襲い掛かってきた。最初の余裕はすぐに無くなって捕らえられた。いやらしい事する気でしょ!エ〇同人みたいに!


「もう休憩時間も無いのでそろそろ降ろしてください」

「ふーんふーん、意地悪した罰だよー」

「まぁまぁ、その辺にしましょう。本当にそろそろ次の試合が始まります」

 簀巻きにされたままでは会場にも行けないし、そもそも僕を縛り付けている物はここの備品だから元に戻さないと良くないだろう


「はいはーい、それじゃあ白ちゃんと黒ちゃん、試合頑張ってね!」

「貴方達ならきっと勝てるでしょう。行ってきなさい」

「「……!」」

 飯綱さんがリーダーに見えるなぁこれ


「2人なら絶対勝てるよ頑張ってね!」

 縛り付けられたまま2人にエールを送って見送る。早く解除してくれないかな


「「……!」」

 お辞儀をしてリングに向かう2人の背中はめちゃくちゃカッコイイ。一方縛られている僕はめちゃくちゃカッコ悪い。もうカッコイイという言葉がドンドン遠くに離れて行っている気がする。【アビスフォーム】とかもあれはカッコイイというより怖いとか思われても仕方がない物だし


「とりあえず僕達も会場に行きましょう。モルガ師匠、これ解いてください。ちゃんと師匠達の分も作りますから」

「そうそう、その言葉が聞きたかった!」

 どこぞの無免許天才医師みたいな事を言いながら解放してもらえた。とりあえず2人の試合を見に行こう


「皆様ァ!リングの修理が終わりましたァ!2戦目を始めたいと思いまァす!2戦目のカードは……マスクドホワイト&マスクドブラック!VSファルコーネ&アマンダ!」

 次は鳥っぽい相手と普通の人間の霊かな?今度はどんな戦闘になるかな



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― 新着の感想 ―
[一言] ハハハハチ君が大変なことに!? つつ通報しなきゃ!! バシャバシャ!バシャー!!(鳴り響くフラッシュ音) ・・・ふぅ。
[一言] ブラックモルガ先生! 本物に比べて随分チョロいっすねw(≧▽≦;)
[一言] 甘味でホイホイされるところはチョロ可愛かったんだけど……そういうとこだぞモルガ師匠
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