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625/2016

星座情報入手

「蟹さん……」

 星座の成り立ちみたいな本を読んでいて蟹座に値するキャンサーの星座の成り立ちみたいな物が特に印象的だった。海の仲間を助ける為に陸から送られてきた戦士との戦いに参加してくれという参戦要請に対して快く引き受けて立ち上がった大蟹のキャルキノス。陸に上がって戦いを挑んだが、陸から送られてきた戦士はキャルキノスよりも更に巨大で海の仲間との戦闘中に踏み潰されるという悲しき結末だった。ただその鋏で陸の戦士の足に一撃は与えていた……らしい。明らかに弱いけど上位の存在に怯まずに、仲間の為に戦いに行くその勇気を買われ、大蟹のキャルキノスは星座として後世に語り継がれていくようになったみたいだ


「巨大な敵にも立ち向かう勇気を称えられる……僕が立ち向かってもダメなんだろうなぁ」

 僕が立ち向かっても褒められる事は無いだろう。これも神時代の出来事だったからこそだろうか?


「神様の匙加減って奴かな?」

 12星座になった存在は功績で決まった……とは思えない。神時代でどんな事が起こったのかは分からないけど何かの気まぐれで星座が決まったとしか思えない


「これはもしかして……神々が決めたんじゃなくて一柱の、それこそ空の神とか星の神みたいな存在が勝手に決めた説が僕の中で出てきたな……」

 何となくこの本に書かれている現実と同じに思える12の星座は誰か1人が気分で決めたんじゃないかと思えてきた。一応何柱かの神がこんな事があったから記念に空に上げるみたいな事をしたらしいが、その中から星座魔法に対応した12星座を選んだのは誰か1柱の神が決めた事。そう考えるのが自然だ


「もしかしてその神様ともその内会う事になったりする可能性もあるのか?」

 まだ可能性の段階だが、星座魔法を全部覚える事が出来た時とか「良く全ての星座魔法を覚えた。死ね」みたいな最初のアビス様スタイルみたいな相手の可能性もある。一応神相手だし、気を付けないといけないよな……


「まぁまだその時じゃないか。でもこれである意味すぐに試せるようになったかも」

 情報としての星座の形は手に入ったからあとは夜空で同じ形の星座を探して入手している星座魔法を使えば星座魔法を強化出来るだろう


「おっと、もうそろそろ時間か」

【ヴァルゴ】を使用している状態で本を読んでいたから時間も注意しないといけない。結構ガッツリ読んでいたので【ヴァルゴ】の残り時間もそう長くはないが、借りた本を全て読み切った訳ではないし、周りに他の人も居るのでこのまま図書館で時間切れになる訳にはいかない。一度脱出だ


「これ、面白かったです」

「その小冊子は差し上げます。自由に使ってください」

 本を返したらルクレシアさんから小冊子を貰った。これなら星座と見比べて確認が出来るな


「ありがとう。これからも図書委員頑張ってね?」

「はいっ!」

 ルクレシアさんにエールを送って図書館から出る。正直これでもうマジナリア魔法学園に残る必要は無くなったから帰っても良いけど……せっかくだしあの大木の所に何か残していこうかな?


「あの仕事をしている所を見るとペンとか良さそうだけど……作り方知らないんだよなぁ」

 ペンは中々良いとは思うんだけど残念ながら作り方を知らない。あと多分材料もない


「現状の僕が何とか出来る物じゃないとダメだよな……」

 あげたい物はペンだけど現状で作れる物じゃ無いからこれは一旦置いておこう。何か別の物にしておくか


「クッションでも作ってみるか」

 この森の中なら良い感じの素材も集まるだろうし、また探索してみるか。作ったらあの木の所に置いて先に進むとしよう


「おぉーこのふわふわなのは綿花っぽいな?これは良い素材だぁ」

 当然のように森の奥に進んでみたらピンク色のふわふわした綿花みたいな物を発見した。前にルクレシアさんから貰った冊子を確認してみるとふわふわの素材で寝具とかに使えると書いている。これは丁度良いな。あとは……猪君には申し訳ないがご飯になってもらい、皮を使わせてもらおう


「これで……良い感じのクッションになったかな?」

 ふわふわ綿花を袋状に縫い合わせた猪皮で包み、クッションにしてみた。使う使わないは別として今はこれをあの大木の所に置いておけばルクレシアさんが気が付いたら拾ってくれるかな?


「今は準備が出来てないからこんな物だけど……今度ペンの作り方を調べたらプレゼントしよう。あれだけしっかりした良い冊子を作れるんだからね」

 迷惑になるかもしれないけどペンくらいの小さい物なら問題無いだろう。まぁ最悪貰ってくれなくても自分で使えるし




「これを置いて……よし!それじゃあ要件も終わった事だし、街の方を探索しますかねー」

 マジナリア魔法学園にこれ以上いる意味も無くなったし、とりあえずクッションを大木の所に置いて学園から出ていくとしよう。生徒らしさは欠片も無いな?


「久しぶりに来たけど結構面白かったなぁ。とりあえず一度空島に帰還して星座魔法の強化とかもしないとなぁ」

 折角入手した星座の形の情報を使えば【ヴァルゴ】と【ジェミニ】は強化出来るはずだ。夜になったら早速試してみよう



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― 新着の感想 ―
[一言] ピコーン:フラグがたちました!
[一言] 女学生してる姿絵を見てみたいと思ってしまう 昔は絵心があったが今では辛うじて顔?かな的な絵心しかありません…
[一言] なんか現実のかに座のエピソードと蟹座の聖闘士が混ざってなあい?(≧▽≦;)
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