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釣りしよう

「とりあえずこれくらいあれば良いだろ?釣りが本命なんだから釣りしようぜ?」

「おっと、夢中になってごめんなさい。いやぁこれ結構欲しかったんですよね!」

 ボルウ虫の殻は色々使えるから何個か欲しかったんだ。ワリアさんが投げつけて僕が倒す……を繰り返して30個程殻が集まったところでワリアさんに釣りに行こうと催促された。流石にやり過ぎだったか……本来の目的を忘れちゃダメだね。わざわざ付き合ってもらったんだから僕も釣りで自分の分だけじゃなくワリアさんの分も釣らないと!


「魚を取りに行きましょう!」

「よっしゃ!それじゃあ行こうか!」

 ボルウ虫は特に危険という訳でも無いのでスルーしても全く問題ない。ワリアさんと一緒に川を目指す




「よし、そんじゃあ釣るか!」

「中々綺麗な川ですね?夜釣りとか風情あるなぁ……」

「あんまり近いと良くないからな、俺はもう少し離れた所で釣ってるよ」

「はーい」

 月の光を浴びながら川で釣りをする……凄いリラックス出来そう。ワリアさんは少し上流の方で釣りをするみたいだ


「とりあえず針と錘を取り付けて……よし!」


 ---------------


 釣り竿


 レアリティ PM


 耐久値 115%


 釣りをする事が出来る


 ---------------


 おっ、ちょっと良くなったぞ?


「さて、釣れるかなぁ?」

 川に針を投げ込んでヒットするまで待つ


「月明りに川の音……そしてこのヒットするまでの待ち時間……こういうのも良いよねぇ」

 最近はシロクマと戦ったり、皆とすれ違ったりと心休まらない感じだったけど釣りは心が癒されるなぁ……


「おっ、ヒットだ」

 ゆっくりしようと思っていたら竿先がピクピク動いている。リールが付いているような竿では無いのでグイっと引き上げればすぐに水面から魚が付いた状態で糸が引き上げられた


「アユチバリスゲットー♪」

 最近泡沫バッグの方を使いまくってたけど普通にインベントリも結構優秀だよねぇ、結構沢山仕舞う事が出来る。ただ、大きすぎる物は流石に仕舞えないけど……死体をそのまま仕舞う事が出来るこのバッグは本当に良い物だ。うん、どっちも良い所があるって事で次だ


「よっと」

 また川に針を投げ込む。すると30秒程でまたアユチバリスが釣れた


「何と言うか入れ食いっぽいなぁ?」

 アユチバリスが結構釣れる。かなりのペースで釣れちゃうから少し休憩も挟みつつ、釣りをしていく




「おーい、釣れたかぁ?」

 ワリアさんが上流の方から戻って来た


「結構釣れましたよ?そっちはどうでした?」

 現在インベントリの中には53匹のアユチバリスがある。想像したくないなぁ……


「やっぱ中々釣れないんだよな……今回は6匹だ」

「えっ!?」

 うっそぉ……そんなに差が出る?


「ん?ちなみにハチは何匹釣れたんだ?」

「ワリアさん。その背負い籠ちょっと貸してもらっても良いですか?」

「ん?まぁ良いが……」

 ワリアさんの背負い籠を僕の目の前に置いてインベントリから40匹のアユチバリスを籠の中にドサドサっと出す


「うおっ!?どんだけ釣ったんだ!?」

「53匹釣れたんで40匹あげます」

「ごじゅっ……そんなに釣れたのか……すげぇな?」

「10匹もあれば僕は十分だし、それだけあればワリアさんに川に連れて来てくれたお礼と、さっきのボルウ虫の殻集めを手伝ってくれたお礼って事で、殻と魚を1:1交換です」

「分かった。俺もありがたいからそれでオッケーだ」

 個人的に山に登ったとしても10匹くらいあれば十分だと思うし、感謝の気持ちもあるから40匹くらいプレゼントだ




 村までの帰り道の最中にそういえば釣れていた魚の事を思い出す


「あっ、あとこんな魚も釣ったんですけど……」

「ん?まだ他に釣れてたのか?」

 釣りをしていて2回しか釣れなかったけど食い付いた時竿が折れるかと思った。ミシミシと音がする竿が中々心臓に悪かった


「サケリンクスって魚です」

 はい、鮭です


「こんな大物まで釣ったのか!?すっげぇな?」

「何か料理法とか知ってます?」

「んー、山に行くってなら保存も効くサケジャーキーとかどうだ?」

「おぉ……美味しそう」

「何なら作ってやろうか?」

「じゃああげます!」

 鮭2匹を両手で持ってワリアさんに差し出す


「2匹も……俺だって1回しか釣った事無いのに……」

 何か心に傷を負ったワリアさん。でもしっかり鮭を受け取り、籠に仕舞う


「あの、大丈夫ですか?」

「あぁ大丈夫だ。とりあえず帰ったらこのサケリンクスは俺が責任を持ってサケジャーキーにしてやる。楽しみにしとけ?」

 これは楽しみにしよう。ついでにどうやって作るのかも見ておきたい


「ワリアさん?ジャーキーを作る所って見ても良いですか?」

「なんだ?興味あるのか?」

「はい、保存が効く物って言ったらやっぱりジャーキーかなぁって思うし、作り方は知っておきたいので」

 これから冒険するなら料理出来ないって時も出てくると思う。だから料理出来る時に作って尚且つ保存が効くジャーキーの作り方を知っておきたい


「ならせっかく2匹あるんだ。1匹は俺が作るからもう1匹はハチが作ってみろ」

「おぉ!やってみます!」

 運良く2匹釣れたのが役に立った。村に帰ったらジャーキー作りだ



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― 新着の感想 ―
なんか、こんなに生身の人みたいでも、実際はただのプログラムなんだと思うと虚しくなりそう。もし本当にVRMMOゲームがあったらNPCにガチ恋しちゃう人とかも出そうだよね。
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