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深淵アドバイザー

「流石にこれだけ小さいとまだ何かに利用するとかは無理そうだな……」

 親指の先程度のサイズでは利用するとなると……魔糸と併用してワイヤー付きナイフみたいな?でも僕が持っているのは【投擲術】じゃなくて【投銭術】だからなぁ……ん?そういえばこの深淵って投げたらどうなるんだ?戻って来るのかそれともその場に留まったままなのか?


「気になる……試してみよう!」

 掌の上に浮いている深淵をコインの様に薄く、そして丸い形をイメージする。この深淵は僕の深淵なんだから僕のイメージ通りに……変われ!


「出来っ……これ、扱いめっちゃ難しいな……」

 深淵にコインの形になるように僕のイメージをぶつけていたらコインの形にはなった。それを喜ぼうと思ったら深淵コインは瞬く間に黒い靄に戻ってしまった。深淵を変形させたらイメージをぶつけ続けるしかないのか……アビス様は複数の意思を持っていても何ら不思議では無いからイメージをぶつけ続けて形状を維持しているのか……それともまた別の方法があるのか?


「なんか別の方法がある気がするなぁ?」

 多分だけど自身のイメージをぶつけ続けるでも出来るとは思う。だけど、もっと低燃費というか効率的なやり方がある気がする。勘だけど


「うーん、一瞬でも気を抜くと形を維持出来ないとか絶対戦闘じゃ使えないんだよなぁ……」

 戦闘で考える事なんて沢山ある。人数差、位置関係、持っている武器、環境、心理状況……その最中に深淵の形状の維持に割く意識リソースなんてそんなに無い。必ずと言って良いほど元の深淵に戻ってしまうだろう。違うやり方を模索しないといけないかなぁ……


「とりあえず今はこの方法で使っておくか」

 指輪をイメージして指に深淵を嵌める。一応これならメリケンサックみたいな感覚で戦闘にも利用出来そう……あっ


「維持が難し過ぎる……」

 少し別の事を考えたら維持出来ないのはヤバい。絶対にもっと別の方法があるはずだ




「第一回戦略会議!パチパチパチ!」

 まぁ会議と言っても僕しか居ないけど


「この使い難さ満点の深淵の本当の使い方。分かる人居ますか!」

「……」

 一応会議っぽくする為に【イリュジオ】で自分をもう一人出したけど、考えている脳は1つなので答えが出る事も無い


「いや、マジでどうするのが正解なんだろうなぁ……」

「何が正解なんだろうねぇ……」

「ファ!?」

【イリュジオ】で出した僕が急に喋り出した!?僕は何も喋らせてないぞ!?


「大分悩んでるねぇ?」

「お前はいったい……いや、もしかしてニャラ様?」

 僕の【イリュジオ】を乗っ取って喋り出した何者か。今まで会って来た存在でそんな事をする、あるいは出来そうのは何となくニャラ様が思い当たって聞いてみた


「おぉー正解!何か一人でやってたからちょっと空っぽの方を借りたけど、どうだい?深淵は上手く使えそうかい?」

「一応形状を変える事には成功したんですけど、維持がやっぱり難しいですね。他の事を考えたらすぐに元の深淵に戻っちゃうので」

「へぇ?元の深淵に戻っちゃう。ねぇ?じゃあ見せてよ」

 ニャラ様も多分深淵を使えるだろうからちょっとしたアドバイスを貰えるかもしれない。深淵コインをニャラ様に見せる


「やっぱハチ君は凄いねぇ?貰って当日でもう形を変えられる様になるなんて。それで?何かヒントが欲しいのかい?」

 うーん、【イリュジオ】の僕が怪しい笑みを浮かべている。見返りを求められそうだな……


「ニャラ様も深淵を使えるんですよね?」

「あぁ、使えるよ?」

 ぶわぁっと手から黒い靄を出し、掌から10本を超える腕を生やしてうねうねさせるというSAN値を減らしにきている様な光景を見せられた。こんなに凄い事まで出来る様になるのか……


「ニャラ様そんな事まで出来るのカッコイイなぁ?」

「おぉ!どうどう?信奉者になるかい?」

 ニャラ様も複数色んな事を同時に考えられる可能性はあるが、僕の事を信奉者にしたがっていたし、ああいう事を言えば僕の方に意識を向けられると思って言ってみた。だが、僕の様に意識が別に向かっても深淵の腕は崩壊する事は無かったという事を考えると集中し続けて深淵の形を維持するというのはあくまで別アプローチの可能性が出てきた。ニャラ様も僕がすぐに使える事に感心していたみたいだし、やっぱり僕とニャラ様のやり方は違う気がする。これはもうヒントと言っても過言では無い


「カッコイイのと信奉者になるのかは話は別ですね」

「でもヒントが欲しいんだろう?だったら何かしらの見返りが無いとねぇ?」

「あ、ヒントに関しては僕とやり方が違うって事を発見したんでもう良いです。やり方が複数あるのなら僕にあったやり方だってあるかもしれないですから。あとはその方法を自分で発見するだけなんで」

 意識を集中させてイメージをぶつけるやり方は習得?は早いけど実戦で活かせない。という事は意識が多少逸れても形を維持し続ける実戦向けのやり方だってあるはずだ。それをニャラ様から学べただけでも大収穫だ


「……もしかしてさっきのは技術を見て盗む為にワザと言ったのかな?」

「まぁ見てやり方が分かれば良かったんですけど……少なくとも自分とは違うやり方だと分かっただけで充分ですよ。利用出来る物は何でも利用して強くならないと。今もニャラ様が僕の【イリュジオ】を利用している様にね?」

 利用されたとカチンと来るタイプでは無いと思うけど、僕の【イリュジオ】を利用しているんだからお互い様だ


「良いねぇ!利用出来る物は邪神だろうと騙して利用する。ハチ君のそういう所が素晴らしい!」

 なんか喜んでる。まぁニャラ様がキレたりしなくて良かった



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― 新着の感想 ―
[良い点] >利用出来る物は邪神だろうと騙して利用する ニャルラトホテプは自分を見て逃げ出す常人より、向かってくる狂人を気に入ったりしそう。(なお末路)
[一言] >「お前はいったい……いや、もしかしてニャラ様?」 >ぶわぁっと手から黒い靄を出し、掌から10本を超える腕を生やしてうねうねさせるというSAN値を減らしにきている様な光景を見せられた。 鏡…
[一言] ニャラさま〜が器を手に入れてしまったけど、これヴァルゴ組み合わせたら本格的にもう1キャラ作れんじゃん。制御できない意味で1キャラ追加っていう。 深淵とかいうサンドボックス絶対たのしい。
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